古庵の書斎から

日々のエッセイ

古庵の書斎 379

2014-01-27 13:20:02 | 日記・エッセイ・コラム

               古庵の書斎 379          如意古庵

 今週は月曜日から昨日まで毎日テニスをした。まだ少し肩の痛みはあってアンダーサーブしか打てませんが、あとは万全。暮れに受けた特定検診の結果も中性脂肪が少し高いだけであとは問題なし。毎日計る体年齢は大体61才。
 20日、NHKの気の利いた判断でテニス全豪オープン、錦織×ナダル戦を観た。見応えのある良い試合ではあったが、やはり世界№1とはまだまた差があると感じた。しかし、ナダル以外の選手と対戦していたら8強には残っただろう。錦織選手は次に希望を持たせるプレーでしたね。私、1人でテレビを見ていて思わず手をたたいていました。
○ エジプトで連続爆破テロ
 この25日でエジプト革命3周年である。3年前のこの日、私はカイロ空港に居た。その3日前にルクソール神殿、2日前はアブシンバル神殿を見学、「うわー、これがエジプトだー」と大感激、これを見ないで授業でエジプトの歴史を知ったかぶりして教えていた俺は一体何だったのかと思ったものだ。
 ところが4日目、国内線でカイロ空港に降りてビックリ。そのまま空港内のロビーに閉じこめられた。一度は近くのホテルに入ったが、民衆が食糧を求めて何時ホテルを襲ってくるか知れないと1泊してまた空港に。外は戦車と装甲車だらけ。
 とうとう、ピラミッドもスフインクスも見ないでほうほうの体でエジプトを脱出したのでした。しかし、この日から始まったエジプト革命はムバラク政権を倒し、隣国リビアに波及、イエメンでも権力を倒した。そして今、シリアでは泥沼の内戦が繰り広げられている。その初っぱなの出来事に出っくわしたことはそれはそれで貴重な体験だったか。
 それにしても、エジプトの混迷といい、シリアの内乱の悲惨さといい、人間の知性とか理性はどうなってしまったんだろう。 
○ 自治体職員の諸手当不正受給問題
 このところ愛知県下の自治体職員の扶養手当、住宅手当、通勤手当等の不正受給がクローズアップされている。新聞は「不適正」と書いているが、「不正」の方が適切である。
 ほとんどの人が忘れていたとか、届けが遅れたと言い逃れているが本当か。こんなこと全国の自治体でも調べたらわんさか出てくるのでは。私の勤めていた学校ではけっこう厳格で、そんなことかできる余地はありませんでした。
 こういう問題の責任は、当の本人達もさることながらその上司である部長や課長達にもあるのだ。
 長野県建設業厚生年金基金の24億円横領事件にも同じことが言える。横領した被疑者の責任ばかりでなく、その上司たちも厳罰に処しないと示しがつかない。一体彼等は何をしていたのか。こういう不正を起こさないための上司ではないか。
○ 父子DNA不一致騒動
 この事件?、週刊誌と民放テレビでは大々的に取り上げているが、一般新聞やNHKテレビではまったく取り上げていない。極めて私的な出来事であり、マスメディアを使って大々的に報道するようなものではないということだろう。
 それが大沢某氏の息子の問題から若貴兄弟に飛び火した。芸能界がいかに淫乱ぶりかを垣間見せる。
 かって私たち法学生がよく議論したテーマに民法・親族法の「待婚期間」というのがある。ある夫婦が離婚した場合、男性は離婚が成立した翌る日にも再婚できるが、女性は半年間はできないというきまりである。その意味は、女性にこれがないとある一定期間に産まれた子の親がだれかわからなくなるというもの。これが法の下の平等を旨とする憲法に反するか否かである。
 若い法学者や学生は待婚期間は不要というのが多数だったように思うが、現代のように事実婚が多くなってくるとさらに意味を持たなくなってくる。 ま、こんなことで大騒ぎしている日本は平和ということか。

