いよいよ明日から、銀座ACギャラリーにて「宮尾洋輔・冨樫葉子・宮冨展」が始まります。
大きな作品も多いため、大きめのレンタカーを借りて搬入しました。
今回のテーマは「見立て」。
自分達の作品を色々なものに見立てて。。お客様と一緒に「見立て」を楽しみたいと思います。
搬入後の会場風景を一部ご案内します。
宮尾洋輔と冨樫葉子の最近の技法研究を通して制作した新作と宮冨の器の新作を展示しています。
是非作品をお手に取って、またガラスの面白さを体感しにいらしてください!
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この展覧会に展示している作品の制作風景を一部ご紹介します。
私達の工房がある、神奈川県足柄上郡松田町寄(やどりき)という地域には、彫刻、陶芸、漆芸、木工、絵画など色々な分野で活動されている作家達が工房を構えています。
今回は、冨樫が作品制作において大変お世話になっている岡部版画工房さんをご紹介します。
岡部版画出版(版画工房)は、1964年に岡部徳三氏が創設した美術版画専門のシルクスクリーン工房です。
作家と刷師(刷師の方々も作家でおられます)が、共に作品を仕上げ、販売までを行います。創設当時、日本ではこのような工房はなく、現在日本を代表する現代作家、また外国の作家(草間彌生、前田常作、元永定正、横尾忠則、ナムジュン パイクなど<敬称略>)の作品を多く手がけています。
その技術と作品を仕上げるまでのクオリティー、意識の高さを間近で見ることでいつも身が引き締まります。
去年から自分達の工房で制作を開始しましたが、この岡部版画工房との出会いによって、自分では今まで思うように出来なかった絵付けの技術が格段に進歩し、新たな可能性を広げています!
今回展示している作品「雨音2011」は、2004年に制作した作品を進化させてものです。

水の波紋の模様は、観る角度によって変化し、広がったり消えたりします。
細かな説明は省きますが、このシルクスクリーン技術はこの作品とって、とても重要なのです。

デリケートな紙やインクを扱うため、制作環境にはとても気を使われています。また、埃などが作品に付かないように隅々まで整理整頓し綺麗にされています。

紙に刷る場合と違って、色ガラスの粉末をインクとして使います。相談をしながら微妙な色、溶剤の調整をします。

ご指導いただいている、刷り師の牧嶋成仁さん。ご自身も作品を制作・発表されている大先輩です。

長年の経験が必要な技術なので、今はまず出来ることから。。

沢山刷り上がりました。これらがどうやってガラスに生かされているのでしょう!?

終ったら版をきちんと洗って次の制作の為に保管します。
岡部版画工房さん、牧嶋さん、いつもありがとうございます!
どうそこれからもよろしくお願いします。
岡部版画出版HP→
http://okabehanga.jp/