11月 園だより

「豊 か な 感 性 と 表 現」
園長 根元 由佳

 運動会はお天気が心配されましたが、無事に行うことができました。早朝からのお手伝いをはじめ、たくさんのご協力と温かいご声援ありがとうございました。
 子どもたちは、秋の自然の中でますます体を動かすことを楽しんでいます。走ることや、よじ登ること、ルールのある遊びを友だちとすることなど、今まで以上に活発に遊んでいる様子が見られます。
 そんな中、幼児クラスの子どもは「先生、このお話知ってる?」「今度みんなで劇するんだよ」と、すでに次にやってくる発表会の活動への意欲が出てきています。おそらくこれから、物語の内容を自分たちのものにし、役になりきり、イメージの世界で遊び始めるでしょう。また、劇に必要なものを友だちや先生と一緒に製作していく過程が出てきます。運動会の時に、クラスの友達と力を合わせて一つのことをする楽しさや達成感を経験した子どもたちなので、発表会もどのような力を発揮するのか楽しみです。
 乳児クラスも、「友だちと」「先生と」一緒に同じことをする楽しさを感じ、しぐさや体の動き、言葉などで表現するようになっています。発表会という、場でどのような育ちを見せてくれるのでしょうか。
 幼保連携型認定こども園教育・保育要領の中には、「幼児期の終わりまでに育って欲しい10の姿」が取り上げられています。その中の一つに「心を動かす出来事などに触れ感性を働かせる中で様々な素材の特徴や表現の仕方などに気付き、感じたこと、考えたことを自分で表現したり、友達同士で表現する過程を楽しんだりし、表現する喜びを味わい、表現する意欲をもつようになる」とあります。まさに5歳児は、運動会や遠足などを経て、友達同士で役に合った動きなどを考え表現を楽しんでいきます。
 この10の姿については、中野区でも保幼小の連携会議でもとりあげられ、幼児教育から小学校教育、その先への教育への基礎となるものだと位置付けています。保護者の皆さんもこれから目にする機会があると思いますが、10の姿は、決して幼児期の到達点ではないことをご理解ください。あくまでも通過点なので、これが出来ている、出来ていないの判断材料にはしないようにしています。こども園での教育活動の中で、これらの基礎が根付いていくように0歳児の時から、就学前の姿を頭に入れながら職員も日々の保育に取り組んでいます。
 発表会では、各学年に応じた内容を行います。どのような過程があって、表現を楽しんでいるか、どんな感性が働いたのかを、保護者の方も感性を働かせながら温かく見守ってください。

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10月 園だより

「多様な成長がみられる運動会」
園長 根元 由佳

 2学期が始まり、1ヶ月が過ぎました。やっと猛暑からも解放され、夜には、虫の声が聞かれるようになりました。ケイトウやススキなど、秋の植物も顔を出し始めています。
 子ども達は、間もなく行われる運動会に向けて、様々な活動に取り組んでいます。
今まで私も0歳児から在籍する園での運動会を経験してきましたが、いるだけで可愛い赤ちゃんたちは、おうちの方や先生と一緒に「遊ぶ」感覚で参加します。はいはいをすることや、大人に手を引かれて歩行することが楽しいのでしょう。
でも、2歳になる頃から「恥ずかしい」という気持ちが生まれ、なかなか親の希望通りには動かなくなることがあります。「せっかく今までみんなで練習したのに」「どんなふうにするか楽しみにしていたのに」と思うかもしれませんが、それも一つの成長と捉えていただきたいと思います。子どもの心の中では、いろいろな思いが交錯しており、自分がしていなくても、しっかりと先生やお友達がしていることを見ていて、覚えています。誰もみていない所で行ったり、しばらくたってから、その時のことをやり出す子もいます。
 運動会というと、どうしても体の動きや成長だけに目が行ってしまいますが、毎日の活動の積み重ねの中で、先生や友だちとのかかわりが深まったり、新しい遊具や道具を知って興味をもち、やってみようとする気持ちになったりします。
特に幼児は、友だちと力を合わせることで、「おもしろい」「もっとやってみたい」、やってみて「できた!」と体を動かすことの楽しさを感じ、挑戦する気持ち、達成感、がうまれます。また、話し合いや競争の中で「どうして○○君はこういうことを言うんだろう」「自分とは違うけれど、どうしたらいいだろう」「自分よりあの子の方が出来て悔しい」など、葛藤が生まれ、それを乗り越える力がついたり、ある運動が出来たことで、「自分はこんなにできるんだ」という自信がついたりします。
 こうして経験した一つひとつが、次への成長のきっかけになります。個々に成長の度合いは違うので、すぐには様子が変わらない子もいます。しかし、どんな形であれ、今回の運動会で経験したことは、必ず子どもたちの心身の成長につながります。「今」だけを見ずに「これから先」も楽しみにしながら見守っていきましょう。
当日、目に見えることだけでなく、今までの過程や、心の動きなども注目して応援してくださるようお願いいたします。
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9月 園だより

