テレビとうさん

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「デジタル通貨」 と 「暗号通貨」

2020年10月26日 | 経済
 銀行預金は「デジタル通貨」なので現ナマを見る事は出来ません。例えば、不安になって確認のために「現金」を引き出すと預金額も減少するので、確かに「引き出された預金通貨は、現金と等価」だった事は分っても、残っている「預金通貨」その物を確認することは出来ません。「預金通貨」とは貸借の記録の事で、簡単に言うと「現金の預かり証」です。但し、その預かり証を第三者に持って行っても、通常は何の効力もありません。効力を持たせるには通帳の「譲渡証明」が必要になりまが、銀行の承諾が無ければ無効になります。つまり「預金通貨には強制通用力が無い」という事です。

 
ウィキペディアで「強制通用力」を調べると「法律により強制通用力が付与された貨幣を通貨あるいは法貨(法定通貨)という。」と書いていますが、日本の法律では「貨幣」は「硬貨」の事を言い、額面の20倍までしか「強制通用力」がありません。正しくは「法律により強制通用力が付与された貨幣と紙幣を法定通貨という。」です。

 「預金通貨」を持っていると、自分の負債を「現金」を引き出さずに決済が出来て、しかも債権者側は「現金」を受け取らずに、自分の通帳に数字が書かれます。その「数字」はデジタル通信で行われた結果なので、これが「銀行預金」が「デジタル通貨」である証拠です。

 経済に強いとされるテレビ局や新聞社が「政府発行デジタル通貨の導入を検討」等と報道していますが、実は「日銀当座預金」も「デジタル通貨」なので、検討するまでもなく既に導入しています。私は政府や日銀が何兆円もの「現ナマ」を運んでいるのを見たり聞いたりした事がありません。恐らく、素人判断ですが、単にキーボードで打ち込んでいるだけだと思います。

 現在の技術では、通信線を通して「お札」が送られる事は無いと思うので、確実に「デジタル送信」をしていると思います。若しかすると安全を期して「アナログ通信」で処理しているかも知れませんが、良く解りません。「アナログ」の方が「デジタル」よりも改竄の危険が少ないのですが、現在の技術では通信速度が遅くなるので、未熟な「デジタル技術」に頼っています。

 「究極のアナログ通信」迄の過渡的な通信方式として
「(光)量子情報通信」が考えられていますが、まだ緒に就いたばかりです。現在は「光の強度」を利用して通信をしていますが、十数年後には「光の波動」を利用した通信が実用化しそうです。しかし、その程度では第三者による改竄が可能なので、単に通信速度が速くなるだけの話です。

 「量子通信」の場合は、改竄すると改竄した事が記録されるので、通信の妨害は出来てもデータの変更は出来ないそうです。遠い将来には「モノ」自体を転送する事が可能になり「究極のアナログ通信」が出来るようになると思います。送られてくるのは「そのモノ」なので、改竄は不可能です。但し、盗難を防ぐ事は出来ないと思います。

 それは兎も角、現在、政府が検討しているのは「政府発行暗号通貨」であり、既存の「デジタル通貨」ではありません。「暗号通貨」には流通・決済の全ての履歴が暗号化・保存されていて、その総てを特定の誰かが閲覧する事が可能になります。恐らく、所有者もその一部を閲覧する事は可能だとは思いますが、誰も気にする人は居ないと思います。

 若しも、普通の人が「暗号通貨」の履歴を気にするようでは、広まることがないからです。その暗号通貨には「自分のIDや使用目的、更に過去の履歴、・・」等が記録されているので、少なくとも私は使いたくありません。現金の使用が可能な限りは、例え給付金を「暗号通貨」で貰っても、直ちに「現金」に交換します。但し、私はスマホを持っていないので、受け取る時は「預金通貨」で貰い、暫く預けておきます。




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