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World Basic in Style

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ポートレートはかく語りき Vol.2

2005-05-21 16:28:22 | Appearance in Style
今回は、以前の「NGポーズ」シリーズに引き続き、
第2弾「イチジク・ポーズ」

名前だけ聞くと「?」であるかと思うのですが
このポーズ、日本人は特に、ついつい無意識に
やってしまう代表的なものです。

どのようなポーズかと具体的に説明しますと
「ベルトの下あたりで手を重ねる」ポーズ。

立ち姿で写真をとる場合、大抵の方は緊張してしまい
手のもって行き場に困るため、たれ下がった手を
どこかに落ち着かせようとして前で組んでしまいます。
そしてその位置はベルトの下辺り・・・

さて、何故そこにイチジクが関係あるのか?
旧約聖書にあるアダムとイブの話までさかのぼります。

「禁断の果実(知恵の実)」であるりんごを
蛇にそそのかされてイブが食べ、アダムも渡されて食べてしまう。
その結果、二人は羞恥心を持つようになり
自分たちが裸であることを恥じ、イチジクの葉で腰をおおった。

この様にアダムとイブがイチジクの葉で隠したポーズと、
写真撮影の際に、恥ずかしさと手持ち無沙汰さで
ついついやってしまう手を下のほうで重ねたりするポーズが
同じことから、「イチジク・ポーズ」といわれているのです。

このポーズ、上記以外にもデメリットがあります。

それは、姿勢がよく見えない事。
写真を撮る際に大切なのは、胸を開く事なのですが、
このイチジクポーズをとると、肩が内側に入ってしまい
少々猫背気味、もしくは体を内側に小さくまとめてしまう
形になってしまうのです。

人間恥ずかしかったり、居心地が悪いと、身の置き場に困り、
小さくまとまろうとしてしまう心理がこのような動きを
とらせるのでしょう。「小さくなる」とは本当によく言ったもの。

人にへつらうときも、このようなポーズをとりますね。
相手に「自分はあなたよりも小さい」と印象付けるために
手をぐっと下の方に持って行き、組み合わせる。
すると、背は少々前かがみになる。

そう、どの意味合いにも、「自分を小さく見せる」ことにつながり
ポートレートや大切な場で自分を見せるための
ポジティブで威厳のあるイメージを相手に伝える
ポーズでは無いことがわかります。

手を組む場所でも、もう少し上(ウエスト辺り)で胸を張り
首をすっと伸ばして、手を綺麗に重ねるポーズは
上品でスマートに見えますし
後ろで手を組むポーズは、何かを隠しているかのような
イメージを与えます。

これらのポーズの持つ意味は、ポートレートのみに限って
注意すべき事柄なのではありません。
日常生活で、不意にやってしまうしぐさやポーズも然り。

動かず、音を発する事の無いポートレートの場合
多くの瞬間のうちの一瞬が切り取られ、そのVisualが
その人のすべてであるかのように思われてしまうため
より注意が必要という事になるのです。

日常、このようなポーズを無意識にやったりしていませんか?
ご自分のポートレート(写真)は、如何でしょう?

素敵なポートレートは、成功へのチケットになりますよ。


日野 江都子

Real Cosmopolitan, Inc.  CEO(最高経営責任者)
米国イメージコンサルタント
AICI(国際イメージ・コンサルタント協会)New York支部会員



☆ブログに掲載されている写真及び文章等の無断転写、無断掲載を禁じます

印象の決め手 ~香りの法則~

2005-04-20 12:39:02 | Appearance in Style
「人間は第一印象をどのように抱くのか?」

その話をする際に、取り上げられるデータがこれ

外観によるイメージ   ・・・55%
音声的なイメージ    ・・・38%
話の内容からのイメージ・・・7%

これは、『メラビアンの法則』として提唱されているもの。
色々な場面で参考データとして出てきている。

そして、この法則とは別のもので
五感による印象のデータがある。

視覚・・・87%
聴覚・・・ 7%
触覚・・・ 3%
嗅覚・・・ 2%
味覚・・・ 1%

やはり第一印象を相手に与える為に有効な情報は
視覚的なものである事がはっきりと分かる。
それは、視覚的情報が一番スピードが速く、
その中でも色の情報スピードが最速であるとのことからだ。

しかし、ここで忘れてはならないポイントがある。

人間の感覚の中で、一番動物的で
理性ではコントロールできない生理的な感覚。

それが「嗅覚」

情報スピードとしては、視覚的なものよりもよほど遅いだろうし
上記データによる、五感に刻むイメージの中でも
嗅覚による印象を与える割合は、たったの2%ではある。

だが、生理的な感覚であるが故に、このたった2%が
すべてを壊す2%になる事もありえるのだ。

なぜなら、香りのあるものは、自分自身であまり感じなくなっており、
初対面の相手が誰よりも敏感に感じ取る、やっかいなもの。
その上、身体的特徴のひとつのようにみなされる為
話題にする事が失礼に当たる場合が多々あるのである。