古庵の書斎 378

2014-01-22 17:51:42 | 日記・エッセイ・コラム
                 古庵の書斎 378           如意古庵
 13日には我が楠学区でも成人式が行われた。今までテニスコートから会場に急ぐ振り袖姿を横目で眺めていただけであったが、今年は役目柄準備の段階から参加、内がわから見ることができました。
 約120名の青年男女が晴れて成人として出席、世に報じられる大きな混乱もなく40分、粛々と式は進められました。その後のアトラクションも含めて実に静かに礼儀正しく横から見ていて拍子抜けするほどでした。
 女性は百%振り袖、男性は5・6人が袴姿であったが、あとは着慣れない背広姿。しかし、よく見ていると最前列で足を組んだり、終わった後袂と裾を翻しながら走りまわる女性。写真撮影の時、サングラスをしたまま注意される男性とあちこちに幼さが残っていました。 
 主催者式辞、区長代理、市会議員、元校長らの型どおりの祝辞は面白くもおかしくも何ともない。式後のアトラクションの胡弓とギターのコラボ演奏も下手くそこの上ない代物。よく2時間弱もかれらは我慢していたと感心する。もう少し、楽しく思い出に残る成人式にできなかったか。 
○ 私が成人になったとき
 遠く離れた大学の近く下宿にいたので、式には出席していない。当時、安保闘争の真っ最中、集会とデモに明け暮れていて、成人式なんて全然意識になかった。
 式に参列して成人を意識するより、大学に入って初めてタバコを吸い始めたとき、背広を着たとき、デモに参加したときと順次大人になったという意識を持ったように思う。
 大学の先生や事務員、図書館の司書もそのように学生を扱ってくれ、周りの下宿の主や近くのラーメン屋のおやじも大人として扱ってくれた。そして何より安保闘争に参加する中で「国家とは」とか「そこでの学生の役割」「革命とは」等、よく勉強もし議論をする中で知らず内に大人になったと思っています。
 今の若者のように、晴れ着に身を包むとか晴れがましい気持ちは微塵もありませんでした。
 
○ 中国電力上関(かみのせき)原発
 昨年秋、高校時代の悪友4人と細君共々(私の家内は欠席)、恒例2泊3日の親睦旅行に行った。行き先は山口県の周防大島(正式には屋代島)。4人の中の1人が多治見の家を引き払って、そこに終の棲家を建て移り住んだのでみんなで押しかけたというわけ。
 彼の家に着いて、みんな感歎の声しきり。海岸から少し離れてはいるが、小高いところにあるのでその眺めは素晴らしい。2日間にわたってその小さな島を案内して貰ったのだが、どこに行っても綺麗な海水と砂浜、点在する島々。どこを切り取っても絵葉書だ。1泊は島のリゾートホテルに泊まったが、目の前には整備された綺麗な海水浴場、裏にはテニスコート有り、釣りはどこでもできるときた。終の棲家としては最高の環境である。
 それにしても70才過ぎて、長年住み慣れた家を売って、遠く離れた地に移り住むという彼の大胆さに驚くと共にその勇気には敬服するばかり。生まれつき優柔不断で怠け者の自分には夢のまた夢。
 ところで、その素晴らしい環境の一角の上関(友人宅から数十㌔のところ)というところに中国電力が原発を建てるという記事が14日の中日新聞に載った。福島の原発事故で一旦は消えかかっていた建設計画が、政権交代で推進方針が復活したというのだ。
 瀬戸内海という内海であんな素晴らしいところに原発をつくるという人たちはどういう神経の持ち主か。おりから、東京では原発是か非かを争点として知事選挙が行われる。

古庵の書斎 377

2014-01-15 13:26:13 | 日記・エッセイ・コラム
                 古庵の書斎 377           如意古庵
 今週は家内と下呂温泉に出かけた。そこでの一幕。宿泊客は私たち同様年配のカップル数組だけ。朝にもゆっくりと温泉に浸かっていざ出発という段になって、妻「あれっ、マフラーがない」と言う。朝、散歩に出かけたときのコースを思い出せと俺。そして、少し戻った道路の真ん中に落ちていた。
 出発してかなり走った頃、今度は手袋がないという。さっき饅頭を買った店に置き忘れたのかも言い出す。しょうがないのでその店までもどったら何のことはない、店先に落ちていた。歳はとりたくない。
 一昨日は我がゴールデンエイジ合唱団の新年会。出席予定のうち4人の人が急遽欠席。聞くと2人は風邪、1人は転んであばら骨の骨折、1人は腸閉塞で入院とのこと。みんな歳をとった。
 それでも今年は団結成20周年ということで5月に記念演奏会を予定している。5年前にも同じような会を行って成功したのだが、メンバーはそのころとほとんど変わっていない。つまり、みんなそれだけ歳を取り弱ったということ。
 今日は朝のラジオ体操の会の新年会。21人も集まった。毎日顔を合わせているのにお互いの名前を知らなかったが、自己紹介するうちに一気に打ち解けて会は盛り上がった。そしてまた、友達の輪が広がった。
○ 冷凍食品に農薬
 マルハニチロの子会社「アクリフーズ」の毒薬入り冷凍食品。その「マラチオン」という農薬、私はよく使います。市販の名前は「マラソン」と言ってホームセンターで簡単に手に入ります。
 5月頃から庭木や草花にアブラムシ等毛虫がビッシリつきます。少し油断すると手に負えなくなる。それを退治するための殺虫剤としてマラソンとスミチオンを定期的に散布するのです。普通これを10倍以上に薄めて使うのですが、それでも強烈ないやな臭いがします。
 家内は農薬を使わないでと言うが、毛虫を見ると「キャー」とか言って大騒ぎ、俺だって使いたくはないが、他に方法がない。こんな物が食品会社の製造過程で使うはずがない。何物かが何らかの意図をもって混入させたのは間違いない。
 ついでに除草剤もよく使います。「ラウンドアップ」という薬があってよく聞きます。昔は国鉄が線路の除草に使用した強力な除草剤で農協で手に入ったが、左翼過激派が爆弾の原料に使って以来売ってくれなくなった。
 共に良くないとわかっているのだが、周りの畑の百姓達が使うのでこっちもというわけだ。このマラソンも今回の事件で簡単に手に入らなくなるのか。
○ 肥満度(成人に占める割合)
 1位 エジプト 34.6% 2位 メキシコ 32.8% 3位 アメリカ 31.8% ……
  ?位 中国 5.6% 日本 4.5%
 アメリカを抜いてエジプトが1位というのはどうしてかわからない。ビックリしたのは日本より中国の方が高いということ。何回か中国に旅行したが、太っている人はほとんど見なかった。GDP世界2位となって急速に経済が発展しているのがこんなところにも表れているのか。       

