goo blog サービス終了のお知らせ 

宮冨 miyatomi ガラスと日々あれこれ 

神奈川県足柄上郡松田町寄(やどりき)にある宮冨ガラス工房の活動や、日々のあれこれを綴っています。

吹きガラスと春の螺旋。

2013-04-11 11:39:42 | 日記
今日は、気温が低くてすっかり真冬の服装です。あまりに寒いので水仕事はすこし休憩。。

今年は桜の開花時期が早まったせいか、しだれ桜は例年に比べて少し花数が少ないように感じました。
でもこれからボタン桜が咲きます。この寒さでペースはゆっくりですが、毎日1輪、2輪とポンポン音を立てるように開花していくのは見ていてとても楽しい。



最近まで葉の1枚もなかった木の枝から新芽が出てくるのは、当たり前だけど凄く不思議ですね。
エネルギーを蓄えていつの間にか葉が出たりつぼみが開く。
そんな身の回りの自然からヒントをもらい、3月末から吹きガラスでの制作にも取りかかっています。
紀元前後に発明された吹きガラス技法のお陰で、グラスなどが大量生産できるようになり、それまでとても高価だったガラスが実用品になったのですよね。
本当に凄い発明!息を入れて膨らませながら成形できる素材って少ないように思います。
でも何年やってもこれがなかなか、、サイズを合わせながら同じようにグラスを吹くのは本当に難しい。。

、、、ちょっと、サイズなんて気にしないで好きなようにやってみようかな。。





きっかけになったのは、これ。2010年ぐらいに作った、(まさに)浮き輪のような形のものがあって、結構気に入っていたのですがアイディアに留まっていたものでした。その浮き輪の形に(「殻を破る」じゃないけど)思い切って切り込みを入れてみました。




いわゆるつぼみのような段階。左は浮き輪みたいな形(最初のものと同じ形)。右は花を参考に作った形。風船玉と同じように、息を吹き込んでできた形です。





(上)自然の形はフィボナッチ数列が関係して螺旋を描いているとか、自然科学概論の授業で聞いた時にはすごく面白いと思ったけど、雨風等の影響を受けてしなやかに変化していくものや方式が乱れて破綻したものも美しいと思う。。グラスなどの形を仕上げていく時、道具を使って意図的に操作することが多いけど、今回は吹き竿をグルグル早く回して遠心力を使ったり、下に向けて重力で延ばしたり、出来るだけガラスがなりたいように自由に動かしてみる。。。*左上はアクセサリー。*右上はガラスに模様を付ける金型を手作りしようと思って作った原型(2005年)。(下)つぼみの形に切り込みを入れて、熱をかけて開く。なんだか不思議な形。やりすぎたか。。




だんだん、気に入ったものになってきた。




あまり触らない方がラインが綺麗かも。サイズを小さくして色々やってみる。



透明も試す。フォルムが見えにくいかな。。




半分予想はしていたけど、巻貝みたい。




今のところ、これが好き。
全然違うものを作ろうとして偶然出来た形や、難しい技をトレーニングしている時にひらめいた形。今まで経験したことも含めてアイディアが湧いてきます。まだこのシリーズは取りかかったばかりなので、もう少し続けてみようと思います。




側に植えてあるチューリップ。開花する瞬間が見たいとチラチラ目をやっているけど、まだもう少しかかりそう。

宮冨の冨

ガラス創作体験の番組のお知らせ(湘南チャンネル)

2013-03-28 19:11:17 | 日記
すっかり春ですね。

こちら工房のある寄地域の桜は例年はゴールデンウイークまで楽しめます。
今年は遅めですが河津桜が満開になり、これから山桜、ソメイヨシノ、しだれ桜が咲いて、最後にボタン桜が続きます。





