あべっちの思いをこめた雑記帳

終わってしまうとやっぱりなつかしい夏

 季節って不思議なものなのかもしれない。
 毎日毎日寒い日が続くと、早く暖かくならないかなと思う。梅が咲いて、桜が咲いて、そんなポカポカ陽気にあこがれる。

 毎日じめじめした梅雨の時期には、あーこんな日が続くのは耐えられない。うっとうしいのも早く終わらないかなと思ってしまう。カラッと晴れた夏空を待ちこがれる。

 夏もしかり。
 ここ近年の夏は特に猛暑日が続き、その暑さにはうんざりしている。だから今ごろの季節になると、ほんとうにしみじみとその良さを感じる。

 それでもほんのたまにだけれど、過ぎ去った季節をなつかしく思えることがある。
 汗をいっぱいにかいて草むしりをした日。
 帽子をかぶって太陽の焼きつく中で、ひまわりの花を見に行った日。
 ひたいからの汗が服に落ちたり、腕にポトンと触れたり。この夏の思い出も数えたらきりがない。その夏その夏がいつもやっぱり新鮮に思える。一生に一度のその場面。
 たとえその場での瞬間的な失敗や後悔があったとしても。


 まあるくて白くて光るその肌の露にゴメンと言っている夏
       令和元年9月 「NHK短歌」10月号


         「つれづれ(121)終わってしまうとやっぱりなつかしい夏」

コメント一覧

y-abecchi
chorus-kaze さん、

川柳も短歌も縁があるんですね。
それを聞いて私もなんだかうれしくなりました。

私は一番最初は詩と俳句です。
その後が短歌でした。
川柳はわりと浅いんですよ。
でも、今は川柳が主力で、短歌もまあまあやっている感じです。
いずれにしても文芸はいいですよね。
chorus-kaze
こんにちは
短歌をされているんですね。
私は中2の時の担任が国語の先生で
1日に10首作るという課題を出されて
そこから何となく下手だけど短歌を作るようになり
大学4回生の時に市の短歌教室に入って2年ほど通いましたが
その頃に少しだけ詠んだ歌が残っているだけです。

うちの長男のお嫁さんさんのお母さんが川柳をされていて
以前、年賀状の文章が川柳を繋いだもので
ユーモア抜群な面白い年賀状でした。
川柳は中身が深いですね。
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