新聞を見たら、警察庁の広告が出ていた。
「逃亡中のオウム事件容疑者を捜しています」
その写真にはその容疑者の名前は出ていたものの、顔写真はなかった。これまでに掲示したポスターや広告で顔は国民に周知されているという判断だろう。私も、とくに女の逃亡者の顔ははっきりと覚えている。街ですれ違えば、すぐにわかると思う。
もう一人有名な逃亡者が日系人の「オイ!小池」。オイという名前は珍しいが、母国ではよくあるのだろうか。名前の真ん中に記号をはさむという手法が、「つのだ☆ひろ」よりも先だったのか後だったのかが気になるところだ。
さて、オウム犯人にせよオイ!小池にせよ、顔が知れ渡っている状況で何年も逃げ続けているというのはどういうことだろう。
考えられるのは整形手術だが、映画やドラマのなかならともかく、いまの日本にモグリの美容整形外科医がいるとも思えない。通報されるリスクを犯してまで、逃亡者が整形手術を受ける可能性は低いように思う。
彼らは、常に表情を作ってから外出しているのではないだろうか。同じ人物でも、怒っているとき、悲しんでいるとき、笑っているときでは、顔のつくりが大幅に異なるものだ。たとえば指名手配のポスターに写っているのがにこやかな顔なら、四六時中怒っていることで正体がばれるのを防ぐことができそうだ。
しかし、人間、四六時中怒っていることができるだろうか。いや笑いでも泣きでもいいのだが、人間の感情は時間とともにマヒしてしまうので、同じ表情を保っているのは難しい。自然な表情に戻った瞬間に「あ、指名手配中の容疑者だ!」と指を刺されないとも限らない。
そんな状況で役に立ちそうなのが顔マネだ。何時間も続けて怒った顔でいるのが難しくても、(コロッケ風の)ちあきなおみの顔なら、何時間も続けていられるのではないか。愚鈍な表情で藤山寛美みたいに「あーもしもし」と話しかけるよう心がけていれば、万一警察に通報されたとしても、「いまオール巨人みたいな人を見たんです」で済みそうだ。
ということで警察庁は「あなたの周辺に有名人の顔マネばかりしている人はいませんか」という広告も打つべきだと思う。
「逃亡中のオウム事件容疑者を捜しています」
その写真にはその容疑者の名前は出ていたものの、顔写真はなかった。これまでに掲示したポスターや広告で顔は国民に周知されているという判断だろう。私も、とくに女の逃亡者の顔ははっきりと覚えている。街ですれ違えば、すぐにわかると思う。
もう一人有名な逃亡者が日系人の「オイ!小池」。オイという名前は珍しいが、母国ではよくあるのだろうか。名前の真ん中に記号をはさむという手法が、「つのだ☆ひろ」よりも先だったのか後だったのかが気になるところだ。
さて、オウム犯人にせよオイ!小池にせよ、顔が知れ渡っている状況で何年も逃げ続けているというのはどういうことだろう。
考えられるのは整形手術だが、映画やドラマのなかならともかく、いまの日本にモグリの美容整形外科医がいるとも思えない。通報されるリスクを犯してまで、逃亡者が整形手術を受ける可能性は低いように思う。
彼らは、常に表情を作ってから外出しているのではないだろうか。同じ人物でも、怒っているとき、悲しんでいるとき、笑っているときでは、顔のつくりが大幅に異なるものだ。たとえば指名手配のポスターに写っているのがにこやかな顔なら、四六時中怒っていることで正体がばれるのを防ぐことができそうだ。
しかし、人間、四六時中怒っていることができるだろうか。いや笑いでも泣きでもいいのだが、人間の感情は時間とともにマヒしてしまうので、同じ表情を保っているのは難しい。自然な表情に戻った瞬間に「あ、指名手配中の容疑者だ!」と指を刺されないとも限らない。
そんな状況で役に立ちそうなのが顔マネだ。何時間も続けて怒った顔でいるのが難しくても、(コロッケ風の)ちあきなおみの顔なら、何時間も続けていられるのではないか。愚鈍な表情で藤山寛美みたいに「あーもしもし」と話しかけるよう心がけていれば、万一警察に通報されたとしても、「いまオール巨人みたいな人を見たんです」で済みそうだ。
ということで警察庁は「あなたの周辺に有名人の顔マネばかりしている人はいませんか」という広告も打つべきだと思う。