古庵の書斎から

日々のエッセイ

古案の書斎 198

2010-03-29 18:43:50 | 日記・エッセイ・コラム

              古庵の書斎 198               如意古庵

 
 先日、我が合唱団の団長氏から団員募集の文を作ってくれと言われて頭をひねった。そして、中日新聞の市内版の募集欄に投稿した。
 すると、載ったその日のうちに2・3人から団長氏宅に電話が入り、次の金曜の練習日にはその3人が見学にやって来た。最近数人が来なくなったところなので、またちょうど良い人数になった。ヤレヤレ。
 先週の土曜日には「ラ・ファミリア」という中川区の高齢者保健施設の慰問に行った。そこでの光景の一端。
 老人ばかり200人は居たか、80才以上がほとんど。こっちは白のブレザーに赤のボータイという団のユニフォーム姿。いささか場違いの感じは否めない。
 みんな半分眠ったような顔して表情がないのと顔色も冴えない。口をあんぐりと空けている人、眠っている人、演奏中に奇声を発する老人、調子っぱすれの声で歌いだすお婆さん。拍手も力がない。聞いていて楽しいと思ってくれているのだろうかと疑問に思う。
 そんな中で、途中3曲「故郷」「夕焼けこやけ」「北国の春」をみんなで歌ったときだけは生き生きとした顔になった。
 私もあと何年かしたら、こういう施設にお世話になるのかと思うと他人事に思えない。 
○ 忖度政治
 忖度とは他人の気持ちを推しはかるという意味の漢語表現。最近新聞等で忖度政治という言葉がよく使われる。
 私はヒトラーとスターリンという2人の独裁者に強い興味を持っている。この名の付いた本ならたいていは目を通す。
 この両人とも独裁者であった。当然側近や取り巻きが居て、彼等はいつも大将の顔色を見て自分の所作挙動を決める。つまり忖度である。それをうまく利用して2人の権力者は独裁を恣にし、ドイツとソ連のみならずヨーロッパの人々を塗炭の苦しみに陥れた。
 北朝鮮の金正日とその側近達もそんな関係にあると見た。
 ところで今の民主党も、小沢幹事長の意を汲んで側近の茶坊主議員達が右往左往している有り様は同じに見える。嘆かわしい。
 
○ 1年生議員 
 私が教員になったとき、先輩教師から言われた忘れられない言葉がある。それは教員の世界では一年生教師でもベテラン教師でも生徒の前では同じ先生、一年生教師と言って甘えは許されないというもの。私がベテランになったとき、同じ言葉を若い教員に言ったものだ。
 ところで、最近私はテレビで嫌なものを見てしまった。
 民主党の生方副幹事長の進退問題について、一マスコミが民主党のYという1年生議員に国会内で問いかけたときだ。Y議員が何かを喋ろうとしたら近くのベテラン議員が「Y、ちょっと待て」とか何とか言って強引に引っ張っていったのだ。それはまるで親が子どもを叱るような口振りだった。
 国会議員は一億数千万人の命と生活を守る重大な責務を担っている。1年生議員もベテラン議員も責任は同じ。1年生だからといって今は勉強中なんて甘えてもらっては困るのだ。自分の信念に従って発言し行動するべきである。
 Y議員の姿は国民の代表というより、会社に入ったばかりの、上司に言われるままに動く新入社員のそれでした。こんな議員のために私たちは多額のお金を与え、命を預けているのでしょうか。 

古庵の書斎 197

2010-03-27 18:09:05 | 日記・エッセイ・コラム
                古庵の書斎 197          如意古庵
 この歳になって二回もハッピバースデイの歌をうたってもらった。一度は属する合唱団で、これはもう何と言ったらいいか色気も可愛いげも何もない。70を超えた爺ばかりでうたってくれても嬉しさよりも照れくさい。
 もう一つは我が孫一晴君と萌奈未ちゃんからだ。電話の向こうで歌ってくれたのだが、これはもう可愛いのなんの、言葉に表しようがない。明日はその孫達がやって来て古稀の祝いをしてくれる。
 
