おもむくままに・・・!

ゆったりと、流れのままに、拾いもしない、捨てもしない・・・。 おもむくままに・・・そして私がいる。

訳のわからない涙

2020-06-15 08:29:00 | Weblog






優しい瞳を持つ少女は

哀しませてはいけない

その目にたまる涙を

美しいと思うあまりに

意地悪な言葉を投げかけて

苦しませてはいけない




少女が大人になった時

瞳から こぼれる涙を

手のひらに受けながら

かつて なぜか訳のわからない涙が

頬を伝った日を思い出すだろう




かつて 誰かを 慕ってほのぼのとした

気持ちが 芽生えたことを

記憶の中で 想いをはぐくみ

人を恋うることが

不条理な 想いの荒波に出会う

始まりであることを

いみじくも 知ることになるだろう




恋は 誠に厄介なもので

時には 不条理そのものであるから



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気づく瞬間

2020-06-14 10:29:36 | Weblog





小さな 約束が

あったような

文書にならない取り決めが

守られてきたような




記憶の中で まどろむ時

すべてが 不確かなことなのに

すべてが 

厳としてあることの 不思議




幼いころ 遊びのなかで 

クローバーの花を摘んで

首飾りを作ってくれた時

指先に籠めた願いを

知らずにいたけれど




思春期のころは

それが 

言葉にならない約束ごとだった




大切なものを 過去へ

置いてきてしまった

かも知れないと・・ 




なにかしら 気づく瞬間が

まどろみの中で 蘇っても

咎めることは できない



だれにも



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不確かなこと

2020-06-13 06:40:00 | Weblog







不確かなことを
確かめるように
覗き込む


覗き込まれた心は
勿忘草の陰で
息をひそめる


駄目です


不確かなことは
そのままにするがいい


真実は 思っているより
過酷なことが
多いものです


勿忘草が 耳元で
ささやく
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このまま

2020-06-12 06:10:00 | Weblog






このまま で と
あなたは言う


いつまでなのか
私は 訊かない


このまま を こわすと
二人も 壊れてしまう


このまま を 壊す時
沢山のものが 壊れる


だけど


いつまでなのか
私は 訊きたい


訊かないことで
私が 壊れることもある
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ある 躊躇

2020-06-11 06:40:00 | Weblog







時が過ぎて
思い返すと
何かが はじめの思いとは
違っていることに
気づくことが おおい。


薔薇を買うつもりで
花屋を 訪れたのに
店を出るとき この手には
ガーベラと かすみ草が


詩集を買うつもりで
本屋を訪れたのに
帰りには 旅行の小冊子


赤いブラウスが欲しくて
ブティックへ 行ったはずが 
黒のシフォンの それが
私の手に


決して 移り気な人ではないのに
どこかで
気持ちを 翻す 力が働き
初めの思いとは 
違う結果が残る


結果を 後悔することはないが
ふとした時に
そのことを 思い出して
気持ちの中に
ある 躊躇が 目覚める


人の気持ちが
かくも 不確かで あることを
かなしむ。



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夕暮れ

2020-06-10 16:49:25 | Weblog







夕暮れは 夏も 冬も
寂しい時間ですね
いつも


夕暮れが 訪れる時
何か 聞こえませんか


誰かが すすり泣くような
何かを 探しているような


それは 
わたしの 声です
わたしの 心の声です


車の きしむ音かもしれない
電話の 鳴る音かもしれない


それとも
誰かが わたしを よんでいますか
誰かが わたしを 探していますか



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曲がり角の向こう

2020-06-08 08:30:00 | Weblog





曲がり角を過ぎれば

あたらしい視界がひらける

その中に あなたが居れば

とまどいながらも

寄り添って

深い吐息を 分け合えるだろう



曲がり角の向こうに

今と同じ 景色をみれば

きびすをかえして

もとの私に もどるだろうか

元の景色は そのままだろうか



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透明な風

2020-06-07 06:19:00 | Weblog





透明な風になって
6月の空を 駆ける


川の流れや 木立の中の
鳥たちの いとなみ


街の車の流れ
人々の 変わりない日常


その上を 駆け抜ける
風に 熱い思いを託そう


街の辻や 公園の遊具の陰に
