本来、苦手としたらダメなんですが、僕はこのビジュアル的な表現部分が苦手です。
衣装とか舞台美術とか小道具とかヘアメイクとか宣伝美術とか。。
基本的に人に任します。
苦手意識があるだけなのかもしれないのですが。
もちろん僕にも好きな画家は居て、マグリットとか印象派とか。
マグリットは発想が、印象派は考え方が好きな部分が結構大きい。
あるいは深海誠の美術とか、ジブリの男鹿さんとかも好きだし、
マグリットやマティスの書くブルーが好きだったりはします。
また、岩井俊二監督の構図とか、平野愛さんの写真(*@枚方のページをご参照下さい)は大好きです。
ただ、なんかこうだといい、みたいなルールがありそうで怖いのかもしれません。
それはダサい、と言われるのはいいんだけど、不正解を選んでしまいそうなのがなんか恐怖です。
実は今回のテーマ「visual」より先に思いついたVの付く単語は「Vaila」でした。
調べてみると綴りが違う。そう、「BAILA」、雑誌です。
昔京都芸術センターに勤めていた時に、雑誌社回りの帰りの電車の中で、ダンスのプロデューサーの坂本公成さんが
明らかに女物と思えるファッション雑誌を開いて読み出して、思わず聞きました。
「それなんですか?」と。
公成さんはいとも簡単に
「あー、次の公演の衣装を考えるのに・・・」と。
坂本公成さん主催のダンスカンパニー:Monochrome Circus
ちょっとかっこいいと思ってしまいました。
そしてなるほどとも。
こうやって勉強するのかーと。
それで勉強のために、わけもわからず買ったのが「BAILA」でした。
でも同僚に目的を話すと、僕が参考にしたいと思っていた年齢層にヒットする雑誌ではなかったらしく、
そんなに細分化しているものなのか、とマーケティングの勉強になるやらオシャレへの苦手度は深まるやら。。。
同い年の演出家で、ユリイカ百貨店のたみおという演出家がいるのですが、彼女は最初に美術のイメージから湧いてくるらしいです。
うらやましい限りです。実際非常に美しい幻想的な舞台を創られます。
ユリイカ百貨店
僕自身もこう、なんというか演出のアイデアを考えていて「勝った!」と思う瞬間っていうのがあって、
(この表現は昔、正直者の会の田中遊さんという演出家がいつかの公演のパンフのあいさつ文で書かれていてしばしば使う)ビジュアルだったりするときもあります。
正直者の会
2004年の「Hello Out There」のときは、中央に置いた四角い箱というビジュアルイメージが浮かんだ時に勝ったと思いました。
2006年の「ジュリエット」も、ジュリエットの複数性に気づいた時がそうだけど、どっちかというと、それをどうビジュアルで処理するかを考えていって納得がいって初めて、「いけそう。。。」と思ったことを覚えている。
根本的にそんなにおしゃれじゃないところもよくないのかもしれない。
映画「プラダを着た悪魔」でもやっていたけれど、ファッションというのは人の気持ちまで変えていってくれるすごい力を持っているのはわかるのだけれど、小学生の頃からタンスを漁って出てきたものを着る癖は変わっていない。
最近ようやく10年ぶりぐらいにヘアスタイルを朝セットするようになった。ジェルとか買ってあったけれど使うのが久しぶりであった。
とても普通のブログで演劇論からは程遠い・・・。
まあ、正月だからよいか。
YOU企画は年度制(4月から3月)なのですが、一応御挨拶。
2009年も皆様よろしくお願いします。
次回ぐらいに作品の構想などにふれられればと。
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