058:抵抗

登校の子と門までは繋ぐ手の空気抵抗すずしき秋の

057:鏡

鏡台を開けば鳥の声で啼く高き声なり虹の色かも

056:とおせんぼ

やわらかく咬まれて伸びる蛙らの脚ふるえつつ風とおせんぼ

055:頬

朝の窓あければ透ける影ありて木春菊に頬紅をさす

054:虫

水あさく張りつつ流す米虫に触れれば薄し黄昏の血は

053:ブログ

枯野原ばかり並べたブログから届く光を飲んで寝ました

052:舞

マイムとは水を意味するヘブライ語まなじり深し舞踊の神は

051:しずく

うっすらと夜のしずくが溜まりゆくあなたの右の肩のくぼみに

050:萌

「萌え」という言葉を好きになれぬままうっとりと見るポリゴンの風

049:戦争

戦争へ行きたかったというひとの田は三角に刈られ微睡む

048:アイドル

右斜め上から撮ればアイドルはよりうつくしき悲しみとなる

047:辞書

電子辞書をカナ入力にしてくれとじっちゃんが来るたびに鳴る床

046:凍

凍る滝、凍る湖　閉ざされてやっと安心している瞳

045:コピー

Ａ４のコピー用紙に残された肉球印が見分けられない

ただいま。

とりあえず戻りました。

えーと、
短歌ってどう作るんだっけ？

できれば完走を目指して。
宝石箱の方も様子を見ながらボチボチと。

長い夏休みでしたが、
どうかよろしくお願い致します。