もはやメジャーを代表するクローザーといえる斎藤隆投手に、
今シーズンはカブスの福留孝介に次ぐ新日本人メジャーリーガーの目玉、
そして日本人先発投手としては松坂大輔の次に注目すべき実力派でもある
黒田博樹を擁するロサンゼルス・ドジャースの今シーズン戦力を分析する。
斎藤隆投手は多少怪我で戦列を離れるといった事態があったが、昨年の成績も文句なし。
メジャー1年目の成績があまりに衝撃的に良かったのでさすがに成績ダウンするだろうと
いうのが大方の予想だったが、見事に裏切られた。
それにしても防御率1.40、WHIP0.72の他、奪三振率、与四死球率等全てが
1年目を上まわるなんて・・・すごすぎる。3年目の今年はどうなっちゃうの?
黒田投手は、もちろん未知数なのだが、個人的にはすごくメジャー向きだと思う。
大多数のメジャーバッターが苦手とするフォークボール、高速スライダー、そして
シュートと武器を3つも持っているからだ。怖いのは怪我だけともいえる。
予想バッティングオーダー:
1番 レフト ホアン・ピエール
盗塁王争いの常連だが、アンドリュー・ジョーンズの加入でスタメンは安泰ではない。
2番 ショート ラファエル・ファーカル
メジャーを代表する名ショートのはずだが・・・。昨年の打率.276、HR6本はまずい。
3番 キャッチャー ラッセル・マーティン
打って守って走れる貴重なキャッチャー。打順は悩みどころだが、3番が理想か。
4番 セカンド ジェフ・ケント
メジャーを代表するセカンド。もう40歳だが、昨年並みの打率.300、20本を期待したい。
5番 センター アンドリュー・ジョーンズ
新加入。HR40本以上狙えるが、昨年は不振。打線のパワー不足解消の切り札となるか?
6番 ファースト ジェームス・ローニー
去年シーズン途中からながら、打率.331、HR15本と大ブレイク。期待がかかる24歳。
7番 サード ノマー・ガルシアパーラ
往年の名内野手も衰えは隠せない。成績次第でアンディー・ラローシェと併用になるかも?
8番 ライト アンドレ・エイシアー
打率.300、15本は狙える優秀な外野手だが、スタメン確保にはさらなる爆発が必要。
アンドリュー・ジョーンズの加入は間違いなくプラスだろう。いくらなんでも去年の
打率.226、HR26本は酷すぎる。本来打率.260、HR40本はいける実力の持ち主。
彼にローニーが加わった打線は明らかに去年よりレベルアップしている。
外野手も控えのマット・ケンプやジェイソン・レプコあたりの成長次第では
ピエールやエイシアーもうかうかしてられない。
先発ピッチャー:
1番手 ブラッド・ペニー
2番手 デリック・ロウ
3番手 黒田博樹
4番手 チャッド・ベニングスレー
5番手 ジェイソン・シュミット
先発陣は黒田投手の加入とベニングスレーの成長でさらに厚みを増した。
ペニーとロウは計算できるし、メジャーでもトップレベルの充実度といえるだろう。
しかし、黒田投手が未知数なのはもちろん、一番の心配事はシュミットだ。
3年前までメジャーの中でもトップレベルの実力だったのが、怪我等で
まったく計算がたたなくなってしまった。ドジャースの所属するナ・リーグ
西地区は激戦区(特にロッキーズ以外どのチームも先発投手陣の充実が著しい)
だし、プレイオフに進出できるかどうかは黒田とシュミットの出来次第ともいえる。
ブルペン(抑え+中継ぎ)ピッチャー:
クローザー 斎藤隆
全く文句のない好成績を続けている斎藤隆投手だが、クローザーの座が全く安泰と
いうわけではない。中継ぎとしてメジャーでもトップレベルの実力を誇り、
将来のクローザー当確ともいえるジョナサン・ブロックストンがいるからだ。
もちろん、チーム全体的に見ると、この二人で終盤ワンツーフィニッシュを飾れるのは
心強いことこのうえないことは言うまでもない。他にも渋い働きをみせる
左のジョー・バイメルや新加入で右のルーディ・セーネズもいるので
ブルペンもメジャートップクラスといえるだろう。
斎藤隆投手に日本を代表する先発完投型の黒田投手を加えて充実しまくっている
投手陣に、昨年よりもパワーアップしている打線。さらにはヤンキースから移籍の
名将ジョー・トーリ監督の手腕(真価が試されるね、本当に名将なのかどうかの。)と
今年のドジャースは見所が満載だ。問題はなんといってもナ・リーグ西地区が
激戦区であること・・・これにつきる!!
次回予告:
福留孝介選手が移籍したシカゴ・カブスを分析予定。
シカゴといえば、井口選手もいたし、どうしてもホワイトソックスの方が
最近は有名だが、カブスも歴史ある由緒正しい名チームだ。
過去ログ: