らくだやはおきらくだ

箕面の駄菓子屋「樂駄屋」日記

さぼりすぎ?

2007-01-30 12:06:10 | 駄菓子屋
「樂駄屋つぶれたんか?」「あまのっち死んだんか?」などといろいろご心配をおかけしたり、お叱りを受けましたが、ちゃーんと生きとります!! 店もやっとります!! 忙しくてブログをさぼっていただけでありま~す!!(威張ることないか)

「最近ブログを更新してないあまのっち」と、シンゴにまでダメだしされたし…。「シンゴ最近調子に乗ってるんとちゃうか。ちっ」とわけのわからん軽い逆切れ状態で、ひさびさのブログを書き始めます。


本業が忙しいときに店番を頼めるボランティアスタッフをずっと探してましたが、灯台もと暗し、身近に適任者がおりましたんやわ。

わたくしの本業であるGデザインのスタジオスタッフである「ブッチ・せいちゃん」がその人。大手ホテルや建設省などのお役所の固いデザイン仕事をやってきた、頭の固いデザイナー。頭は固いが、生活は軟らかい。その放蕩生活がたたって脳梗塞で倒れ、その後遺症で右半身にしびれと痛みが残っているんです。外見からはわからないのですが、極端な右利きだっただけに辛そうです。ちょっと前からリハビリを兼ねて仕事に復帰していたのですが、どでかいモニターの前から一歩も動かず、マウスやキーボードばっかりいじくってるのがウチらの仕事ですから、脳味噌と指先だけのリハビリと言えないこともない。そこで体のために「リハビリがわりに駄菓子屋の店番をして、子どもたちにもまれてみなされ」と、善意の人あまのっちが温情をかけたわけであります。ふふふ。



「子どもは苦手」と当初ビビっていたブッチですが、最近は子どもたちとも仲良くなって、妙にはまっている様子です。相手が大人でも小学生でも「ブタめんのトンコツは売り切れてしまいました。」なんて敬語で店番やってるので、おもしろいですよ。

以前短大でデザインを教えていた経験もあるので、子どものためのアート系ワークショップなんかを一緒にやれないか、今模索中です。

かなりシャイな人なので、とっつきにくいかもしれませんが、中身はめっちゃお茶目です。お酒が入ると70年代風ダンスで踊り狂い、我がスタジオのチーフデザイナーのサエ大先輩から冷たい目で見られたりしています。どーか、皆さん仲良くしたってくださいね。

というようなわけで、ブッチが仕事との合間を縫って樂駄屋の店番をしてくれるようになり、あまのっちは格段に楽になりました。ほんま「情けは人のためならず」とはよく言うたものですわ。ふふふふ。





樂駄屋はあいかわらず毎日賑やかです。2月の19日が開店1周年に当たるので、なにかイベントでもやりたいなと思っています。それから1年経っても樂駄屋を続けるのかどうか思案中でしたが、少し形を変えて継続していくつもりです。駄菓子バーや造形教室など、公約だけで未だ実現できてないこともあきらめきれへんし…。

地域で子どもを見守る視点をもった駄菓子屋…というからには、続けんとね~、話にならんでしょう。

当初のもくろみとは別に、地域の子どもたちと馴染みになってくると、「この子たちの5年後や10年後を見てみたい」というような気持ちになってきます。「最近の子は、可愛げないしな~」というのが樂駄屋をやる前の実感でしたが、実際には子どもはやっぱり子ども。本質的には私の子どものころと変わっていません。憎たらしいなと思った子でも、その子のことを知れば知るほど印象が変わります。そして、子どもはびっくりするほどの速さで成長しています。ついこの間までお金の計算のできなかった子が「10円と20円で30円」と自分で計算してたり、店の中で暴れまくって、いつも退場させられてた子が急に「あまのっち、いっつもありがとう」なんて言えるようになっていたり…。

ここでは子どもたちの生活のほんの断片を見ているに過ぎませんが、駄菓子屋だからこそ、子どもたちの姿がくっきり浮かび上がる瞬間があるんです。親でも先生でもない、駄菓子屋のおばちゃん目線で見る子どもたちの姿。これをもっと皆さんにお伝えできればいいんですけどね…。やっぱりものぐさがたたるなあ。