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オタクの雑記です。日常のこととかお絵かきとか好きな作品の話とか。

遙かなる時空の中で3感想(11)梶原 朔

2015-01-02 13:43:10 | オタ話

遙か3感想。黒龍の神子、梶原 朔ちゃんです。
全編を通じてネタバレ、勘違い・記憶違い・思い込み、独断と偏見が入り乱れていますのでお気をつけください
八葉が終了したので、今回からその他の攻略キャラクターについてポツポツ語って行きたいと思います。


梶原 朔(かじわら さく)
黒龍の神子。白龍の神子である望美の対にあたる。武家の娘であるが、現在は出家して尼僧になっている。梶原 景時の妹。


異世界の戦場に放り出された望美と最初に出会う人物の一人です。
頼朝の命令で怨霊を封じる為源氏の軍に同行していたものの、はぐれて怨霊に囲まれてしまった所に望美と出会いました。白龍の神子は怨霊を封じる事ができるけど、黒龍の神子は怨霊の声を聞く事ができるのが固有のジョブアビリティらしいので、実際単独では戦力になりづらいんですよね。頼朝様は何を思って命令したんでしょうかね?戦場における対景時の人質要員だったんでしょうか…?
白龍と違い黒龍はすでに消滅してしまっているものの、神子としての力はほどほどに残っているようです。
黒龍の神子としての経験があるので、望美と子供姿の白龍見て、龍神と神子ペアであることを早々に察知。完全に電波発言を繰り返す白龍の通訳をそつなくこなすなど、現状説明や源氏軍への引き合わせに大きく貢献します。最初に出会ったのが貴女で本当によかった

大人びた印象で、基本的におしとやかで芯が強いしっかり者という、ザ・大和撫子という雰囲気を持っています。
対の存在である望美に対しては非常に友好的。その他八葉に対しては一歩下がりつつもしっかり信頼関係を築いている様子です。
その反面、兄である景時に対しては非常に辛辣で、望美と景時の対面の後、「兄はあの通り調子が良いだけの小心者なのであまり信頼をしないほうが良い」と単独でチクリにやって来たのには大いに引きました。しっかり者の朔からすると、景時のお人よし具合や曖昧さは情けなく見えるんでしょうね。それ以外にも面と向かって妹だからいえる不遜発言を繰り返すので、梶原兄妹のやりとりは本当に見ていてほのぼのします。本当はその言葉の裏には兄に寄せる信頼と愛情がある…と…信じたい…。

さて、朔は現在尼僧という立場にあります。
その経緯たるやダイナミックな物でありまして…。彼女を神子に選んだ黒龍(やはり力を失い人の姿になっていた)と大恋愛の上結婚したものの、黒龍は力を失ったままその直後に消滅してしまい、悲しさのあまり未練を断ち切る為に尼僧になったという事でした。
尼僧という立場でありながらなのか、尼僧で自分恋愛沙汰に縁遠い立場になったからなのか、望美の恋愛事情に対しては近所のおばちゃんかなんかかの様に介入を繰り返します。まだまだ恋愛トークしたいお年頃です。
朔としては望美に対しては譲がお勧めの様です。朔から見ると、譲は望美と共にこちらの世界にやってきた幼馴染ですし、最初のうち朔は将臣くんの存在を、聞いていはいるもののあまり実感できないと思うので、妥当と言えば妥当でしょうか。譲が望美を気遣い続けているのに、当の望美がほぼ無反応な様を見ていると、自然と譲を応援したくもなるんでしょうね。

