On楽工房奮戦記byよっさん@アコギ

わたしの音楽活動、楽器、PA、読書についての勉強を綴ります。

The Water is Wideという曲について/唄編

2009年06月01日 | 音楽活動
アイルランド民謡のThe Water is Wideという曲についていろいろな演奏、唄をまとめてみようと思います。

この曲はもともとアイルランド(ケルト)の伝承曲で作者不詳とのこと。イギリスの歴史をもう少し勉強もすればわかるのかもしれませんが、もしかしたら恋の歌のように聞こえるこの唄の歌詞の裏に、ケルト民族の最果てまで追いやられた悲しみを歌ったもののように聞こえる、もの悲しいメロディでもありますね。

私の記憶ではいまいち定かではないのですが、昔むかし、60年代にこの曲を世に出したのは、PPM(ピーターポールアンドマリー)というグループ。そのときの曲名は「There is a ship」少し歌詞が違うようです。




PPMは私もフォークソングの原点と考えているすばらしいグループですね、他にも名曲が多くありますが、彼らの歌うWater is Wideはとても味があります。

これとか下記のDusty Springfieldの唄なんかを見るとかなり昔から歌われていたのがわかりますね。彼女の唄は非常にポップな感じのアレンジ。ちょっと伴奏がおかしいいんじゃないのっていうほど60年代してますが





さて・・・
この曲を最初に意識したのは、たぶん関西では多くの方と同じく競艇のCM。きれいな湖の上を滑走するボートのCMです。きれいなCMやな~程度の感想だったと思います。

このCMについてですが、尼崎競艇のCMで、1998年7月、ニュージーランド南島のマウントクック国立公園内のTekapo湖で撮影されました、とのこと。尼崎競艇のホームページでも完全版を見ることができます。Youtubeでも見ることができますので掲載しますね。唄は神戸のスタジオミュージシャンANNA(アンナ)さんだという情報が某ブログへのコメントで寄せられています。どのような方かは分かりません。比較的思い歌詞の内容なんですがCM向けにさらっときれいに歌われていてこれもまた名演奏だと思います。




さて、このPPMの曲に触発されて日本でよく歌ってるのが白鳥英美子さんのようで、彼女のアルバム「Amazing Garce」に納められています。曲名はやはりPPMと同じく「There is a ship」となっています。こちらを参照

以下はmifuさんに教えて頂いた白鳥さんの動画です。



画面はなぜかドラマ「ファ-スト・キス」の一場面になってます。歌詞はやはりPPMのものを歌っているようですね。

さて、私がこの曲をよく聴くようになったのは。カーラボノフのCDを手に入れてよく聞くようになったからです。彼女の唄のバージョンが私は一番好き。




私はコンサートのPAをやるときに必ず彼女のCDを掛けるのですが、エンディングでこの曲をよく流しています。彼女が歌う歌詞がオリジナルなのかどうかは知りませんが、これは1種の伝承曲だと思うので、違いがでるのもやむを得ないのでしょう。ある所にあった歌詞を掲載しておきましょう。

The water is wide, I can't cross over
And neither have I wings to fly
Give me a boat that can carry two
And both shall row, my love and I

Oh love is gentle and love is kind
The sweetest flower when first it's new
but love grows old and waxes cold and fades away
like morning dew

There is a ship and she sails the sea
She's loaded deep as deep can be
But not as deep as the love I'm in
I know not how I sink or swim

The water is wide, I can't cross o'er
And neither have I wings to fly
Give me a boat that can carry two
And both shall row, my love and I
And both shall row, my love and I


向こう岸は遥か遠く
翼の無い僕にはとてもたどり着けない
僕らを運ぶボートがあればいいのに
そうすれば僕らは二人で漕ぐだろう
僕と、そして僕の愛する人で

あぁ、愛は優しく、温かい
愛の始まりは甘い花の香り
でもその輝きはいつか失わせてしまう
まるで朝露のように

海を進む船は
積み荷のせいで水中に深く沈んでいる
それだってこの愛の深さには到底及ばない
あまりの深さに僕は泳ぐことも沈むこともできない

このようなトラディショナルな曲は当然多くのミュージシャンが取りあげていて、たぶんここに書ききれない位あるのだとおもいます。いくつか載せてみましょう。

まずはフォークの大御所。ボブディランとジェームズテイラー。







あはは、やっぱりディランの曲になるし、Jテイラーの曲になるんだね。あまりに嵌ってるからわらってしまうけど。

そして、やはりこの曲は声の美しい女性に唄って欲しいという思いがあるのは私だけではないでしょう。

ケルティックウーマンにも参加したニュージーランドの歌姫ヘイリーの「The Wate is Wide」




どこまでも透き通った声ですね。こういうのを生演奏で聞いてみたいな。

それから題名は違ってるんですが、ノルウェーの歌姫「Sissel」で「Summer Snow」です。彼女はタイタニックという映画のサウンドトラックで有名な人です。このバージョンは同名のTBSドラマの曲に取り上げられていたようです。私は見てないので知りませんでしたが。それにしてもきれいな声ですね。



それからエンヤがからんでいるものを紹介。歌っているのはCharlotte Church。ウェールズ(イギリス)の歌手。この人もすごく巧いです。天才少女として12歳でTVデビューを果たし、クラシック~popsまでこなしていますね。




最後はアメリカの女性アコースティック・デュオIndigoGirls。他の方のブログでも紹介してありましたがコーラスの美しさを楽しめる一品です。動画ではJewel、サラマクラフリンが左右に加わっています(というかメインVで歌ってる)。





いかがでした?同じ曲でもいろいろな感じ方ができますよね。どれも、最後までじっくり聞いてみてください。


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5 コメント

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堪能できました (mifu)
2009-06-02 00:05:42
 ありがとうございます。
 いろいろ堪能できました。
 やはり女性の声は良いですね(James Taylorのも気に入りましたが)。
 そういえば、”リンダ、リンダ、リンダ”という映画のなかで、湯川潮音という若い女性シンガーがこの曲を歌っていたのを思い出しました(たしか、学園祭のシーンで、アカペラじゃなかったかな)。
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はい (よっさん@アコギ)
2009-06-02 08:12:41
そういう情報もありました。Youtubeでは見あたらないので割愛。どんなんだったんか興味はあります。しかしよくご存じですね。

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湯川潮音 (mifu)
2009-06-02 14:21:44
 歌唱にはあまり感銘を受けなかったのですが、こんな若いオネーチャンが渋い唄を歌うなぁ、と感心したことを覚えています。
 なんかのインタビューで、彼女はBruce Cockburnのデビューアルバム「雪の世界」が好きだと言ってましたから、けっこうフォーク好きなんじゃないかと思います。
 「リンダ、リンダ、リンダ」は好きな映画です。「スィングガールズ」よりも好みでした。機会があったらご覧ください。
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了解 (よっさん@アコギ)
2009-06-02 23:26:08
なるほど、そういうことなのですね。
ということで早速映画を見てみました(とりあえず流し見・・・ネットって便利ですね^^;)アカペラで歌ってますが上手ですね。この人はもともと歌手なんでしょうね。
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いろいろ聞けて楽しかったです。 (歌詞ありがとうございます。)
2010-05-14 00:24:18
The water is wideの歌詞を検索していて、このブログに行き当たりました。
私は、PPM、カーラ・ボノフ、Eva Cassidyのバージョンが好きです(ただし、PPMは "In Concert"というCD入っているもの)。
Eva Cassidyのものもyoutubeで聞くことができますので、ぜひ聞いてみてください。
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