「恐るべしマツダスタジアム」
ちょっと長くなりますが、お好きな方は是非ご覧ください。
この写真の脇にあるチケット売り場の前には段ボールとテントが連なっていました。その数ざっと500。
「コンサートのチケットかなんかで並んでいるのですか?」
「いや、野球ですよ。3月1日に発売なんです」
今日はまだ2月7日。今週から始まる平昌オリンピックよりもカープ女子、おじさん、おばさんは5日分纏め買いができるチケットを求めて既に「キャンプ」を張っていました。あと1カ月並ぶんですね・(シーズンチケットは既に売り切れだそうです)
一時はセ・リーグのお荷物球団としてその名をはせていた広島カープ。
広島市民球場は閑古鳥が鳴く名所でした。
しかし、いまや年間200万人を動員するまさに「広島の宝物」。
このブームに火を付けたのが、この「マツダスタジアム」です。
このスタジアムが、広島を広島市民をつき動かしているのです。
この手前約500M先が広島駅。駅から徒歩10分ほどでこの景色が登場します。
スタジアムは操車場跡地に建設。コストコとルネサンス(スポーツクラブ)、マンションと一体に開発されました。
同時に駅周辺では全部で8か所の再開発が動いています。
今回の視察のメインはあくまでも「駅周辺の再開発」です。
新潟駅の高架がほぼ完成し、本年より同一ホームでの乗換えが可能となります。
新潟駅の全体が生まれ変わるのはまだ先。平成35年には新しい新潟駅がお目見えするはずです。
その再開発を学びに、ここ広島市を訪問。まずは座学で意見交換を行いました。
下の写真が昨年完成した広島駅前の再開発の状況。特にC街区については、野球場が無ければできなかったといわれるゾーン。
200人以上の地権者をついに動かしたのが、マツダスタジアムの盛況だったそうです。
これが今の広島駅の正面口です。みずらいですが、路面電車が正面に走っています。
あと数年すれば、広島名物のチンチン電車もルートを変えて広島駅の2階に滑り込んでいくことになるそうです。
凄い!
こちらは駅南地区。駅周辺はここ10年で8か所の再開発が完成しました。
次の写真は駅南口、バスターミナルの様子です。幅広いデッキが美しいですね。
2棟そびえるマンションは今回学んだB地区、C地区の高層マンション部。
最上階にはあの「黒田さま」がお住まいであるとの情報も。
デッキで結ぶバス乗り場も整然としています。
ではマツダスタジアムに戻ります。
チケット購入行列の先頭がちらっと見えますね。ここから球場を取り囲むようにテントの列が。
フィールドは雪が積もってその美しさは拝見できませんでした。
特徴は今大リーグで流行っている「非対象」「アミューズメント」「レトロ」
楽しみがいっぱい隠されています。
アウェーチームの応援はあの高いところで隔離されるらしいです。
ベンチもゆったり。
目線はレベル0から。砂被り席です。ここからの観戦、楽しいでしょうねえ。
甲子園出場経験ありの荒井議員の満面の笑み。
こんな席も。
後ろに新幹線が見えますね。そう、タイミングが合えば新幹線からも観戦できるようにしてあるのです。
ネットの高さが違うのがわかりますか?これも経費削減の一貫。余計なお金は使わないのです。
有名なバーベキュー場。
後ろのジョージアは実は隣の建物。コストコがくっついているのです。
ガラスの所はなんとトレーニングジム。そこからも野球を観戦できるようにしてあるのです。
ここも外野席の下。上から滑り台を降りると靴の中からこの部屋に。
そして、栄光の赤ヘル軍団の写真を眺めながら観戦です。
30分ほどの見学でしたが、野球をやっていなくても充分に楽しめました。
実はこの球場、約半分は地元の企業、有志が資金を出し合って作っています。総額は97億。エコスタと変わりません。
周囲の開発も民間主導でどんどん進めました。すぐそばには商業施設も併設させています。
反面、スタジアム内はコストカットができるところはとことん省いていました。
壁の仕上げも必要ないところはボードのままです。
その代わり、ありとあらゆる工夫を詰め込んでいました。人を喜ばせるためには投資は惜しんでいません。
「エコスタ」も「ビックスワン」も本当に立派ですが、あくまでも「スタジアム」だけで終わってはいないでしょうか。
その価値を高めるために、まだまだ工夫の余地があるようです。
今回の視察で強く思いました。
ここ数年で「広島カープ」を起爆として市民が活性化し、併せて「まち」を好循環に発展させています。
この流れになったのも、「つい最近」なのです。広島だって、ようやくできたんです。
だから我々にだってできるはずです。