基本的に望美の親友・サポートキャラという立ち位置にいる朔ですが、彼女にも個別ルートがあります。
今まで静かに物語の脇に存在していた彼女が、突如黒龍への思いを爆発させ、ご存命の白龍と望美がいちゃいちゃしている様に理不尽に激昂して軍を飛び出すという、プレイヤー側が完全に呆気に取られる展開が続きます。もう本当黒龍への未練タラタラ。「私と黒流が夫婦の契りを交わした翌朝に黒龍は消えてしまったの…」というせんでいい非処女アピールまで飛び出す始末。朔ルートのときだけちょっと人格変わってませんか??頭の中が黒龍の事でいっぱいです、恋愛のこと意外考えられません状態になってしまい、もうお前尼僧やめろとしか言えない状態になりました。
そしてそんな朔をフォローしてラスボス撃破し、一瞬だけ復活した黒龍にご挨拶を済ませた後、朔と友情を確かめ合うエンディングが訪れ…ると思っていたのですが、朔のエンディングは、ひたすら朔と生まれ変わった黒龍がいちゃつくという内容でした。驚きだよ。
「こっちはこっちで上手くやってるから、貴女も元気でね」と言われているような気持ちになりました。
乙女ゲームでの対女の子エンディング(グッドエンド)で、まさか他人の恋愛を指を加えて見るだけという事態になるとは夢にも思わず。良い経験をさせていただきました。くそう!(泣いてる)。

最後悪口みたいになりましたが、朔の事好きです…。

時期未定ですが、次回は龍神・白龍の予定です。


遙かなる時空の中で3感想(10)リズヴァーン

2014-12-19 18:24:45 | オタ話

遙か3感想。鬼の一族の生き残りで九郎の剣の師。鞍馬天狗こと地の玄武・リズヴァーン、通称リズ先生です。
全編を通じてネタバレ、勘違い・記憶違い・思い込み、独断と偏見が入り乱れていますのでお気をつけください


リズヴァーン
八葉の一人・地の玄武。鬼の一族の生き残りであり、鞍馬の天狗とも言われている。幼い九郎に剣を教え、その後望美にも剣を教える。

九郎の剣の師匠であり、望美が九郎から「花断ち」をするようムチャ振りされたときに剣術を教えてくれたのがリズ先生です。最初から「神子が望むなら全面的に協力するし何でもやる。ただし、何をするかは自分で全部決めなさい、判断材料も一切提供しないから」という不可思議なスタンスで同行してくれる人です。
源氏や平家には特段因縁はなく、神子に付き従います。九郎は、リズ先生が源氏に賛同して味方をしてくれていると思っている様ですが(九郎は本当に純真ですね)。
鬼とか天狗とか言うと怖い感じがするのですが、剣の師匠ということで、望美が彼のことを「リズ先生」とかなりフランクな呼び方を決め込み何故か周りもそれに習ったので、近づきがたさは大分やわらいでいます。
剣の達人で、鬼としての特殊能力(ワープとか)も持ち合わせているので、単純な戦闘能力では作中トップクラスを誇るのではないでしょうか。また、八葉最年長(設定上34歳)で、ずっしり落ち着いたており、言動に説得力があります。非常に頼もしい八葉です。

リズ先生について話すには、もはやネタバレ不可避なのでさっさとネタバレしてしまうと、彼も時空を超える能力を持っています。我らが主人公・望美が時空をかける神子としてせっせと時空を超えて運命改変を図っている中で、彼も時空をかける剣士としてガンガン運命に関わっていたわけです。
設定上年齢が34歳になっていますが、望美が着地した異世界の現在時刻(?)には10歳前後位の子供のリズ先生が存在しまして。
リズ先生(子供)が危ないところを望美に命を救われるものの、直後に背後から望美が襲われそうになりピンチ!⇒現場が混乱している所でうっかりリズ先生(子供)が望美の持つ白龍の逆鱗を手にしてしまい、そのまま単独で2、30年位昔にジャンプ⇒自分は助かったけど、あの人(望美)は無事なのか??⇒過去地点から助けて貰ったあの時まで、剣の腕を磨いて助けなきゃ!…という経験を経て、望美と出会ったのが34歳のリズ先生という訳らしいです。
望美も初めて異世界に来たときは味方全滅という見事なバッドエンドを経験したわけですが、リズ先生もここに至るまでに一度たりとも神子を助けられなかったという衝撃の事実。何度も何度も人生やり直して、良く変えられた運命があっても、肝心な所のフラグの立て方がわからずバッドエンド連発な訳ですよ。
ストーリー後半で、初めてこの事を辛そうに話してくれるリズ先生、本当に苦しそうでた。きっと、ありとあらゆるバリエーションの望美の死にパターン見たんでしょう。本当、完全に詰んでた
望美は望美で、リズ先生が無理しちゃって死んでしまった運命を経験しているので、「その運命は避けたいんです!」みたいな話をすると、「そうかその手があったか!」と言わんばかりにこっちの話を聞かずに走り出してしまうリズ先生。たしかにゲームで詰んでると、些細な新情報でも飛びつくことはあるけど…あの寡黙で落ち着いたリズ先生はどこへ行ったのだと別の意味で震えるのもリズ先生ルートの醍醐味の一つです。
きっと、時空を超えだした頃のリズ先生は、もっといっぱい話をしたのかも知れないし、望美の行動にももっと口を出したのかも知れない。自分の誤った判断が望美を死なせてしまうのが怖くて、望美の判断には関わらないようにするようになって行ったんでしょうね。
子供時代から大人になるまで、大人になっても何度も何度も望美一人の為にずっと闘い続けてきたリズ先生です。時空を超えた壮大な愛ですね。本当に頭が下がります。リズ先生エンドを見ると、なんか申し訳なさ過ぎて他キャラ行きづらいというオプションがもれなく付いてきます。