↑河津桜。また樹は小さいですが、年々大きくなっているように感じます。


ところで、先日湘南ケーブルテレビの取材がありました。
「ココLOコ!』という番組の、村上実樹レポーターが吹きガラス体験にお越し下さいました。

吹きガラスとは、ドロドロに溶かしたガラスを金属のパイプに巻き付けてそれに息を吹き込んで成形する技法です。
一般的には溶けたガラスをコントロールできるまでに数年かかりますので、初めて触った時にすべて自力でグラスを作り上げるのは至難の業なのです。
ですが、工房では初めての方でも作れるように私達がお手伝いしながらグラスを作る体験をしています。




溶けたガラスは熱いうちに成形しないと固まってしまうので、あまり時間をかけて作ることはできません。
一旦パイプにガラスを巻き付けたらよそ見をする余裕もなくなってしまいます。
ですから宮冨ガラス工房では、制作工程や使う道具について始める前にじっくり時間をかけて説明させていただいています。

今回の取材時もいつものように、出来るだけ自力で作れるように優しく、そして軽いスパルタで。。。
帰られる頃には、手作りの吹きガラスについてとっても詳しくなっていただけたようで何よりです。



「ココLOコ!』では、村上レポーターの奮闘ぶりと、ちょっとした私達の制作風景や宮冨ガラス工房でできる体験の内容などをご紹介いただきます。


湘南ケーブルテレビは、湘南エリア(平塚・大磯・二宮・中井・大井・松田地域)をカバーしています。
ご加入されている方々、4月中毎日数回放送されますので、是非ご覧下さい!

「ココLOコ!』
初回放送1日・16日 9:00~9:15
(再)15:45~16:00 他
番組ブログ http://www.scn-net.ne.jp/shonanCH/blog/index.php?c=20-



ロウバイが咲いています。

2013-02-01 18:15:21 | 日記

今日から2月です。

去年の秋口から宮冨ガラス工房は、様々な注文制作に取り組んできました。
冨樫、宮尾それぞれの作品について長期に渡ってアイディアを練り、試行錯誤をして時間をかけて制作した作品群や、注文品の器などがようやく完成しました。(作品の紹介はまたの機会にできれば、と思います。)
そして無事に納品、設置することが出来ました。ホッとしたのと同時に、この後それらの作品を見れる機会はきっと少ないでしょうから寂しいような複雑な気持ちです。今後、作品に触れられる方々に楽しんでいただけることを願いつつ。。

これらは長年の間チャレンジしてみたかった内容でもあり、このような機会を与えて下さった関係者の皆様に本当に感謝しております。
ありがとうございました。

ようやく年が明けたような、、年が明けて半年も経ったような。。。
気がついて外に出てみれば、山の斜面にロウバイが咲いていました。今月いっぱい楽しめるそうです。花の甘い香りが風に乗ってとても癒されますよ!
お天気の良い日にドライブなどいかがですか?



冬の青空に花の黄色が鮮やかです。



ロウバイの下にはお茶畑が広がります。

ロウバイ祭りの情報→ http://town.matsuda.kanagawa.jp/kankou_main/kosin/festival/roubai/roubai.pdf



今年も宮冨は理想に向かって走り続けます。
2013年も皆様にとって素晴らしい年となりますように!










尾崎好美選手の記念碑/丹沢湖

2012-11-21 17:30:40 | 日記



秋の紅葉が見事な季節です。
工房の周辺も綺麗に色づいています。

工房のある足柄上郡松田町のお隣の町、山北町には丹沢湖があります。今月25日に行われる丹沢湖マラソンは、今年で34回目ですが、4000人の参加募集もすぐに埋まってしまう程の人気で、マラソンのメッカになっています。
この山北町出身のランナー、尾崎好美選手は今年のロンドンオリンピックに日本代表として出場されました。世界陸上大会でも銀メダルを獲得されています。
今回、尾崎選手のオリンピック出場を記念して、丹沢湖の湖畔と出身校の山北中学校に記念碑を作ることになりました。



山北町へ向かう車の中から正面には雪をかぶった富士山が大きく見えます。



246号線から丹沢湖へ向かいます。



丹沢湖と永歳橋。



今回の作業場はこちら。。



完成まではすみません。



設置作業。次の日から天候が悪くなるということで、ガラスを入れるケースに湿気が入らないように朝から急ピッチで作業。



そして今日、大安の日に除幕式です!



