彼はまだ出航しない青インク、もう乾かない灰に似ている
証人、連行、点呼、密告。今回の一連に出てくる言葉である。作者の手法はとても新しい。(新しいと言えるのは過去をよく知っていることだから、私の知る範囲で新しいということ)
言葉の溶接ラインが見えないのだ。彼なのに出航、出航なのに青インク、青インクなのに乾かない灰に似ている。
私は「乾かない灰」から「青インク」で書かれた手紙を燃やした灰を濡らした場面を想像し「まだ出航しない」から、その手紙は出されなかったと感じた。そして、最後に「彼」だ。彼は手紙なのだ。男ではない。
私は私の知らないうちに手紙にされていた。
どこに連れていかれるか、何にされるか分からない短歌。
そんな短歌はあったのか。
証人、連行、点呼、密告。今回の一連に出てくる言葉である。作者の手法はとても新しい。(新しいと言えるのは過去をよく知っていることだから、私の知る範囲で新しいということ)
言葉の溶接ラインが見えないのだ。彼なのに出航、出航なのに青インク、青インクなのに乾かない灰に似ている。
私は「乾かない灰」から「青インク」で書かれた手紙を燃やした灰を濡らした場面を想像し「まだ出航しない」から、その手紙は出されなかったと感じた。そして、最後に「彼」だ。彼は手紙なのだ。男ではない。
私は私の知らないうちに手紙にされていた。
どこに連れていかれるか、何にされるか分からない短歌。
そんな短歌はあったのか。