二人同時に時空を超える能力をもっていると、もはや誰がどこで何をしたのかわけがわからなくなるのですが、望美が時空を超えた故の超絶未来予想みたいなことをして仲間を混乱させてしまった際に、「まあ、神子だからこういう事もある」と、よくわからないけど説得力あるフォローをしてくれるのは大変有難かったです。

ちなみに繰り返しになりますが、リズ先生って鬼の一族なんですよ。
鬼の一族って、前作(2)までの敵対勢力じゃないですか。2までの龍神の神子は、鬼の一族と戦う為に選ばれていたんですよね。
つまり、神子と鬼は因縁の仲。平家側に回った将臣くんと望美のロミオジュリエット関係に負けないくらいの悲恋の予感!を感じさせつつ、無印では時空剣士の設定が重すぎてそちらまで回収し切れなかったのか、あまり触れられていませんでした。
十六夜ルートで鬼の一族設定は回収されています。取説段階で、リズ先生は鬼関係のエピソードに重点置くのかな?と思っていたのでちょっと安心しました。

八葉の感想はこれでお終いです。
気力と機会があれば、朔以降もやって行きたいとは思っていますが、ちょっと未定。。


遙かなる時空の中で3感想(9)平 敦盛

2014-12-17 23:36:20 | オタ話

遙か3感想。平家の公達で天の玄武・平 敦盛きゅんです。
全編を通じてネタバレ、勘違い・記憶違い・思い込み、独断と偏見が入り乱れていますのでお気をつけください


平 敦盛(たいらのあつもり)
八葉の一人・天の玄武。平家の公達で、平 清盛の甥にあたる。


元々は平家の出身ですが、諸事情により対源氏との戦のときに戦場に残され、そのまま平家からは見放された格好になります。
怨霊の存在に心を痛めており、望美が怨霊を浄化することで怨霊を救うことになると考え、望美と(源氏側に参加して)行動を共にするようになります。
早速根本的なネタバレを行うと、実は彼自身が怨霊であり、怨霊がこの世に存在することについての苦しみを身を持って感じているわけです。平家側が怨霊を擁して戦を進めているので、その方針についても根本的に対立するわけですね。
しかし、何せもともと平家の公達である彼なので、平家上層部には兄を始めとして親族・血縁盛り沢山!同門と戦うことや、そもそも怨霊である身分で八葉を努めてよいのか?全ての怨霊の浄化を終えたら、最後は自分も浄化される必要があるのではないか?という葛藤を抱えながら話は進んでいきます。まあ、やっぱりネタバレすると、最終的には愛さえあれば問題ない!という所に落ち着きます(まとめが雑すぎる)。

さて、敦盛ですが、見た目がめちゃめちゃカワイイです。
少しつり上がって丸く大きな、猫の様な瞳。しっとり長く涼やかな長髪。体格はちょっと小柄で165cm、細身ないわゆる少年体型です。所作に現れる落ち着いた雰囲気。
主人公の望美もロングヘアーの美少女ですが、彼女はメインカラーがピンクだからか、華やかで凛とした雰囲気を持っていますね。それに対し、敦盛は、この作品中で一番清純派という言葉が似合うのではないでしょうか…!男の子だけど!!