○ 高齢者運転講習
 を受けた。大枚5,800円を払って3時間。高齢者の運転の一般的な注意から始まって、事故のビデオ視聴、視力検査、シュミレーターを使っての模擬運転、そして最後は実際に教習車を使っての実地教習。
 この結果がどんなに悪くても免許の更新には関係ない。はっきり言ってこれを受けないと免許の更新をしてくれないから行っただけのこと。
 講習を受ける人は3人、シュミレーターまでは無難にこなしたが、最後の実地教習でボロが出た。1人のばあさん、右足でアクセル、左足でブレーキを踏んでいたのだ。いつもそうして運転していたのだろう。これには私たちもびっくりした。指導する人も怒っていた。
 私は一旦停止のところでちゃんと止まっていないと注意された。これもいつもの癖である。そんなことがわかっただけでも意味があったと言うべきか。
 75才を過ぎるとこれに認知症の検査が加わるらしい。
 その日の前夜、その講習を受けた自動車学校のすぐ近くの堤防道路で大事故が起きた。二台の乗用車が猛スピードで正面衝突をして四人が死亡した。そこは私がよく土筆を取りに行った所の近くだ。やっぱり講習を受けたことは良いことだったのか。
○ 「四十にして惑わず」
 と孔子は言う。先日名古屋高検の検事がバス停で女性のスカート内をケータイで盗撮しようとして逮捕された。44才である。
 男40才代は惑いの年代である。仕事では油の乗ってきた年頃、職場の人間関係の一番難しい中間管理職、上を見ながら下に気を使わなければならない。
 家庭では、細君はそんなことを理解してくれない、子どもは中学か高校生ぐらいで生意気盛り、口も聞いてくれない。
 髪は薄くなり始め、そろそろシニアグラスが必要になる。腰痛もひどくなる。ストレスの蓄積は最高潮に達する年代である。
 だからと言って盗撮して良いと言っているのではない。40代に惑うのは学校の先生も検察官氏もサラリーマンもみな同じだ。難しい年代である。
 私70才。「七十而従心所欲 不踰距 」と孔子は曰う。私はダメだ。
○ セリーグ順位予想
 毎年この時期に、毎日新聞は自社のプロ野球担当の記者5人がセ・パ両リーグの今年の順位予想を載せる。中日新聞や読売新聞のように系列の球団を持たないから純粋、客観的に戦力を計って予想する。その5人の予想を総合すると大体次のようになる。
 1位 巨人 2位 中日 3位 阪神 4位 ヤクルト 5位 広島 6位 横浜
 中日ファンとしても概ねこんな所だろうと思っている。パリーグはあまり興味がない。 

古庵の書斎 196

2010-03-14 20:32:46 | 日記・エッセイ・コラム

             古庵の書斎196                  如意古庵

 私、この16日で満70才です。古稀です。自分でも驚いています。まだ、心は20代か30代の青二才のように思っていますが、確実に老いは近づいてきているようです。
 その1、睡眠時間が短くなった。だいたい5時間ぐらいです。せめて6時間は眠りたいんですが。その間に2回もトイレに起きることがあります。冬の寒い夜などいやになります。
 その2、朝の目覚めが早くなった。10時半に寝て3時半には目が覚めます。もう一度寝られればいいのだけど、うとうとしか出来ません。ガッカリです。
 その3、もの忘れが激しくなった。新聞の記憶に残る記事が昨日のものと思っていたのが2日前のものだったりする。
 その4、1日、1週間、1ヶ月が過ぎるのが猛烈に早く感ずるようになった。
 22日には子供達がお祝いをしてくれるようです。 
○ 政権交代
 日米間の四つの「密約」が明らかになった。こういうことが起こるのが政権交代の優れた点の1つだろう。
 自民党は今まで長く政権の座に就いてきて、それが自分たちの指定席と思いこんできた。だからかくも長き間国民にウソをついてこられた。短期に政権が代わるとわかっていたら絶対にこんなウソはつけない。
 今になってそれがあったから日本の安全は守られたのだとか、苦渋の判断で必要悪だと強弁する元総理もいた。すると私たちは彼等に感謝しなければいけないのか。
 もし仮に、この密約があったがために日本が戦争に巻き込まれたり、核兵器の事故でもあったら彼等(一握りの政治指導者と外交エリート)はどう責任をとるのか。
 たった数人の人間に日本国民1億数千万人の命と生活が委ねられる。こんな危険があっていいものか。かって国家が事実をねじ曲げて国民に発表し、国民を戦争の奈落におとしめたという過去があったことを忘れてはなるまい。やっぱり政権を交代させて良かったのだ。 
○ 「アフリカを食い荒らす中国」
 という本を最近読んだ。その中身の中心的内容は省くが、1つ「なんだ、こりぁ」と思ったことがある。
 それは2006年11月のこと、中国北京でアフリカ諸国48ヶ国の指導者を集めて北京サミットが行われた。その初日、開会式の儀礼スピーチのあと胡錦涛主席と集まったアフリカ諸国代表とが握手する撮影会が行われたのだ。少し長くなるが、その部分を抜き書きしてみる。
 「主席と握手をし写真を撮る、終わると赤い絨毯を踏んで会場から出て行く。アフリカ諸国の指導者にとって共産中国の《太陽王》と対面して握手をする数秒間は非常に貴重である。なぜなら、世界で最も強大な力を有する人間と握手した《指導者》となることができるからだ。
 中国人とどのように挨拶を交わすべきかわからずに這いつくばるように握手する者もいれば、リラックスをしてボディ・コミュニケーションを試みる者もいる。微笑みながら握手する者、しゃべりながら近ずく者、威厳を保とうとする者、目立とうとする者、表情の乏しい胡錦涛に抱きつくアフリカの指導者もいた」
 これって、昨年の小沢訪中団の随行議員との撮影会とまったく同じではないか。
○ テニスでの一コマ
 先日会費を払った、受けとっていないというトラブルが起きた。2人はかなりやりあっていたが、最後はまた払ったようだ。こういう場合、払ったと言っているんだから、それを信用して集めた人が引くべきだと思うんだが。
 たかだか2,000円のことだが、こういうことが起きると本人もだが周りも聞いていて非常に不愉快である。どんな小さな額でも多数からお金を集める場合、必ず領収書を発行すべきである。
 真っ昼間からのどかにテニスを楽しんでいるように見えて、その実いろんなことがあるんです。 

