every word is just a cliche

聴いた音とか観た映画についての雑文です。
全部決まりきった常套句。

フツーの日本人がジーンズ履くのって違和感はないよねぇ

2014-09-28 | HIP HOP
先日、為末大氏が「どんなに頑張っても、日本で生まれ育った人がヒップホップをやるとどこか違和感がある」とTwitterで発言し物議をかもしました。



<script async src="//platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script>


この誤解というか偏見って「ヒップホップは輸入物(表層だけ借りるのは違和感がある)」ということだと思うのですけれど、もはや日本のヒップホップは"輸入・翻訳物"じゃないなとおもうんですよ。

もちろん、現行USの最先端と同じ時間軸を行く翻訳物、翻案物もあるわけですが、(一部の)ヒップホップは何十年か後には"日本の心"と呼ばれてもおかしくはない程に日本のゲットーマインド(格差社会、ブラック企業社会によって荒廃した心)のブルーズになるのではないかと思うほどです。そう演歌のように。



鬼とか分かりやすく"演歌"の世界だと思うのですよ。「小名浜」で歌われている世界観ってかつて北島三郎とかが歌ってきた世界でしょう。

よく「ラッパーは矢鱈と感謝するww」とか揶揄されますが、演歌の人だって何かと兄弟仁義とか親への感謝とか歌っているイメージが有ります。自分も演歌をちゃんと聴いて知っているわけではないのでそれは誤解なのかもしれませんが。


或いはKohhのこの曲を引き合いに出して、こう言えるかもしれません。

「ヒップホップが育まれた80年代のN.Y.のような状況になってしまっているのだ。不景気からくる若年層の失業などの閉塞、表面化し加速する差別問題 Etc...。3万人にものぼる自殺者を産み出すこの国の"空気"はまるでゲットーではないか!」

この"空気"を幼少期の早い段階から吸い込んで染み込んだ世代は既に出てきているわけです。


…あと「アメリカ人が着物を着ても云々」というのもモヤルんですが。
それをいったら「おいおいジャップがジーンズ履いてるぜぇww」といわれるのも否定出来ないでしょう。

甚兵という日本古来の服を着て町中を歩く人がいます。
髪型も坊主だったりロン毛だったり。長い髪を束ねている人も居ます。それら日本の伝統的な格好(に近い)モノよりもジーンズにネルシャツ或いはスーツといった姿のほうが圧倒的に自然な格好に見えますよね。スーツを着るようになってたかが百年、ジーンズなんて50年もないのに。

それらも「悲しいかな違和感がある」という厭世観というのなら、それはそれで分かりますが。



*演歌について参考文献




コメントを投稿