除幕をして下さったのは、山北町の湯川町長と、合宿で遠方に行っている尾崎選手のお父様です。ジャーン~



私(冨樫葉子)の制作するガラスフォログラム技法を使って、尾崎さんの走っている姿の記念碑を作って欲しい、という町長からのご希望で今回この大役をいただきました。
見る角度によって、尾崎さんのシルエットがで消えたり現れたり変化して見え、左右に動きながら見ると、走っているように見えます。



銘板には、「 第30回ロンドンオリンピック出場記念碑 陸上女子マラソン出場 栄誉を讃える
2012年8月5日 山北町出身 尾崎好美 選手」と入っています。
前を走るランナーの目を楽しませたり、丹沢湖を訪れた方々に尾崎さんのふるさとであることやマラソンのメッカであるということを楽しみながら知っていただけるような記念碑になりますように。



除幕式には沢山の方々にお越しいただきました。



制作の感謝状をいただきました!尾崎選手のお父様と町長と一緒に。




今年尾崎選手のオリンピックの出場の際に町の応援等で大活躍され、記念碑設置にあたって沢山お世話になった滝本課長です。ありがとうございました!



このすぐそばには、武田信玄の隠し湯と呼ばれる中川温泉があります。身体が芯から温まり入った後もしばらくポカポカするので疲れを癒すのには最適です。おいしい蕎麦屋さんもありますよ。









帰りの道中では山北町の新鮮な野菜とみかんを購入。金太郎さん、またね!忙しいながらも嬉しい一日でした。

型作り(寄の春~)

2012-07-15 20:57:14 | 日記
今年の梅雨は雨量も多く、なかなか明けませんね。
昼は鳥の声と川の音、最近は蝉も仲間入り。夜はカエルの声と川の音が聞こえます。
宮冨ガラス工房のすぐ近くには中津川が流れていて、雨が降り出すと川の音が徐々に大きくなります。

ブログの更新、また久しぶりになってしまいました。。。

石膏型の制作について。
ガラスを熱で変形する時、ガラスと型には800℃前後の熱をかけます。その温度に耐える耐火石膏を使って型を作ります。
しっかりと強い型を作るには、いっきに石膏を溶いて木枠に流し込みます。バケツに順番に。


約80キロの石膏を流し込みました。



ゆっくり乾燥させてから、壊さないように慎重に電気炉の上に設置します。



お手伝いしてくれて、どうもありがとう!型の前で記念写真。


工房のホームページはこちらから→宮冨ガラス工房 http://www.scn-net.ne.jp/~miyatomi


寄の春、ちょっと遅いのですが久しぶりなので写真をアップします。

樹齢150年以上と言われる寄を代表するしだれ桜は、民家の庭先に咲いています。桜まつりの時には公開されて、沢山の花見客が訪れます。



しだれ桜といっても色んな種類があるようです。


まだ木は若いですが、川沿いにもしだれ桜の散歩道があります。いつか名所になりそうですね。



工房の牡丹桜。今年は満開になったとたん、大雨が続いて全部落ちてしまいました。でも2日間ぐらいでしたが今年も見事に咲きました。



ねぎぼうず。透き通っていて、よく見ると綺麗なぼうずです。



5月の鯉のぼり。5月5日の若葉祭りに合わせて沢山の鯉のぼりが上がります。お祭りではマスのつかみ取りが大人気で毎年長蛇の列ができます。



道路沿いにも満開の紫陽花。毎年花が咲く前と後に地元の人たちで草刈りをして、景観を維持しています。


少し増水気味の河原。もうすぐ川遊びの子ども達、大人達で賑やかになります。


綺麗な空でした。


工房ホームページはこちらから→宮冨ガラス工房 http://www.scn-net.ne.jp/~miyatomi