のびのびのぶログ

水彩画や好きな音楽について語ります。なんでも伸び伸びと書いていきます。でも忙しくて更新が延び延びになるかも。

右顧左眄 うこさべん

2017年01月24日 21時41分27秒 | 日記
 右顧左眄(うこさべん)とは、本来余りにもキョロキョロし過ぎることであり、本来はよい意味ではない。ためらいや迷いのある様を表す四字熟語だ。しかし、23日に見た番組では違う意味で捉えていた。
 「プロフェッショナル仕事の流儀 解明!清水寺・獅子の謎」の荒木かおりさんを追った番組。大変興味深い。

 荒木さんは、師でもある父親から右顧左眄の言葉を言われたという。文化財の色彩復元は、当時の作者の心にならないと、復元は出来ない。色は心。最新の化学分析ばかりか、同時代の文化財の調査や作者の癖の分析まで、あらゆる方面を右顧左眄しながら徹底的に調査する。そして困難と言われた重要文化財の色彩の復元を次々にしていく。番組では、清水寺の仏様の台座の獅子の彫刻の色彩復元の様子を紹介していた。狩野派の仕事だと突き止めて、謎が一気に解けた。日本も西洋も昔の美術はある意味職人や職人集団の仕事が多い。
 プロフェッショナルとは、「最善の努力をします。困難にぶつかっても、何処かからヒントを求めて、軽やかに乗り越えることを楽しむ人」と結んでいた。色彩復元の仕事に引き込まれた時間だった。
 ちなみに私はいつも良くも悪くも右顧左眄。堂々と持論を正論かのように述べる人をその自信はどこから来るのだろうと感心しながら観ている人だ。
 そして私も一人の職人だ。現場では学者はいらない。

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