Xーrated

横浜南部を根城に活動するバンド“X-rated”メンバーによる活動状況や日々感じた事を発信するブログです。

QUEEN/戦慄の王女

2011-02-21 22:08:22 | QUEENを語る
原題/邦題
※邦題が原題の読み方ままであれば無表記。

QUEEN/戦慄の王女

【Side A】
KEEP YOURSELF ALIVE/炎のロックンロール
DOING ALL RIGHT
GREAT KING RAT
MY FAIRY KING

【Side B】
LIAR
MODERN TIMES ROCK 'N' ROLL
SON AND DAUGHTER
JESUS
SEVEN SEAS OF RHYE…/輝ける7つの海(インストゥルメンタル)

国/発売日/最高位
英/1973年07月13日/24位
日/1974年03月25日/52位

produced by John Anthony,Roy Baker,Queen
Recorded at Trident Studios

Freddie Mercury〔vo,p〕
Brian May〔g,p,vo〕
Deacon John〔b〕
Roger Talyor〔perc,vo〕

クイーン以前にブライアンとロジャーは、
ティム・スタッフウェルというコテコテの英国人と「スマイル」というバンドでデビューしていました。
ティムとアートスクールの同窓生であるファルーク・バルサラ、
後のフレディー・マーキュリーはティムを通じブライアンとロジャーの親友になっていました。

ロジャーとフレディーは特に仲がよく、ハイストリート・ケンジントンにあるケンジントン・マーケットに共同出資でアンティークショップを出店、お店は次回作発売直前まで続きました。

英米でシングルデビューを果たしたスマイルは、あらゆる面の中途半端さが原因で解散。
ティムは脱退、音楽の道を諦めテレビ業界に進み、残されたブライアンとロジャーと同時期にフリーだったフレディーが必然的にバンドを組みました。

様々なバンド名が候補にあがりました。
ロジャー→グランド・ダンス
ブライアン→リッチ・キッズ
しかしフレディーの出したバンド名にブライアンもロジャーも渋々了承、
1970年4月「QUEEN」が誕生しました。

難航したのがベーシスト探し。
良いなと思えば何らかの理由で脱退、
これを繰り返し伝説によれば七人目
本当は四人目、それがジョン・ディーコンでした。

ジョンは機械工作に明るく、ブライアン自作ギターに欠かせない1Wアンプ「ディーキー・アンプ」を製作。
殆どのQUEEN及びブライアン作品にこのアンプが使用される事になります。

ライブ営業を繰り返していた彼らに最初のチャンスが訪れたのが71年夏の終わり、
ウェンブリーに出来た真新しいデ・レーン・リー・スタジオの機材テストにQUEENがコネで抜擢され、彼らは最新の環境で好きなだけデモテープを制作出来るチャンスを得ました。
そして伝説によると彼等のデビューシングルとなったKEEP YOURSELF ALIVE/炎のロックンロール録音中、
スマイル時代からのメンバーの盟友、ジョン・アンソニーが共に真新しいスタジオを視察すべく連れてきたロイ・トーマス・ベイカー
〔QUEEN初期のプロデューサーであり、第五のQUEENメンバーと評された男〕と、
スタジオの視察のつもりがクイーンの斬新なサウンドに一聴惚れ。
アンソニーとベイカーは共に籍を置く会社トライデントにQUEENと契約する事を進言。
出版権、マネージメント、プロダクションそれぞれ別々という新人にしては法外な契約を要求するバンド側に対し、
トライデントは自社で発売せず、制作した作品をレコード会社に売り込む事で合意。

アンソニーとベイカー、そしてクイーンプロデュースによりQUEENのファーストアルバム制作がソーホーのその名もトライデントスタジオにて始まりましたが、その過程は散々でした。
時間帯は他のバンドとバンドの空き時間を利用しなければならず、
真夜中だったり早朝だったり夕方だったりマチマチ。
ベイカーとの対立。
そして何よりメンバーを苦しめたのがアルバムを買取るレコード会社が全く名乗り出なかったこと。

そこでトライデントはバンド売り込みの為に太いパイプを持つジャック・ネルソンを雇い、EMIとの契約に漕ぎ着けますが、
又しても関門、契約には在学中であったロジャーとジョンの卒業を待つ必要がありました。


そんなこんなで制作開始から14ヵ月。


ダグラス・パディフッドによる特殊なエフェクトのかけられたフレディーのステージ姿をジャケ写として施されたデビューアルバム、QUEEN/戦慄の嬢王は「誰もシンセサイザーは弾いていません」という謳い文句と共に1973年7月13日店頭に並びました。

この大切なデビューアルバムのタイトルも幾つかの候補があがりました。
ロジャー→Top Fax,Pix,and Iofo
ベイカー→Deary Me


沢山の苦労と腹一杯の野心を秘めたデビューアルバムはしかし、一部の反応は得たもののセールスも評価も散々、
しかし苦々しい経験がメンバー4人をより経験豊かにし、世界を土俵に活躍するトップバンドの礎となったことは、
幸福な出来事と捉える事が出来るかもしれませんね。

次回より曲毎に語れたらと思います。

神保彰からくり行脚in 大船

2011-02-13 22:56:21 | レビュー
今宵は我が家から一番近いライブハウスにて、
超絶ドラマー神保彰氏のワンマンライブを堪能してきました。

大船で演奏して頂けるようになって今回で3度目。
初回は立ち見。
2回目は真正面。
今回は神保さんの背中の辺り、
3回目にしてベストポジションでした。

ご存知の方は勿論ご存知、
ご存知で無い方には勿論分からない。

神保氏のこの形式のワンマンライブでは、
一見打ち込みのカラオケをバックにドラムを演奏しているかのように見えます。

ところがギッチョンぱ。
シンバル以外の全ての楽器に“トリガー”と呼ばれる

例えばスネアなりを叩くと、
その振動をシンセサイザーに「今、叩かれましたから、任意の発音してよ」って伝える装置が装着※されており、

早い話がドラム以外のギターやベース、ブラス、
メロディーに致まで全て生演奏しているんです。

叩かれた順番に任意の音が繰り出すようプログラムされているので、
一つ間違えば音がズレてしまう。
大変高度な技術と経験とナンヤカンヤが必要な演奏っす。

でもオイラ好きなのは、ドラムだけの演奏なんすよね。
神保さんの8ビートってすげぇハートにビンビンくるぜぇ。

今回あのグルーヴを解析すべく聴いていて気が付いたのが、
神保氏はハイハットを足だけで刻む事が多いのですが、
この時に前にかぶり気味に演奏していて、バスドラ→スネアやタムタムの順で後のりで叩いているような気がしたんですが、如何でしょうか?

当然これだけじゃないんですよ。

ハイハットの踏み方だけでも、
つま先、足先の指だけペダルに乗せて貧乏ゆすりのようだったり、
踵をツーバスペダルに固定して足の指の付け根の更に手前の、
なんて言う部位ですかね。
土踏まずの前で足の指の付け根の手前(笑)
そう、そこっす。
そこですげー踏み込むようにしたり、

やっぱりセンスと鬼なんすよね。
神保さんは鬼です。容赦ないです。


いやはや見所満載でした。
勉強になりました。


神保彰 Amazing Drumming
タムの入り方からフレーズ、リムショット、使用機材の音色、何もかもがカッコいい。



「装置が装置され…」
訂正しました。

序でに少し盛りました。
ご容赦の程を。