性格は、心優しい面を持ちつつ激しくネガティブです。
口を開けば「私などが…」「私でよいのだろうか」「私のような…」ととにかく自分に自信がないご様子。
自身が怨霊なので、この世に存在を許されていないと感じており、それが負い目になっているという点が背景にあるようです。でも、多分それを除いても生まれつきネガティブな性格らしく、弱気な性格を兄やら周りに心配されていた子供時代のエピソードが紹介される一幕もあります。
彼のこの卑屈なまでの謙遜はかなりの頻度で炸裂させられているので、耐性のない人であればさすがにちょっとまいっちゃうんじゃないかなと思えます。しかしそこは強烈な陽の気を放ち続ける神子、めげない。敦盛に優しく接し続け、心を開かせ、彼の芯の強さを引き出していくんですね。
結局怨霊にして生き続けられている明確な根拠は不明なんですけど。かわいいから良いのだ、かわいいは正義。

敦盛は幼少時代を熊野で過ごした事があり、ヒノエとは幼馴染の関係です。
望美や他の八葉に対しては、礼儀正しく静かに大人しく接する彼ですが、ヒノエに対しては割と歳相応の男の子っぽい対応で、なかなか微笑ましいなあとほっこりします。
横笛を嗜んでおり、兄(経正)と横笛×琵琶の兄弟セッションを披露してくれるシーンもあります。なぜか、あのシーンが個人的には最も「あ、今源平合戦だっけ?」と時代を感じさせてくれる瞬間です。

次回は八葉最後、地の玄武・リズヴァーンの予定です。


遙かなる時空の中で3感想(8)梶原 景時

2014-12-12 00:44:22 | オタ話

遙か3感想。源氏の軍奉行で地の白虎・梶原 景時さんです。
全編を通じてネタバレ、勘違い・記憶違い・思い込み、独断と偏見が入り乱れていますのでお気をつけください


梶原 景時(かじわら かげとき)
八葉の一人・地の白虎。源氏の軍奉行を務める。武士であるが、陰陽道の修行を修めた陰陽師でもある。梶原 朔の兄。

源氏の軍奉行として、基本的には九郎たちと行動を共にしています。
私は恥ずかしながら無知なもので、軍師と軍奉行の違いがイマイチわかっていないのですが、景時はどちらかというと戦術とかそういうところよりも、軍という組織を管理・運営している印象です。なんだろう、会社でいう所の人事・総務みたいな(間違ってたらごめんなさい…)。
所属こそ九郎の軍ですが、彼は基本的に源 頼朝の部下です。軍奉行やってるのも頼朝様の命令、シナリオ中でもちょこちょこ頼朝様の命令が届いている様子が描かれます。九郎は景時を完全に仲間だと思って接しているのですが、景時はいくらか情が移りながらも優先するのはあくまでも頼朝様の命令なわけです。九郎が思っているほど源氏も一枚岩ではないんですよね。
無印ではシナリオにより、頼朝様から神子殺害の命令を受けたり、九郎を投獄したり。十六夜では、八葉の任務より頼朝様の部下であることを優先、「普通の軍奉行に戻ります!」と言わんばかりに八葉の証・宝玉を取っ払って返還してきたりします。八葉って辞任できるんだね。


