猫とお菓子の谷中堂

東京・谷中にある手作り招き猫の店とカフェ猫衛門

猫の恩返し

2008年02月18日 | Weblog
猫好きの松さんから聞いたお話です。
 
松さんが子供のころ近所の川で流されていた猫を助けたそうです。
家に連れ帰ったらお母さんに「うちには、猫も犬もいるのでもうこれ以上飼えません。」と、反対されたそうです。

困った松さんは、いつもやさしくしてくれる隣のおじさんに猫をおいてくれるよう頼み込みました。「わたしは、動物を飼ったことがないからなあ・・・。」と、言いながらも猫はおじさんにひきとられました。

ミケという名前をつけられて猫は、おじさんの家でかわいがられ大事な家族になっていきました。


しばらくすると松さんの家の猫が子猫を産みました。松さんは、うれしくて毎日子猫がおっぱいを飲むのをのぞいていました。

同じ時期に隣のミケも子猫を産んでいました。

ある日松さんの家の猫が出かけたきり帰ってきません。子猫たちを置いたままいなくなってしまいました。目が開いたばかりの子猫を残し母猫は、戻ってきませんでした。

夕方雨戸を閉めると、しばらくしてドンドンと何かが雨戸に体当たりするような音がしました。何事かと戸を開けるとものすごい勢いで隣のミケが家の中に飛び込んできたのです。ミケは、真直ぐ子猫たちのところまで走っていくと自分のお乳をあたえはじめました。子猫が満腹になるとスーッと隣の家に帰っていきました。

それからミケは、毎日子猫にお乳をあたえにやって来ました。


しばらくして、松さんのお母さんが「そろそろ形のあるものも食べれるね。」と、
子猫たちにごはんんをあたえました。
それをいつものようにやって来たミケがジーッと見ていました。
「もうお乳をあげなくって大丈夫。」と思ったのかそれからミケは、来なくなりました。

あとで「松さんの猫は、放し飼いの犬(昔は、野良犬がけっこういたのです。)にかまれて死んでしまった」と近所の人に聞いたそうです。

松さんの家の子猫たちの世話をしたミケの、まさしく母性本能に突き動かされての行動でしょうが・・・川に流されていた絶体絶命の危機を救い、温かい隣のおじさん一家に引き合わせてくれた松さんへの恩返しとも とれるのでは、ないでしょうか。

ロシアンブルーの近千代と夢路です。ちょっとピンボケ・・・残念。









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猫がいます

2008年02月17日 | Weblog
久々にブログを更新します。

昨日、大切に使っていたマグカップのふちをカケさせてしまいました。
思い出の品だったのでものすごくショックで思い切って谷中で見つけた金継ぎ屋さんにお願いすることにしました。

金継ぎって・・骨董のイメージがあるけれど洋食器でもOKなんです。
谷中の路地にある金継ぎ工房の中は、さっぱりとしていて順番待ちの割れた食器たちがズラーっと並んでいました。小柄な女性の職人さんは、丁寧な応対で仕事もまた丁寧なんだろうなと、思わせるような方でした。

実は、谷中堂も自社製品の修理は、承っています。
招き猫が壊れるというのは、「持ち主さんの身代わりになって厄を祓ってくれた。」ともいわれているのです。ありがとうと言って処分するもよし。修理してコレクションするもよし・・・です。

ところで、この表札新作です。できるだけいろんな種類の猫ちゃんで作る予定です。 ただいま「犬がいます」表札も製作中。





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