古庵の書斎 195

2010-03-08 13:50:32 | 日記・エッセイ・コラム

               古庵の書斎 195              如意古庵

 先月の15日から2週間、楠図書館が休館だったので少し離れてはいるが自転車で20分位の豊山町図書館に行った。そしたら廃棄本コーナーというのがあって、単行本や新書等がかなり並べてある。そこで2冊ばかり貰ってきた中の「テロリストに薔薇を」(ジャック・ヒギンス)を読んだ。 最近読んだなかでは最高のエンターテインメント小説でした。また行って貰ってこよう。
 最近掃除機と体組成計を買った。それもネットの価格コムで検索して通販で購入したのです。近くに大手家電店のコジマ電気とKs電気があるのだが、そこでの同じものよりバカに安いのです。掃除機なんかコジマ電気で21,000円のものが12,000円を切るのです。もうこれは病みつきになりそうです。
 さっそく体組成計に乗って計ってみたら、最後の表示に体年齢51才と出た。
○ 長島茂雄
 先週のいつだったか、巨人のキャンプ地を王と長島が訪れていた。例によって長島は片手をポケットに入れて、はっきりしない発音で現役選手らと話していた。
 私は前から思っていたのだが、率直に言って今の長島を見たくない。見ていられないと言った方がいいか。
 彼の現役時代、大のドラ狂としては最も恐れ且つ嫌いな選手でしたが、そのプレーにはほとほと感心して見ていたものです。
 あの豹のように精悍な走りと華麗な守備、決してスマートではないけどしゃにむにボールに食いついていく打撃フォーム、そしてチャンスに必ず打つんだからいやんなっちゃう。。
 それがあの変わり様はどうだ。現役時代とまったく別人である。病気だからしょうがないと言えばそうなのだが、神様は残酷なことをするものだ。
○ 調査書
 小牧南高校で、先生が受験用調査書に不注意から成績を誤って記載して大学に提出した出来事が起こった。そこで思い出した。
 それは3年間担任したある年の特進クラスのこと。特進クラスは推薦入試が認められないから、ほぼ全員が一般受験で大学に挑戦する。そのため願書の提出は1月に集中する。1人あたり平均5~6校を受験する。最高19校を受けた強者も居た。クラス45人として300通近い調査書を冬休み中に用意しなければならない。これは大変だった。
 調査書の記入やプリントアウト等は基本データの入力さえ間違えなければ全てコンピュータがやってくれるので問題ない。がやっかいなのはそれからだ。
 300通を台帳に番号を振り、封筒に氏名と番号を書き、間違いなく封入しのり付けをする。副担任のK先生にも手伝ってもらってなんとかやっつけたのだが、最後には頭がクラクラしてきた。それでもミスがなかったか心配だった。幸い、ほぼ全員志望校に合格したから問題はなかったのだろう。私はこういう作業には全然自信がない。
○ 小学6年生の恐喝
 春日井市内の小学校の6年生3人が1人の同級生を恐喝したりいじめを行っていたことが発覚した。信じられない。
 先日楠コートでテニスをしていたら、近くの楠小学校の1年生が大勢やって来た。1年生は黄色い帽子を被っているのですぐわかる。顔見知りの先生が引率していたので聞いてみたら春を探しに来たのだという。そんな話しをしていたら、子供達が寄ってきて私にも「こんにちは」とか「これ見て」とタンポポを見せてくれる。ほんとに純真で可愛い。この顔と春日井小学校の3人とがどうしても重ならない。
 私の2人の孫、空君と一晴君が4月から1年生だ。

