ヴィクトール・フランクルは
「人生において実現できる価値」を
①「創造価値」
②「体験価値」
③「態度価値」
の3つに分類しています。
創造価値とは
行動や活動を通して創り出していく価値のことです。
ヒトが行動し,何かを作ることで実現される価値のことです。
仕事や芸術作品を創作したりすることがこれに当たります。
体験価値とは
人間が何かを体験することで実現される価値のことです。
芸術・自然・学問・人間関係などを通して得られる
感動的な体験がこれに当たります。
態度価値とは
人間が運命を受け入れる態度によって実現される価値のことです。
病気・貧困・その他の様々な逆境において
「創造価値」と「体験価値」が奪われたとしても,
その逆境を受け入れる態度を決める自由が人間に残されています。
フランクルは,人間が最後まで実現しうる価値として
「態度価値」を重視します。
フランクルは『医師による魂の癒し』の中で,
次のように述べています。
「人間が人生の意味は何かと問う前に,
人生のほうが人間に対し問いを発してきている。
だから人間は,本当は,生きる意味を問い求める必要などないのである。
人間は,人生から問われている存在である。
人間は,生きる意味を求めて問いを発するのではなく,
人生からの問いに答えなくてはならない。
そして,その答えは,
それぞれの人生からの具体的な問いかけに対する
具体的な答えでなくてはならない」
「私たち一人ひとりには”なすべきこと・充たすべき意味”が与えられている。
そして,それと共に,今・ここに定め置かれている。
そしてその”何か”は,
私たちによって発見され実現されるのを”待っている”。
私たちは,常にこの”何か”によって必要とされ,
それを発見し,実現するのを待たれている。
そういう存在なのだ。」
「自分のしたいこと」ではなく
「人生が自分に求めてきているもの」を発見せよ。
とフランクルは言います。
それこそが,自分の人生における
「実現すべき意味」であり
「なすべきこと」なのです。
発見の手がかりとなるのが
「創造価値」「体験価値」「態度価値」この3つの価値領域です。
<絵本、読み聞かせ、横浜>