景時の人となりなのですが、まずは取説の人物紹介コメントを引用したいと思います。
調子がよく、ちゃらちゃらしているようで、人の和を気にする気配り上手な人。
実際、さりげない気配りがとても上手です。旅の中で急斜面の道を歩き続けることとかあるのですが、この一行の女の子二人(望美と景時の妹・朔)が両方とも勝気で頑張り屋さん、弱音を基本的に吐かないっていうのがあるんですよね。どう考えても疲れてる状況だけど、誰も「休もうよ」とか言い出さないわけです。そこで景時ですよ。真っ先に「疲れちゃったよー」と率先して弱音を吐き、休憩に持ち込みます。そんな景時の配慮を知ってか知らずか、当の朔が「兄上ってば情けない!」と叱責するのですが、それでもへらへらして皆を休ませる訳です。私はこのエピソードだけでPSP持って驚愕していました。
でも、どちらかというとこの人物像って本当に最初の方だけの印象で、ゲーム続けてるとなんだかいっつも、いつの間にかストレスフル状態に追い込まれて頭抱えてる人って印象が強くなってた気がします。自他共に認める小心者なんだそうですが、この果てしなくネガティブで弱い、普通の人である所が景時の魅力なんだと思います。

景時の変遷なのですが、元は平家側の人間⇒荼枳尼天(政子様)の加護を得た頼朝様に出会い、圧倒的力量差になす術なく屈服・源氏側に寝返り⇒鎌倉に母親と妹が住み、頼朝様の監視下に置かれる(本人達に自覚なし)。実質人質に取られ逃げ場なし⇒頼朝様・政子様の命令のままにブラック案件対応し続ける⇒九郎や望美と行動を共にして情が湧く⇒頼朝様から九郎達の討伐命令。って感じでしょうか。
ストーリー中着々と色んな指示を受けているようで、一人葛藤している様を見るたび、「おいおい生え際大丈夫か?その髪型はやめたほうがいいんじゃないのかい??」と心配になったものでした。
目の前の人外レベルの化け物(神様)と自分の能力差を的確に判断できて、その化け物が求める働きをするだけの能力があって、自分の現状に絶望しつつ家族や大事な人を守ろうと奔走しているという感じなので、これを小心者というのもちょっと可哀相かなあと思ってしまうのです。
そんな自分に絶望して人生全般諦めちゃって、もはや流れに任せて生きてた感じの景時が、望美の押せ押せ積極アプローチを受け、その強さに惹かれながらやっと搾り出した本音が、好きとか愛してるとか一緒にいたいとかそういう乙女ゲーならではの物ではなく「もう嫌なんだ、楽になりたいんだ」と、まさかのSOSを発信ですよ。お前はどこまで追い詰められてたんだ。ああ、この世界にも労基があれば…。

その後、景時がちゃんと自分と向き合ってね、ていうか頼朝様と向き合って、ちゃんと自分の意思で進む道を決めていくことになったのを見ると、本当に感無量でした。頼朝様にハッタリしかける様なんて格好良すぎて震えますよ。つべこべ言わずに抱いてくれ!ってレベルですよ。

望美よりも10歳も年上でこの感じなので、結構好みが分かれるキャラだと思います。
年上なのに情けないなー」と思うか「わ…わかるわかるお前の境遇共感するわー!」と思うかで俄然温度差が出るかな、と…。

ちなみに、景時は弓馬も武道もイマイチ、陰陽師としての能力もそれほど大したことはないっていう評価らしいです。でも、源氏軍では「すばらしい陰陽師」みたいな触れ込みになってるじゃないですか。
これって、分野は何でもいいので専門学校なり大学で専攻したりで、「一般人が全員学んだ事があるわけではない分野」を学んだことがある人なら経験ありそうだと思います。
たしかに基礎位ならわかるしそれなりに実用でも使えるけど、その道じゃ全然大したことないし、自分よりすごい人いっぱいいるし。でも、周りからしたら「専門でやってたから得意なんでしょー?すごいすごい!」みたいな過大な期待を負ってプレッシャー…みたいな。デザインとか音楽とか語学とか法学とか、そんな感じじゃないでしょうか。
そういう所含めて、景時には何かと必要以上に共感してしまって、今、恐ろしく彼が好きです。

次回は天の玄武・平 敦盛の予定です。


遙かなる時空の中で3感想(7)有川 譲

2014-12-05 00:42:44 | オタ話

遙か3感想。主人公の幼馴染有川兄弟の弟にして星の一族、天の白虎・有川 譲くんです。全編を通じてネタバレ、勘違い・記憶違い・思い込み、独断と偏見が入り乱れていますのでお気をつけください