漂って 完全燃焼しそこなった
青春の 生き残りたち 


6月の空は ことのほか心地よい
梅雨の雨雲が
戻ってくるまで


互いの 苦しみに 蓋をして
午後も
夕暮れも

そして 夜も

青春を回顧する時間を
共有しよう



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涙と雨と・・

2020-06-06 08:39:08 | Weblog






低い重いそらから
たえまなく 雨がふりそそぎ
あたり 一面が 
水滴に まみれて

取り返しの付かない
一点を 思いださせる



あのとき 

この雨の 降り方のように
底知れない 哀しみを
涙で 表現していたら

だれかが 苦しみを
取り除けただろうか


泣きたい気持ちの時は
思いっきり 泣くがよい


その涙に 辟易して
誰かが どこかで
笑い出したら

涙の雨は 
いずれ 乾くことを
哀しみは 
いずれ 薄れることを

だれかが 笑いとばして
教えてくれたら



あのとき 泣くことをこらえて
胸の奥深く
とじこめた 哀しみが

時折 顔をだして
人生の あちこちで
むねを しめつけることが
なかっただろうに


哀しみが 
ひそかな相棒になるのは
望んではいなかった



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私でない わたし

2020-06-05 07:08:00 | Weblog






気ままな時間を過ごした午後
自分の世界に 戻るのが
難しいことを 知る


架空の時間の中で
創り上げた 自分自身と
向き合うことを 避けて

私は 誰になりたかったのか


本当の 自分と向き合うのは
大きな犠牲が 伴うようだ


私にとって 大きな犠牲とは
何なのだろう


確かに存在する 現実を
認めないことから
私の 架空の世界への 逃避行が
はじまった。


できれば もう少し
今を 避けて

夢の中で 自分を甘やかし
過去と今との 挟間で


できれば もうすこし
私でない わたしで居たい
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迷いを抱いて

2020-06-04 09:55:00 | Weblog






家々の明かりが
ともり始めるころ


人は 疲れを肩に乗せ
家路を急ぐ


帰りたくない 日もある
帰りたくない 人もいる


決められた ルーティンを
成し遂げる ために
ただ、 帰る


いつも 何をすべきか 
わからなくなる 若い心は
迷いを抱いて
巷の 明かりを 恋しがる


迷いだした 心たちは
偽りの 慰めのために
夜の街を 彷徨する


それを ルーティンに対する
反乱と 呼ぶべきか


悩める心も 生きている

生きているうちは
悩み続ける



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たわいもなく・・

2020-06-03 14:14:41 | Weblog






まるで 
恋する少女のように


好きな歌を
口ずさみながら
通りを 抜けて
山手の 植物園へ


あゆみは ほぼスキップ
沢山の花たちと
夢の話を さんざめき


沢山の花たちと
ゆめのひみつ を
すこし わけあう。


それは 恋する少女に似て
たわいもなく

不確かな 
約束もない 夢物語


花たちは 曇り空を
忘れて 
少女の夢を 
さえぎらない


曇り空からは
やがて 涙の粒が
あふれ出すのを
知っているけれど


憧憬に満ちた
時間が 流れて


現実の時間が
夕暮れを 運んでくると


浮かれた思いを
少し 後悔しながら


明日へと
身構える 


少女の時間は
瞬く間に 過去になる



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小さな約束

2020-06-02 14:17:44 | Weblog






小指を 絡ませた
時間まで さかのぼり


何か 忘れているような
気がしても 訊ねもしない


それは 信頼なのか 
それとも 欺瞞なのか


時が過ぎて いつの日か
確かめれば よかったと
後悔するだろうけれど


信じたいという
気持ちの裏返しなのだから


曖昧を とがめない
不文律のなかで


小さな 約束が
明日の 希望となる



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紫陽花の陰で・・

2020-06-01 07:21:00 | Weblog






胸のつかえが とれぬ時は
夢の中へ逃げ込む支度をする


気が付くと
庭の片隅の紫陽花の陰で
蟻が せかせ かと 動き回るから
姦しくて


見つからないように
こっそりと
パンくずを 撒いて
蟻の 気をそらす


たちまち 沢山の 仲間が
集まってきて 
本来の目的を
何をしようと していたのかを忘れて
パンくずに群がり
大騒ぎをしてしまう バカな連中


わたしは 夢の支度にもどって
胸のつかえが 
とれない人に 戻って

夢の中でだけ
つかえがとれて 
自由になれるという話を
信じているふりをして

眠りの中へ 逃げ込む



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