●小さな春がやってきた

小さな春がやってきた。そう・・・こんな私にも・・・。
はっきり言って恥ずかしい話だが、私は、３連単の高配当馬券とは
ホントに縁が無い人生だった・・・昨年の年末までは・・・。
なぜだか、年末まで、３連単万馬券を一度も獲っていなかった私。
しかし、そんな私にもチャンスがなかったわけではない。
昨年の天皇賞（秋）の前のレース白秋Ｓでは、
おとなしく４頭ＢＯＸの３連単を買っていれば
１９万馬券を当てられていたものを、高々６点減らすために
１着３頭２・３着４頭という４頭フォーメーション
にして買ってしまい、４頭のうち唯一１着に指名しなかった
好調教馬ダイワバウンドリーがクビ差で１着に来てしまい、
特大の涙を呑んだ・・・特大の鼻汁も呑んだ・・・。
悔しさをバネに・・・そんな私も暮れの有馬記念では、
憧れの３連単万馬券をはじめて的中することができた。
しかしそれは・・・馬連などでも適当には当てられる２万円台であった。
３連単・・・５万円より上が当たらなきゃ３連単の醍醐味は味わえない・・・
それが、私の持論だ。
そして、とうとう私にも小さな春がやってきた！
中山３日目９Ｒ寒竹賞で、もう同じ失敗するまいと４頭ＢＯＸで買った
３連単が的中！・・・とうとう・・・憧れの・・・
目標額５万円をちょっとだけ超えたのだ！・・・倍率は６６６倍！
何でダミアン馬券？と思いながらも、誰かに伝えたい・・・
そんな衝動に駆られた。
しかし、ここですぐに誰かに連絡したら、
喜びのあまりすぐ連絡したことがバレバレだ・・・。
ここは、あくまで冷静な勝負師に徹していたかのごとく、
最終レースが終わった頃、何か他の用件に絡めて連絡したついでを装い、
「あっそういえば、当たったんだよ９Ｒ・・・そうそう、あのダミアン馬券だよ～云々」
と伝えよう・・・完璧だ・・・このプラン。
今日は、一日の終わりを素敵に迎えられそうだ・・・。
そう考えながら、パントマイムでワイングラスのワインを呑み、
余裕綽々で、消化試合のごとく残りのレースをこなす予定だった。
しかし・・・全部持っていかれた・・・・。
全部もっていかれたのだ・・・ガーネットＳに・・・
３連単２００万馬券に・・・
あの６６６倍がしるしていたものは、手柄を手柄と感じさせない・・・
呪われた何かが・・・・・・・・・あったとしか思えねえよぉぉぉー！
チクショウ！！
こうなったら、とびっきりの春を引き寄せてやるぅー！
と心に誓う吉見であった。