有川 譲(ありかわ ゆずる)
八葉の一人・天の白虎。主人公である望美の幼馴染・有川兄弟の弟。望美より一つ年下。白龍の神子を助ける「星の一族」の血をひいている。


オープニングイベントで、望美が異世界に飛ばされた際、たまたまそこに居合わせたというだけの理由で一緒に飛ばされてきちゃった幼馴染の弟の方。兄の将臣くんが時間軸も場所もずれた所に着地してしまったのとは対照的に、譲は望美とほとんど離れていない所に着地できたので、すぐに望美と再会し、その後行動を共にします。
望美の大胆で思い切った行動を気遣い心配し、手先の器用さを活かして居候先の梶原邸の家事手伝いをし、お花の世話をしたりと、八葉最年少でありながらどこかお母さん的な役割を担っています。
彼の祖母は、実は『星の一族』という白龍の神子をサポートする宿命を負った一族の人間であり、譲はその血を兄の将臣よりも強く受け継いでいる為、夢占いや星占いに長ける…というとてもファンシーな才能が目覚めるという展開もあるのですが、そのせいで不眠症にかかってしまったり…と、どちらかというと戦場外で苦労する事が多いシナリオだった気がします。

さて、譲ですが、彼は八葉中唯一、最初から既に望美に恋心を抱いているという設定があります。開始時点で既に目的達成ですよ、楽勝だね!
高身長のイケメンで、成績優秀、運動神経良し、礼儀正しく大人びていて、手先が器用で料理が上手、ちょっと心配性で、そして好意を寄せる主人公にはとても甘い…!
すごいじゃないですか!完璧じゃないですか!ここまで美味しい要素が揃っていれば、彼に傾かない女の子なんてそうそういるわけないですよ!!
…と、思うんですけどね、思ったんですけどね。そうそう上手くはいかないものです。
そう、彼のお兄さんはあの有川 将臣くんなんですよ。いや、違う。彼は『有川 将臣の弟』なんですよ。なんだかわからないけど、いつだって人生全勝みたいな将臣くんの後ろで、一人辛抱強く生きてきた感じです。望美から見た譲も、譲ルートで全力で彼にスポットライトを当てない限り、あくまでも「将臣くんと、その弟の譲くん!」という印象だった気がします。
そんなわけで、譲が一生懸命望美を助け、望美が自分に寄せる言葉全てに一喜一憂するのに対し、私は毎回「お…おう…。譲、本当におつかれ…」と、心の中で言い続けていました。ここまで美味しい要素が揃っているのに、不憫にしか感じられないという、とても特殊な人なのでした。
不憫という印象が強すぎて、譲の望美に対する恋心も、星の一族の宿命がなんか呪いみたいな力を持ってて、本能的に感じる神子への忠誠心をなんか恋心と勘違いしちゃったんじゃないかと不安に思えてきます。そんな事ないって信じてはいますが。

所で、彼は望美のことを「春日先輩」って呼びますね。子供の頃の回想でちらっと出てきたときは「望美ちゃん」って言ってた気がしますが。
年下とは言え幼馴染なのだから、普通はそのまま「望美ちゃん」って呼んでそうなものだし、子供の頃はそうだったってことは、いつからか敢えて呼び方を他人行儀な物に変えたんですね。その理由について語られているメディアがあるのかも知れないけど、私はゲームしかやってないので定かではありません…。
礼儀正しい彼なので、中高ぐらいで単にけじめの為に呼び方変えたのかも知れないけど、それ以外の理由で自分から距離を取って変えたんだとしたら、本当にちょっと損な性分してるんだろうなあと思ってしまうのでした。
後述の景時もそうだけど、白虎組はなんだか有り余る長所よりもわずかな欠点が目立つような見せ方になっているのか、ついつい共感してしまうキャラクターに仕上がっていますね。

次回は地の白虎・梶原 景時の予定です。