「 ひと夏の成長 そして2学期へ 」
園長 根元 由佳
この夏の暑さは、災害級といわれ、身体への負担も増し、毎日熱中症の心配をしながら過ごされた方も多いことと思います。また、2歳の誕生日を迎えた男の子が、丸2日半行方がわからなくなり、大変心配しましたが、ベテランボランティアの方に無事救出されるという嬉しい出来事もありました。
 皆様のご家庭でも、保護者の方のお休みを利用して、普段とは違った過ごし方をされ、さまざまな思い出ができたことと思います。
 先日の夕涼み会は、台風の影響で雨風が心配されましたが、日頃の皆さんの行いの良さからでしょうか、夕焼けの中でスタートすることができました。ゲームや、盆踊りなどを笑顔で楽しんでいる様子を見て、家族で園の行事を経験することの大切さを感じました。たくさんのご参加ありがとうございました。
 夏の時期は、あちこちで研修が行われ、いくつか参加した中で、お茶の水女子大学こども園での研修会に参加した時のことです。東京だけでなく、他県から参加の先生も多く、座談会の様な形で行われたものでした。ほとんどがこども園の管理職や担任で、自分の園はこんな園、という話をたくさんしました。会場になったこども園は、区立園でやよいとは雰囲気がかなり違ったのですが、大学構内の自然を利用して、木や木の実、草などをふんだんに使って子どもたちが楽しんでいる様子を見せてもらいました。それを見ながら、やよいの自然を今まで以上に活用して子どもたちに体験できるようにし、その体験を積み重ねて、経験として心や頭に残したいと思いました。
 さて、今日から2学期が始まります。子どもたちは、大きな事故や怪我もなく、笑顔で登園してきました。少し、大きくなり、日に焼けて楽しい夏休みだったことが伺えました。
今学期は、運動会、発表会などの大きな行事があります。今まで保育の中で積み重ねてきたものが、年齢によって表出される場となります。そして、この行事を経験したことにより、自分で出来ることが増えたことに気付いたり、友だちの変化に気付いたり、友だちと力を合わせることや一つのものを作り上げていく楽しさを知ったりと大きな成長をします。各行事については、その都度、保護者の方のご協力をお願いすることがあるかと思いますがどうぞよろしくお願いいたします。
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7月 園だより