古庵の書斎 194

2010-03-02 16:03:53 | 日記・エッセイ・コラム

               古庵の書斎 194             如意古庵

 今週は1つ事件がありました。我がテニスコートのシリンダー錠が合計16個も盗まれたのです。コートの入り口と中の倉庫、男女更衣室と4個ありますが、それが連日4日にわたってやられたのです。
 9時にみんながあつまって来ると、鍵はかかっていないわボールは散乱しているわでひどい状況です。ボールを使った形跡があるのでテニスをやってその帰りに失敬したらしいのです。
 集まってきた年寄りは頭から湯気を立てて怒っています。まったく悪いヤツがいるものです。
 ところで、その都度土木局に連絡すると係がすぐにやって来て新しいのを設置していくのはいいが、そのために3人もやって来る。こんなもの1人で十分なのにお役所はよほど暇らしい。 
○ 冬期オリンピック
 カーリングなんてスポーツ、見ていてどういうルールなのか、どうやって点を取るのか等まったくわからない。相手の石を輪の外にはじき出せば有利になるぐらいはわかった。しかし、相手に一点を取らせて後攻めに回ると有利だなんてよくわからんなりに見ていて楽しかった。
 それは彼女たちの上目遣いに一点をキッと見つめた瞳の美しいことにある。日本の選手もだがロシアの女性も美人揃いだった。対してドイツの女性は恐い顔をしていたな。なんて不埒なことを考えながらオリンピックを楽しんでいます。
 ところで、真央ちゃん、真央ちゃんと少し食傷気味。素人目にもキム・ヨナの実力が数段上、終わりの方で失敗がなくても負けていた思うのだが、みなさんは如何。
 ただ、世界の何億という人が見守る中、共に19才の少女がその重圧をはねのけてあれだけの演技を行うというのは立派。
 今朝の3人で競うスケート競技には手に汗握ったな。ほんとに惜しかった。
 
○ 国立大学の授業料 53万円
 最近の不況から、授業料の安い国公立大学の志望者が増えているという。バカ高い私立大学を敬遠してのことだが、それでも年間53万円とは驚いた。
 私たちの頃、と言っても50年も昔のことだが、年9千円だった。当時何が安いといって国立大学の授業料と国鉄(今のJR)の運賃だ。年3回は帰省のために乗る名古屋と東京間の片道運賃が千円前後だった。
 なんでそんなに安かったかというと、答えは簡単だ。全学連と国鉄労働組合の力が強かったからである。
 多少の授業料を上げるのと、全国の大学自治会で組織された全学連を怒らせるリスクと、どちらをとるかの比較考量の結果、政府は後者を恐れたのであった。運賃もおなじこと。
 今は昔、全学連も国労も存在しない。よって授業料、運賃ともバカ高いものになってしまった。
 
○ 政治家の言葉
 どうして政治家はこうも奥歯に物が挟まったようなものの言い方をするのだろう。長崎県知事選挙で民主党候補が惨敗したのを受けて、民主党幹部の何人かの発言がそうだ。
 「幹事長の仕事は選挙が最も大事だ。どうすれば参院選に勝てるのか本人が総合的に判断すると思う」とは前原国交大臣。
 「国民の信頼と期待を取り戻すには何が必要か、力のある政治家なら十分認識しいると思う」
は枝野行政なんとか大臣。
 「きっちり総括すべきだ」は仙石国家戦略大臣
 「政治と金の問題の影響があったと感じる」は管財務大臣。
 長崎県知事選挙で民主党候補が敗れたのは政治とお金、つまり小沢幹事長の政治資金疑惑が原因であるとみんな思っている。ところが小沢幹事長は辞めるべきだとはっきりと言えばいいのにそれが言えない。もう尻に火がついているにもかかわらずだ。 
 もうこのまま夏の参院選まで行って、民主党の惨敗ってことになるのだろうか。政治家ってこんなに頭の悪い人種なのか。昨夏の麻生自民党のように。
 それにしても、たった1人の我が儘な政治家の動向で日本の政治が右往左往しているのにはもうウンザリだ。日本の民主主義もまだまだだな。