園便り

園長 根元 由佳

7月 園だより

2018-07-09 16:35:10 | 日記
「自分の命は自分で守る」
園長 根元 由佳
 梅雨明けはもう少し先だというのに、真夏のような暑さが続いています。
先月の終わりにプール開きを行い、乳児クラス、幼児クラス共に、今夏の水遊びの安全をお神酒とお清めの塩で祈願しました。この暑さの中、子ども達は、水の心地よさを感じながら、思いきりプール遊びや水遊びを楽しんでいます。
 先日の大阪北部地震では多くの方々が被災し、小さな命も奪われました。密室である新幹線の中で、刃物を振り回し死傷者が出るという事件もありました。自然災害はいつ起こるかわかりませんし、街を歩いていても、何が起こるかわからない世の中になっています。
 以前、勤めていた幼稚園で、初めての避難訓練をした時のことです。避難後、園長先生のお話があり、最後に「自分の命は?」とおっしゃると子どもたちが「自分で守る!」といいました。私は、「自分の命は自分で守る」という言葉と、子どもたちがすぐに反応したのを見て驚きました。幼稚園の子どもたちに、難しいことをおっしゃっているのではないかと思ったのです。
しかし、それから何年もたち、世の中では、想定外の天災や事件・事故が起きるようになりました。そんな時に、「自分の命は自分で守る」ものだということを実感するようになり、小さいうちから、命の大切さを知らせ、感じられるような教育をしなくてはと思いました。
この言葉は、おそらく小学校などでは、すでに使われているようで、先日、近隣の小学校にお邪魔した時に、標語のように教室に貼ってありました。考えてみれば、その園長先生は、小学校の校長先生をされていたので、その時からのものだったかもしれません。
園での月1回の避難訓練も、3回を数え、特に幼児クラスの子ども達は落ち着いて、先生の話を聴き、避難できるようになってきました。とはいえ、集中力が切れてしまうとおしゃべりをしたりよそ見をするようになります。一次避難後、別の場所に移動するかもしれません。そんな時にどのような行動をすれば自分の命を守ることが出来るのかを考えることが大切です。そのためには、日々の保育の中で、自分で考えることや、自分の体の動かし方や自分の体の能力がわかることの積み重ねも必要です。
また、自分の命、友だち、お父さんやお母さん、先生達など、それぞれの命は、代わりは無くて、とても大切なものであることも、伝えるべきです。
 天災、人災、何があるかわからない世の中ですが、子どもたちが生きる力を身に付けられるようにしていきたいと考えています。