警視庁の内部資料は、これは大いに問題がある。イスラム系の人間であったり、イスラム系の男性と結婚しただけの日本人女性であったり、つまり容疑者にも当たらない普通の人々を聴取し、それを記録した調書がそのまま漏れているのである。それらを読めば、警察の狙いも透けて見えてくるが、それ以上に(警察の聴取に協力した)普通の人々が、聴取内容の他にも、実名、家族構成、住所、連絡先まで記入され、いかにも容疑者のようにも見えてくるのだ。
誰が何の目的でネット上に流したのかは今のところ不明だが、明らかに悪質な行為である。それに比べ、もう一つの尖閣ビデオのほうは悪質性がないだけに、Youtubeへの漏洩は、ある意味共感を呼ぶのかも知れない。もちろん、海保の人間であったり検察関係者であれば、政府が公開しないと公言している以上、国家公務員法の守秘義務違反の疑義はあるだろうが、いずれにしてもどっちに非があるのか、白黒をつけるのは、この事件以降の日中関係を見れば、むしろ公開は当然と、というべきだろう。むしろ政府の対中国外交がなぜ及び腰なのかのほうが、奇妙に映るのである。
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