「皇統」に関する、有り勝ちな愚問に対する正答。
問「伝統というのは、世の中が変われば変わっていくものだと思うんですよ。」
答「世の中が変わっても変わらないのが伝統です。」
問「永く天皇家が続けてこられたのも側室制度があったからですが、止めたわけですよね。今の時代にそぐわないからです。世の中が変わったからですよ。」
答「『側室制度』と自分で答えを出している。『側室』は伝統では無く『制度』なので、いつでも変更可能です。」
問「それよりも、なんで女系がダメなんだかがわからないよ。」
答「解らないのなら、勉強しなさい。」
問「根本的なことは、世襲によって特定の地位を継承していくことが果たして近代民主主義と整合するのか？」
答「100年にも満たない”近代民主主義”で、2000年以上の伝統を破壊する事には整合性は無い。」
問「皇室の皆さんは基本的人権も制約されるわけですが、それが果たしていいのか？」
答「皇室の意志で伝統を継承しているので、問題は無い。国民が皇室の意志を無視する事は確かに”基本的人権”を制約すると言えるが、皇室には”基本的神権”があるので問題は無い。女性の皇室の離脱は男性より容易な為”基本的人権”の見地では”女性優位”と言える。」
問「女系を認めれば継承者は倍になる。その方がよほど安定するじゃないですか？」
答「過去にさかのぼって”宮家の復活”をする方が、継承は安定する。」
問「僕らが真剣に考えなくてはいけないのは、女性天皇を認めるか・認めないかを、やるんだったら早く議論しないといけない。」
答「”女性天皇”を認める人は、勝手に認めるのが良い。天皇は、国民が認めるか認めないかに関わりなく、存在する事が伝統です。バチカンの教皇は日本国民の意思に関係なく存在している。日本国民では無い天皇に対する議論は、民主主義の範疇外です。」
問「皇統に男系男子を義務付けると、男性を産まなかった女性には負担になる。」
答「女性が誰も男子を産まなかったら、人類は滅亡する。これは、女性だけの負担ではない。生まれる子供が、男子か女子かを決定する”遺伝子”は男性側にある。寧ろ、男性の負担になると言える。」
皇統は、天皇の継承を皇族の意志に任せ、民がこれを受け入れた事で２０００年以上継続しました。単なる政治制度の一つに過ぎない”民主主義”ごときを上段に振りかざしても、皇統の本質は変えられません。それ以前に、「民主主義の定義」すら定まっていません。
小平次です
以前、ゆぅすけさんのブログのコメントでテレビとうさんさんがおっしゃっていらしたこと、この度の記事で良く理解いたしました。
『単なる政治制度の一つに過ぎない”民主主義”ごときを上段に振りかざしても、皇統の本質はを変えられません』
全く同意するものであります
ただ、旧宮家の方々の中に、ご復帰頂くというのは巷でよく言われていることですが、一体それをお受けして頂ける宮家の方々がいかほどいらっしゃるのか、どこまでそれが可能なのか、ということについては、現時点で私は信頼に足る確たる情報を得られておらず、疑問を残しております。
ありがとうございました
コメント有難うございます。
「本質はを変えられません」・・・助詞が多過ぎました。本文の「を」を削除しました。
私は「（西洋型）民主主義」には否定的です。
「民が主」と言うのは、独裁者を否定する制度としては正当性が有りますが、天皇は独裁者では無いので「民主主義」の範疇外だと思います。
同じ人間なのに基本的人権がない状態にあるのはかわいそうです。
伝統のために基本的人権が制約される身分が存在する必要はないと思います。戦前まであった華族・士族も廃止されたのですから。
「天皇制」なる言葉自体が戦前の共産党系の人が考え出した「造語」なので、何をもって「天皇制」と云うのかは、その定義が確定していません。
「天皇には基本的人権が無い」と云うのは、憲法典には書かれていないだけであって、本来の憲法（自然法としての不文憲法）では保障されていると云うのが「国際法の標準」です。
天皇には「天皇でいる義務」はありません。実際に「昭和天皇」は退位を容認していたし、「平成時代の天皇」は自ら退位をしました。伝統を守るかどうかは「天皇」の自由裁量です。「皇室・皇族・宮家」ではない、他人である民が口を挟む問題ではないと思います。
憲法には「天皇は国民統合の象徴」と書いてあり、皇室典範には「男系の男子が、これを継承する。」と書かれているので、法律を変える事で「天皇」の「法的地位」を変えることは出来ますが、「皇統の継承」そのものは「天皇家の私的行為」なので、他人が口出しする事は出来無い事を、理解できないのだと思います。