古庵の書斎 376

2014-01-07 18:31:48 | 日記・エッセイ・コラム
                 古庵の書斎 376           如意古庵
 明けましておめでとうございます。みなさんのお正月は如何でしたか。年末年始大きな出来事もなく、日本は概ね平穏に年が明けたようですね。
 私のお正月はいつもの年とまったく変わりありません。2日には孫達が来て大騒ぎ、3日には近くの白山神社に初詣。あとはゆっくりとテレビを見たり本を読んだりの3日間でした。こういうのが一番幸せなのでしょう。
 昨年11月で前立腺ガンの治療も終わり、五十肩も心なしか痛みが小さくなりました。体調は去年より良いようです。明日6日からテニス、10日から合唱初め。
 ところで、今年もまた懲りもせず飽きもせず、このメール便を送るつもりですが、気楽に読み流すか、鬱陶しかったらそのままゴミ箱に捨ててください。 
○ 大阪の民間人校長
 今、大阪ではこれが問題になっている。良い面もあればそうでない面もあるのだろう。それはさておいて、昨年11月久しぶりに勤めていた高校の同窓会に出席した。そこで耳にしたこと。
 それは特進コースの生徒でした。どうして桜花に入ってきたのかと思うほど頭が良く、ユーモアがあり、悪戯が好きな子でした。しかも精神的も大人で私とのやりとりにも余裕をもって応えられる子でした。頭の良さと回転の速さではずば抜けた存在でした。
 卒業後、確か京都の大学に進学したと聞いていたが、担任でもなかったのでそれ以外のことは全く知らなかった。数年後、母校に訪ねてきたときは京都の予備校の塾長をしていると聞いた。
 ところが先の同窓会で、彼女今は大阪の高校で民間人校長として勤めていると聞いた。えっーと初め驚いたが、よく考えと見るとさもありなんと思えてきた。
 この民間人校長、何人かは不祥事を起こしたり、その募集に当たっては予定した数に達しなかったりといろいろ問題があるらしい。教育の現場を活性化するというふれこみで発足したが、現実には難しい面もあるようだ。
 しかし、くだんの彼女に限ってはそんな心配はないと私はかなり自信をもって言える。どんなふうにして教職員に接し、生徒に語りかけているか一度見てみたいと思っている。
○ アメリカの無人機
 今年のお正月の新聞各紙にはあまり気に留める記事がなくてつまらないと言えばそうなのだが、それはそれで平和ということなのだろう。
 そんな中で、毎日新聞の「米無人機の犠牲増加」という記事は気になった。現在アメリカはパキスタンでアルカイダ系武装勢力の掃討に使っていて、5年間で1,600人以上を殺害してたという。米兵の戦死・戦傷を回避できる無人機は安上がりですむという観点から米世論の支持を受けている。
 アメリカ軍は現在無人機を7,500機を保有、陸軍は陸上を走行する無人武装ロボット車両を5年以内に戦地に投入予定。さらに、搭載されたコンピュータが自動操縦する「自律的」無人機(ロボット兵)も開発されている。
 人間は大きな戦争毎に大量にして有効な殺戮兵器を発明、使用してきた。第1次大戦では毒ガス兵器、戦車。第2次では爆撃機と核兵器。その後ミサイル技術が進歩、今はロボット兵器だ。
 操作に習熟した兵士が朝アメリカ国内の自宅を背広にネクタイ姿で出勤、モニターを見ながら遠く離れたアフガニスタンで無人機を操作する戦争とはどんなものだろう。そのうち遠隔操作も要らない「自律型ロボット兵士による戦争」なんてことになるかも。恐ろしい。