スローな生活

日々の生活の中で感じたことなどを書き綴ります。
犬や猫などの絵を描いてブログに載せています。

『一つの花』

2017-11-26 16:20:00 | 雑感



コスモス(秋桜)は
清楚なやさしい風情があり
私は好きです。

『一つの花』という題名の物語があります。
長い間、小学校4年生の国語の教科書に掲載され
広く読まれている物語です。

太平洋戦争末期
まだ片言でしか話ができない幼いゆみこは
両親と一緒に3人で暮らしていました。

戦時中の食糧難の時代
お腹をすかして食べ物をねだるゆみこに
母親はいつも「一つだけね」と言い聞かせて
自分の分をゆみこに分けてあげていたので
いつのまにか、「一つだけ」という言葉が
ゆみこの口癖になりました。

やがて、体の弱い父親にも赤紙(召集令状)がきて
戦争に行かなければならなくなります。
父親との別れの時間が迫ってきたとき
ゆみこはまた「一つだけ」と言ってぐずりました。

父親はプラットフォームの端っこに
忘れられたように咲いている
コスモスの花を見つけました。

父親は一輪のコスモスの花をゆみこに握らせて
「一つだけのお花、大事にするんだよ」と言います。
喜んでいるゆみこを見た父親はにっこり笑うと
何も言わず汽車に乗り込み、行ってしまいます。
父親はそのまま帰らぬ人となりました。

それから10年の歳月が過ぎ
ゆみこは、とんとんぶきの小さな家で
母親と2人で暮しています。
ゆみこに父親の記憶はありません。
コスモスの花が家の周りにたくさん咲いています。

という物語です。

花=命
一つしかない命を大事にしなさいという
メッセージが込められている感じがします。

家族のささやかな幸せを奪ってしまう戦争
この物語を通して
戦争の残酷さ、平和の尊さが伝わってきます。

「秋桜」の歌詩が浮かんできます
♪薄紅のコスモスが秋の日の
♪なにげない日溜まりに揺れている

風に揺れて咲いているコスモスを見ていると
優しい気持ちになります。

花には人の心を癒す力がありますね(@⌒ο⌒@)


少女とコスモス(秋桜)を描きました

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