「自分の命は自分で守る」
園長 根元 由佳
 梅雨明けはもう少し先だというのに、真夏のような暑さが続いています。
先月の終わりにプール開きを行い、乳児クラス、幼児クラス共に、今夏の水遊びの安全をお神酒とお清めの塩で祈願しました。この暑さの中、子ども達は、水の心地よさを感じながら、思いきりプール遊びや水遊びを楽しんでいます。
 先日の大阪北部地震では多くの方々が被災し、小さな命も奪われました。密室である新幹線の中で、刃物を振り回し死傷者が出るという事件もありました。自然災害はいつ起こるかわかりませんし、街を歩いていても、何が起こるかわからない世の中になっています。
 以前、勤めていた幼稚園で、初めての避難訓練をした時のことです。避難後、園長先生のお話があり、最後に「自分の命は?」とおっしゃると子どもたちが「自分で守る!」といいました。私は、「自分の命は自分で守る」という言葉と、子どもたちがすぐに反応したのを見て驚きました。幼稚園の子どもたちに、難しいことをおっしゃっているのではないかと思ったのです。
しかし、それから何年もたち、世の中では、想定外の天災や事件・事故が起きるようになりました。そんな時に、「自分の命は自分で守る」ものだということを実感するようになり、小さいうちから、命の大切さを知らせ、感じられるような教育をしなくてはと思いました。
この言葉は、おそらく小学校などでは、すでに使われているようで、先日、近隣の小学校にお邪魔した時に、標語のように教室に貼ってありました。考えてみれば、その園長先生は、小学校の校長先生をされていたので、その時からのものだったかもしれません。
園での月1回の避難訓練も、3回を数え、特に幼児クラスの子ども達は落ち着いて、先生の話を聴き、避難できるようになってきました。とはいえ、集中力が切れてしまうとおしゃべりをしたりよそ見をするようになります。一次避難後、別の場所に移動するかもしれません。そんな時にどのような行動をすれば自分の命を守ることが出来るのかを考えることが大切です。そのためには、日々の保育の中で、自分で考えることや、自分の体の動かし方や自分の体の能力がわかることの積み重ねも必要です。
また、自分の命、友だち、お父さんやお母さん、先生達など、それぞれの命は、代わりは無くて、とても大切なものであることも、伝えるべきです。
 天災、人災、何があるかわからない世の中ですが、子どもたちが生きる力を身に付けられるようにしていきたいと考えています。
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6月園だより

「友だちとのかかわりから」
園長 根元 由佳
 そろそろじめじめとした梅雨の季節に入ります。雨の晴れ間を見つけて園庭で遊ぶ機会も増えそうです。
子ども達は園生活のリズムがわかり、安心して生活する姿が見られるようになりました。
乳児クラスは、担任との信頼関係もでき、お部屋の中でも好きな遊びを楽しんでいる姿があります。近くにいるお友達にも興味をもち始めています。ただ、まだ言葉もあまり出ず、自分中心の思いが強い時期ですので、嫌なことがあったり、一緒に遊びたいなどの思いから、噛みついたり、ひっかいたりということが出てきました。
突発的なことも多く、その都度、「噛むのはいけないこと」ということはしっかり話した上で、「これが欲しかったのね」「○○ちゃん、痛いよ」などお互いの気持ちを代弁したり、「貸してって言えるかな」と年齢にあわせて、かかわり方を伝えたりしています。もちろん、先生達も子ども同士のかかわりを見ているのですが、もし起きてしまった場合は、適切な処置をして、保護者の皆様にはお伝えします。
 幼児クラスは、年少や年中はまだ言葉が足らないことがありますが、自分と気の合う友達を誘って一緒に好きな遊びを楽しんでいます。時には、思いが伝わらなくて、泣き出したり、先生に助けを求めたりします。担任はしっかりと子どもの思いを捉えて、どのような言葉で表せばよかったのかを気づくことが出来るような援助をしています。
年長になると、自分の思いを言葉にすることも多くなり、誘い合って遊んでいます。カメの世話をしたり、ビオトープで見つけた生き物や、園庭の植物を友だちや先生と観察したりする中で、発見したことや疑問に思ったことを話す姿もみられます。トラブルが起こると、口げんかになったり、泣いたり、怒ったりしながらも、解決に向かっていく姿があります。
園生活の中で、乳児期からの子ども同士のかかわりを大切に育てていくことで、就学前には、相手に対しての思いやりや、友だちと折り合いを付けながら過ごす力が出来てきます。ぜひ毎日のお子さんの様子を見て、今がどんな時期なのかを考えてみてはいかがでしょうか。


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