詰将棋劇場blog

平井康雄の詰将棋など、あれこれ

田島作833手の考察・補足

2018-09-19 22:03:10 | 詰将棋
 前回の記事を補足しておきます。

 実は以下の仮想図を想定してみたことがあります。

  

 仮想作意は55銀、(イ)65玉、66銀、54玉、55銀打、43玉、44馬、32玉、22香成、同金、同馬、同玉、23金、21玉、12歩成まで15手。

 かなりそれらしい手順になったのですが、(イ)74玉の変化が、別詰ありの駒余らず変長なので、結局割り切れていません。
 仮の話で5枚目6枚目の香が使えるのなら、13歩の替わりに、攻方13香と玉方11香を配置して19手作意にできて、(イ)の変化は、72龍、73飛合、同龍以下が早詰になるので割り切れるんですけどね・・・。

 また、そもそも、4枚目の金を配置してしまうと、金合の余地がなくなるので、その前の段階で簡単な余詰が発生してしまう、というのは前回書いた通りです。

 結論としては、駒に余裕がなさ過ぎるので、どうしようもないですね。

 結局、田島さんが考えてダメだったものは、常人が考えても無駄、というのを再認識しただけでした。

 後もう少しでどうにかなりそうなんですが、本当に惜しいなあ、と言うのが実感です。

 <追記>
 「惜しい」というのは、この収束さえ決まれば、960手越えのさらなる超大作になる可能性があったのに・・・、という意味です。

 趣向部分は問題なく成立しているはずなのに、収束部分のちょっとした不具合だけで全体が否定されるとしたら残念至極ですが、833手の妥協案があったのは良かったと考えるべきなのかもしれません。


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