日本人のための「憲法改正」入門

日本人が日本のために、そして世界の平和と繁栄に貢献できる国家となるために、必要となる憲法改正について考えましょう。

日本国憲法の基本原理について考える

2013-11-27 | 日記
さて、憲法を改正しなければならない理由はこれまでに述べてきた通りですが、それではどこをどのように変えるべきなのか、という話になります。

その前に、現行の日本国憲法の基本原理とされているものについて考えてみましょう。

皆さんも中学の社会科や高校の政治経済などの授業で日本国憲法の基本原理というものに関して学んでこられたと思います。それは以下の三つだと説明されます。

1 国民主権
2 基本的人権の尊重
3 平和主義

これが憲法の基本原理であるとされるということは、この三つが現在の日本国憲法では中心的な価値、根本的な価値であると認識されているということです。

つまりこの三つが、この憲法の重要な基礎をなしていて、かけがえのないものだということです。

しかし、私は、この基本原理というものをもう一度ゼロベースで考えてみる必要があると考えています。

この三つの原理は普通に読む限り、非常に口当たりがよく、だれもが大切なものであると認めるであろうものだと思いますし、この基本原理に疑問を呈する人はほとんどいないのではないかと思います。

しかし、あえてこの基本原理をもう一度問い直すことが必要であると思うのです。

憲法を変えるとか、憲法を作り直すということは、この日本という国の在り方を構想し、具体化していくことです。憲法を設計図として国家の在り方は決まり、国民の幸せもそれに大きく影響されます。

したがって、日本国憲法の基本原理として、本当にふさわしいものをふさわしい形で規定していかなければなりません。

今の日本国憲法の基本原理といわれているものが本当に、一般にいわれるほど疑いもなく素晴らしいものなのかどうか、これを検討する必要があるのです。

憲法学者は、基本的には現行の「日本国憲法」の解釈学を行っています。ですから、この基本原理を問い直すという作業はなされることがありません。

解釈学では、憲法の基本原理は当然に大切なものとして前提にされているからです。

これを問い直すためには、歴史や哲学、法思想や比較法などの観点が必要です。新しい憲法の在り方を考え、改正する、あるいは作り直すには、その基本原理を立て直す必要があるからです。

次回以降は、その観点から、憲法教育では当然の前提とされてきた憲法の基本原理にメスをいれていくことにしましょう。

そうすることで初めて、憲法改正議論が深く、広い視点からなされることになるだろうと思います。

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