その上、香りに対する味の嗜好とリンクしており
好みは人それぞれで、一定化させるのが非常に難しい。
ここでも、人の生理的なものであることが分かる。

だからこそ、どんなに見た目の印象がよく
人格的に素晴らしい人であることが頭で分かっていても
生理的に「好ましい」か「好ましくない」かという
振り分けをされてしまう、大きなポイントなのだ。

そこで、まずはネガティブメッセージの発信を避け
快適な人間関係を築くための香りのポイントを上げてみよう。

香りに於けるイメージ作りで、まず目指すべき部分。
これからの季節、暖かくなってきており、汗をかく機会が
当然多くなるので
 ・ 肌を清潔に保つ
 ・ デオドラントを使用して、体から発せられる臭いを防ぐ。

そして、何か香りのものを身につける場合は
 ・ 好き嫌いがあると思われる、個性的な香りは出来るだけ身につけない
 ・ TPOにあった香りを選ぶ

これらをよく考える必要がある。

ビジネス・シーンで好ましく思われる香りは
シトラス系や、ミント系、フレッシュなグリーン系等の
植物的な、涼しさ(冷静さ)を連想する香りだ。

これらは食用の素材として日常生活の中にある香りのため
自然と生活の中になじんでいる。
その上、さわやかでリフレッシュ効果もあり、
適度なスピード感を相手に感じさせる効果があるため、
香りを感知する脳の働きも良くなり、仕事も効率的になる。

反対に、動物的でまったりとした香りは
官能的なイメージが強くなり、男・女という性の部分を
強烈に香らせる為、夜のいめーじも強くなり
ビジネスシーンでは不向きといえる。

ほんのわずかでも、手入れと使い方次第で
毒にも薬にも変わる、それが嗅覚を刺激する香り。

香りは媚薬。
これを味方に付ける事が出来たら、
それは成功への媚薬となるにちがいない。


日野 江都子

Real Cosmopolitan, Inc.  CEO(最高経営責任者)
米国イメージコンサルタント
AICI(国際イメージ・コンサルタント協会)New York支部会員



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ポートレートはかく語りき Vol.1

2005-03-15 17:04:19 | Appearance in Style
春です、4月から新年度として動くお仕事も多いことでしょう。

そこで、春に行い、1年を通して使われてしまう物の一つ、
会社のイメージ、ご自身のイメージに多大な影響を及ぼす物として
代表的なポートレート(人物写真)撮影の際の、知っているようで
知らないポイントを数回に分けてご伝授したいと思います。

第1回目は「NGポーズ その1」です。

1枚の写真が相手に与えるイメージ、
社内であれば、同じ会社=内輪の人という事で、取り繕う事も
できますし、「本来は違うよね」などと考慮してもらう事も
可能ですが、これがメディアに載ってしまったときには、そこで
与えたイメージがその人、その会社のイメージとなってしまいます。
そして、そのイメージで誤解を招いたとしても、その誤解を解く術や
機会は、よほどでなければ巡って来ないのです。

ベストなイメージを写真撮影で演出出来れば、何よりもよいのですが、
まずは、ポージングにおける、現状よりも良くしてゆく為のポイント、
知っていれば自分でも注意できる事柄、
ネガティブメッセージをその写真を見た人に与えない為のポイント
等を上げてゆきます。

さて、男性でも、女性でも基本的にタブーとされているのは

1) 腕を組むポーズ

これは、相手を威嚇しているというメッセージがあります。
腕を組むことで、強さを表現も出来るのですが、自分の身を守っている
ポーズでもあるため、「相手を受け入れない」「強く見せる」という
イメージから、“威嚇”を表現してしまうのです。

欧米のエグゼクティブの写真でも、このポーズをとっている物を
目にする事がありますが、その場合、ポーズ以外の部分で
相手に好感を抱かせるポイントを作るという、足し算・引き算が
見事に出来ており、計算ずくの外しのテクニックで、しっかりと
バランスが出来上がっているのです。

この足し算・引き算をするには難しい部分がありますので
まずは、この腕組みポーズは、イメージをマイナスにしてしまう
物である事を覚えておかれるだけでも、より良いイメージは
保てるという事なのです。

写真を撮られなれていない方の場合、手のやり場に困ってしまい
つい腕を組んだり、ちょうどベルトのしたあたりで手を重ねてみたり・・・
どなたでも経験のあることだと思います。

しかし、この、ついやってしまうポーズの2つ目である
「ベルトのしたあたりで手を重ねる」もNGポーズその2であることを
お伝えして、次回の予告としましょう。

次回は、この「NGポーズその2」です。



国際イメージ・コンサルタント協会 New York支部会員
Real Cosmopolitan, Inc.
CEO イメージコンサルタント
日野 江都子


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これぞ『メラビアンの法則』 ~話し方で全てが変わる~

2005-01-24 19:36:58 | Appearance in Style
人に分かりやすい言葉で話す人というのは
本当の意味でのスマートでジェントルな方だ。

