おやじ達の青春夏

団塊世代のおやじ達が過ごした楽しかった青春時代の想い出の数々。

#25★★暗闇の中から呼ぶ声が・・・

2013-11-04 | おやじ達の青春夏・エピソード


イケと知り会ってから3日目の夜。
海岸で友達と3人で居る所を軟派した娘で海岸近くの別荘に泊っているらしい。
別荘には食事等を作る叔母さんや掃除する伯父さん等が居るので自由が利かないのだそうだ。
一緒にいると楽しい朝から夜まで3日も居るのに話が尽きない。
港区の聖心女子学院の3年生。
さすがにお嬢様学校、お淑やかな良い娘だ。
明日、帰ると言うので残るように引き止めたが友達も居るし事だし両親にも叱られるから無理だと言われた。そんな話をしながらゆっくりと話をしようと思い家に連れて来た。
所が左側の部屋には男ばかり4人。
二人は上半身裸で寝ている。
カップル優先の右側の部屋にはドァーの上にマッチが置いて有る、誰か先約が居るらしい。
家に女の子を連れて来て部屋に鍵を掛けるのは不自然なので、
マッチの箱を部屋入り口の上に何気なく置く事で
部屋の中にはカップルが居るので勝手には開けないでと言う合図なのだ。
さて、どうしょう行く所がないこんな時に車が有ると良いのになぁと思った。
ふと思い出した。
そう言えば直ぐ裏に建築中の家があったな~。
屋根と壁だけ出来ていたあの家なら人に邪魔されずにゆっくりと話が出来る。
中に入ると木の良い香りがする
「よそのお家に入っても大丈夫なの?」
「大丈夫だよ!夜だから誰も来ないし・・・」
「暗くて怖い」
「目が慣れればうっすらと見えるから大丈夫だよ」
何処に座ろうかと探していると。
「ミナミハラ!」暗闇の中から囁くような声で俺を呼んでいる。
イケが「キャ~」と悲鳴をあげた。
ゾッゾッゾックと鳥肌が・・・。
空耳かと疑ったが・・・。
「だッ、誰だよ!」
再び暗闇の中から
「俺だよ俺、オダだよ」
「トシオ?」
「うん!」
「何だよ~脅かすなよ!」
「脅かすつもりなんか無いよ」
「なんて声を掛けたら良いのか迷ったけれど言いようが無くてさぁ~」
目を細めて声の方向を見ると二つの人影が並んで腰かけていた。
「イケ!ごめんね~」と・・・。
「そこの声はモッちゃん?」
な~んだイケの友達モッちゃんがトシオと一緒に居たのだ。
考える事は皆同じらしい。
翌日、二人で城山公園を散歩してから皆で駅まで見送りに行き、東京で再開する約束をして別れた。
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