和田正子の談話室

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大田区教育委員会は問題のある出版社の教科書を採択

2011-08-05 23:51:29 | Weblog

 大田区教育委員会は、8月3日、4日、5日と委員会を開き、中学校の教科書を採択しました。数社の出版社の中から、最も子どもたちにとってふさわしい教科書を選ぶわけですが、特に社会科の歴史と公民の教科書選定では、大田区教育委員会は過去の侵略戦争を美化したり現憲法を否定するような表現をしていると、全国でも問題になっている出版社が作成した教科書を採択しました。

 今日、日本共産党大田地区委員会と区議団は、東京南部法律事務所、東京都教職員組合大田支部、新日本婦人の会大田支部などの市民団体と一緒に、教育委員長、教育長に対して抗議文を届けました。

            抗 議 文

                                                    2011年8月5日 

大田区教育委員会 

委員長 櫻井 光政 様  

日本共産党大田区議団 

日本共産党大田地区委員会

 

 8月4日、貴教育委員会は、区立中学校の2012年以降に使用する教科書の採択を行った。この採択において「新しい歴史教科書をつくる会」と「日本教育再生機構」=「教科書改善の会」がつくった育鵬社版歴史・公民教科書を採択した。 

 侵略戦争を美化し、現憲法を敵視する内容となっており、各地域でも問題点があると不採択になっている育鵬社版歴史・公民教科書の今回の採択に、強く抗議し、大田区教育委員会に対し採択を白紙撤回し、再度採択することを求めます。 

 育鵬社版歴史・公民教科書は、第一に、太平洋戦争は自存自衛、アジア諸国民を解放する戦争として、日本の侵略戦争を美化・正当化していることです。 

第二に、大日本帝国憲法は人権を大事にした良い憲法と描いており、現憲法否定の立場にあることです。 

第三に、いま問題となっている原子力発電に、推進論の立場で描かれています。 

第四に、育鵬社の教科書は盗用疑惑問題も起こっています。

 

 侵略戦争と植民地支配への反省とその誤りの清算は、戦後日本の出発点であり、国際社会の一員としての絶対条件です。過去の誤りに誠実に向かい合い、その反省の上に平和と民主主義を理念とする憲法があることを学ぶことは、子どもが主権者として育つために不可欠です。

 

 以上の理由から、我々は、教育委員会に対し、今回の育鵬社版歴史・公民教科書の採択を撤回することを求めます。 

以上

 

 


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