(有)山内牧場

青森県八戸市で競走馬生産をしている山内牧場の生産馬、繁殖牝馬、繋用種牡馬についてのブログです。

八戸市場

2008-07-08 18:51:51 | Weblog
本日、八戸家畜市場に於いて、サラブレッド1歳八戸市場が開催されました。上場馬は全部で82頭(5頭欠場)。2006年のこの市場で、今年の桜花賞トライアル・フィリーズレビュー(GⅡ)勝ち馬のマイネレーツェルが取引されたのは記憶に新しいところです。
今開催でも、ダーレー系種牡馬のムーンバラッドやアルカセット、そして社台系の種牡馬ゼンノロブロイなど、他にはストラヴィンスキーやバゴ、ワイルドラッシュなどの仔が上場されていました。残念ながら目玉のクロフネ産駒は骨折(との話)で欠場…でしたが、馬自体はそこそこ揃っていたと思います。
ウチからは2頭が上場されました。一頭はフルールドロカイユの2007。父イシノサンデーと地味ながらも、兄姉はすべて勝ち上がり、仔出しの良さは定評があります。その中で南関で5勝を挙げている半姉・スカーレピーコックの馬主さんともお会いできて嬉しかったです♪母フルールドロカイユは社台繁殖セールの出身馬で、従姉妹にエアグルーヴなどがいる良血で、ウチのかまど馬と言えます。
もう一頭はカームの初年度産駒にあたるケイワンアメリカの2007。この馬は母父Saratoga Six、近親にクリスタルグリッターズや豪GⅠ馬ダナラニ、従兄弟に兵庫・摂津盃勝ち馬のトロットヒーローがいるそこそこの良血馬でした。
さて、セリ自体の話に戻って、セリの結果から言うと、今年は売却率が昨年に比べて7%減、売り上げに関しては35.4%減と厳しい結果でした。これは八戸市場に限らず、今年のセリ全体に言えることで、原油高や不況の影響をモロにかぶっている感じがします。実際セリ場での雰囲気はやはりバイヤーの財布の紐は堅そうな雰囲気でした。私の父は東北支部長をしていて、市場長をしているので、この結果に対し、何らかの対策を講じなければ…とも思います。昨年までのトップバイヤー・田島氏(プレクラスニーの馬主さん)が来場しなかったこと、昨年のシルバーチャーム産駒のような1000万円越えの馬が出なかったことが売り上げの減につながっていると思います。シゲル○○の森中氏だけが7頭も購入するという独壇場でした。
ウチの上場馬で売却できたのはフルールドロカイユの2007でした。彼女は出来が良かったこともあり、育成場に早めに入れて馴致も順調に進み、300万円での落札となりました。ありがたいことです。
もう一頭のケイワンアメリカの2007は、展示の際に出る寸前に暴れ、脚に切り傷を付けてしまい(競走能力に問題無し)、ちょっとミソが付いてしまい主取りでした。
ちなみに最高価格馬はタップダンスシチー産駒の660万円でした。八戸市場取引馬はやはり高値が付きませんが、その中からの勝ち上がり率は非常に高いと言われています。今日売却された馬が活躍して、来年・再来年にはもっとたくさんの購買者が来場してくれればと思います。
ロカイユの仔、この仔には配合計画から何から思い入れがありますし、とりあえず順調に育って、来年にデビューをしっかり迎えて欲しいと思います。