先日参加した某セミナーの場での事。
その日のスピーカーの男性は、その場に参加していた
皆に分かりやすい言葉、伝わりやすいテンポで
見事に周りを引き込みながらお話をされていた。

「内容が自然と耳に入ってくる話し方」
その時点で、セミナーの成功は約束されたような物なのだ。

言葉とは何の為に使うのか?
結局は相手に何かを伝える為、会話をする為である。
なのであれば、より相手に伝わりやすい言葉や話し方を選ぶこと、
これが何よりも重要となってくる。

まさにこれぞ『メラビアンの法則』。

人というのは、相手の話の内容から受ける印象は、
たったの7%しかないといわれている。
残りの93%は、その人の外観(ルックス・しぐさ)や
話し方(音声的なトーン・テンポ)なのだ。

どんなに良い内容でも、その人の外観的イメージや
音声的なイメージが、相手にとって受け入れやすいもので無い限り、
人間は感覚的に拒絶してしまう。
そして、何も情報が入ってこなければ、それに対して答えるという
コミュニケーションは全く成り立たない。

中身(話の内容)ばかり良くても、その伝え方がまずければ
相手には伝わらないし、評価をしてもらうことさえ出来ない。

なにも難しく考えることも無いのだが、
相手にわかってもらいたいなら、自分という人間を
誤解無き様に伝えることの出来る話し方の方法を考えること。
そして、どんな人に対して話すのかという対象を考える事。

「『自分と相手』という関係性」を考えることは
日常生活でもビジネスシーンでも非常に大切で
何よりも有効なイメージ戦略であるといえる。

新年も明けて、新たな気持ちでスタートする季節
特別なツールを用いずに、自分のステータスをひとつ上げる為にも
有効な手段、それが「自分の話し方」を見直すことなのです。


国際イメージ・コンサルタント協会 New York支部会員
Real Cosmopolitan, Inc.
CEO 日野 江都子


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勝ちに行く男の装い戦術

2004-10-23 01:00:25 | Appearance in Style
ビジネスや政治といった男性色の色濃い社会において
選挙戦時以外の場面において、『装い』という1つの戦略が
これほど世間一般から注目されている例はなかなか無い。

そう、その最たる例が、今回の『プロ野球新規参入』
楽天・三木谷氏 VS Live Door・堀江氏の一件。

やはり何よりも目を見張るのは、三木谷氏のスマート且つ自然な
エグゼクティブとしてのイメージ戦略。
少し前の装い、そして最近メディアに登場しているその姿に大きな変化を見せている。

以前は、"自由で柔軟、勢いのある『楽天』"を
メッセージとして発信しているのに比べ
ここ最近、マスコミに登場する三木谷氏の装いは、
ビジネス・パーソンとしての自信と敏腕さを周囲にアプローチする
アピアランスとなっている。

そう、自由というクリエイティブさ、アーティスティックさを払拭したのだ。

プロ野球界というある種伝統的な体質のある異文化の中に
違う世界から新たに切り込んでいこうとすることを考え
相手が受け入れやすく、そして、自分側の良さもわかってもらいやすい
『見た目(外観)』=『パッケージ』を作る事を実行したのである。

・髭という自由的な発想、芸術家を連想させる象徴をそり落とし
 精悍で、スマートなビジネス・パーソンの顔を全面にだした。

・スカーフというファッショナブルで、ビジネスから遠く離れた物を外し、
 しめかた1つで仕事の有能さが分かるというくらいにポイントとなる
 ネクタイをきりりとしめた。

・上下別々であったジャケット&パンツというカジュアルダウンした装いから
 エグゼクティブ・ピープルを何よりも表すダークカラーの上質な
 ビジネススーツに身と包んだ。

・それら全てを身につけて、スマートで無駄の無い振る舞い・言動。

大きくチェックすれば、これらの点に集約される。

『正統派・信頼感・冷静さ・知性・精悍さ・戦略的』
これらのキーワードを携え、当初よりカジュアル全開な
Live Door 堀江氏の対抗馬として戦いに出たのである。

その結果は・・・まだまだ先。

実際問題、どちらが新規参入するのか分からないところではあるが
万が一楽天の参入が果たせなかったとしても
三木谷氏をボスとする『楽天』という会社は、
今までの『楽天』が世間から抱かれていたであろうイメージよりも
「ハイクラスで洗練された、知的ビジネスを行っている」という意識付けを
世間の老若男女に向けて、刷り込みする事が出来たといっても
過言ではない。

全てはT・P・O。

スマートな人=出来る人とは、その場面場面における
最適な装い・振る舞いを知っている人のことである。

「装い戦術、ここにあり」

既に"勝者のイメージ"を味方につけた三木谷氏。
コレだけでも、今回の一連の騒ぎは彼にとって
非常に有効なPR活動だったのではないだろうか?
目先の勝利ではなく、もっと先の勝利まで手に入れるであろう
そんな予感と勢いを印象付ける事ができるとは
恐るべしである。

国際イメージ・コンサルタント協会 New York支部会員
Real Cosmopolitan, Inc.
CEO 日野 江都子


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