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VWbeagle (ブログ版)

1999年9月9日にopenした本家サイト「VWbeagle」にupした記事です。

マタニティびぃーぐる第3部 <出産編>(2001.12.3-4)

2011年04月06日 | マタニティ
出産準備(2001.12.03)

出産の兆候
 12月3日、交配後62日目の朝、ベスの体温が下がったので、"今日生まれるな"と思いました。
 平日の月曜日なので、"み"は仕事です。
 犬の出産は夜が多いので、今夜が勝負だと思いました。
 ベスのおなかは、床を摺りそうな感じです。
 散歩は、近場でトイレだけ済ませて戻りましたが、食欲は衰えませんでした。
 体重を測ると、なんと12キロ。ベス出生以来の新記録です。
 この日は、いつもどおり3回各75グラムの食餌と朝夕の近場の散歩もしました。

産箱の最終セット
 今までベスの寝床だった産箱内の新聞紙を新しく2重に敷き、引き裂いた新聞紙も増やしました。
 羊水や排出された胎盤で汚れるのを見越してのことです。
 新聞は、ある程度小さい方が汚れた部分だけを取り出すのに都合が良いものの、引き裂くのが結構面倒な上、引き裂けば量ばるので思ったほど裂けませんでした。

ビデオカメラ
 ビデオカメラを100V電源で固定撮影し、出産記録を残そうと思いました。
 単なる記念のみならず、子犬の特徴を画像で捕らえて固体識別に役立てるのが最大の目的です。
 さらに出産時間や出産直後の体重を音声でも記録するという一石四鳥もねらってみました。
 なお、固体識別によく使われるリボンは使用しませんでした。
 出生直後のびしょ濡れ状態では衛生的でないし、乾くのを待っていては次が産まれてしまって忙しくなります。
 それに、ビーグルは2つと同じ毛色の子犬は生まれない筈なので、ビデオで充分対応可能と判断しました。

エアコン
 真冬ですので、生まれる子犬のため、出産日からエアコンは毎日24時間フル稼動させることにしました。

その他に用意したもの
 はかり…子犬の体重測定用 料理用計量秤(0.1gまで計量可)にラップして使用。
 タオル…子犬を抱いたり拭いたりするため 8本用意(子犬1匹1枚見当)
 ガーゼ…タオルで届かない細かい部分を拭いたりするため
 洗面器と湯…汚れたら洗うため
 いそじん…飼い主消毒用
 はさみ…ベスが産んだ子犬のへその緒を自分で始末しない時にかわりに使用
 木綿糸…       同 上
 ノートとペン…出生時刻&体重記録用
 ごみ袋…出産の際に汚れた新聞紙をどんどん捨てるため
 新聞紙…出産の際に汚れた新聞紙を補充するため


陣痛~第1子誕生

破水・陣痛

陣痛

 午後8時前、陣痛が始まったようです。
 ベスは、膨らみかけた陰部を盛んになめたり、産箱の中を位置を変えながらお座りして、定間隔で体を震わせています。
 ビデオカメラをスタートしました。
 8時には初めて羊水が出ました。
 獣医さんに電話で確認したところ、一緒に胎盤が出たりしない限り危険はないそうです。
 その後も破水する度に、ベスは、なめて掃除していました。
 でも、その間、何故か膨らみかけた陰部をずっと尻尾で押さえています。
 目はうつろです。

分娩体勢
 8時20分、かなり陰部がふくらんできましたが、まだ子犬は出始めてません。
 このとき"み"が帰宅しました。
 その"ピンポン"のチャイムを待っていたかのように、ベスが座る位置を変え、両足をそろえて腰を浮かせ気味に座り、いきみ始めました。
 うんちングスタイルと違うのは、腰が伸びていることです。
 尻尾は、さっきまでと違い、陰部から離し、尻尾の先でくるりと内側に円を描くような形になりました。
 ベスがいきむ度に円を描いた尻尾が伸びたり丸くなったりしています。


床でつかえた第1子

 すぐに、ぬるっとした風船のようなものが、ベスの陰部から頭を出し始めました。逆子のようです。
 風船のような胞衣の中に、羊水に浸かった足が見えます。
 でも、なかなか出ません。
 "と"が手伝おうと手で引っ張りますが、ダメです。
 それに、今の中腰のままだと、子犬の出口が真下に向いているため、床で出口を塞ぐ形になってしまいます。

 20分位経過したところで、突然、何を思ったかベスが産箱の中を移動しはじめました。
 3分の1ほど出かかった子犬は、引きづられていきます。
 これには慌てました。 
 このまま胞衣が破れて難産になったら大変です。
 何せ、まだ1匹目なんですから。

横座り分娩
 産箱のはじまで移動したベスは、段ボールの壁に右肩をもたせかけて、両足を左に投げ出しながら、"横座り"をしました。
 何と、これで子犬の出口が開放されたのです。


横座りで分娩中

 後で知ったのですが、草原に住む野生動物では、横座り分娩は珍しくないみたいです。
 ただ、実家で子犬を産んだ犬は、土を掘って、その穴に子犬を産み落としたので、横座りの必要はなかったようで、これが本来の犬の分娩スタイルなのかもしれません。
 ただ、今回"み"が作った産箱の床は平らだったので、横座りでないと、子犬の出口を塞いでしまうのでした。
 でも、ベスは、自分で試行錯誤してこの"横座り"スタイルを発見したのです。
 
 ベスが横座りでいきむ度に、子犬が少しずつ出てきて、やっと最初の子が産み落とされました。
 午後8時47分。気が付けば、分娩におよそ25分かかっていました。
 早速ノートに時刻を記録します。
 でも、まだ安心はできません。
 ベスが子犬の胞衣をなめて剥がし、全身をなめますが、ピクリとも動きません。
 "と"も子犬の体をタオルでこすったり、たたいたりして刺激を与えます。
 約30秒後、子犬が突然、口を大きくあけて産箱の床の新聞の上に泡を吹くと、"ぷはぁー"と大きく呼吸し始めました。
 もう安心です。


長女誕生直後


呼吸しはじめた長女

へその緒
 胎盤や産汚物は、子犬の体半分くらい出ました。
 ベスは、これをむしゃむしゃ食べ始めました。 
 これは、栄養がありすぎるので、全部食べるとおなかをこわすと獣医さんに言われていました。
 でも、野生の犬なら当然これを全部食べるのだろうと思って、そのまま見守りました。
 "み"は、野良猫がそうだと本(早船ちよ著「キューポラのある街」)で読んだことがあったからです。
 ベスは、胞衣、産汚物を食べ終わると、へその緒を引っ張ってどんどん食べて行きます。 
 へその緒をくわえて乱暴に子犬を振り回すので、ハラハラします。
 でも、へその緒がチューインガムのように細く伸びて千切れたのを見て、納得しました。
 これなら、へその緒から栄養が逆流しないので、糸で縛る必要がないのです。
 細く伸びて先が千切れたへその緒は、まだくっ付いたままですが、糸で縛るとしても根元から1センチのところなので、この方が優れていると思いました。(このへその緒も、3日程で干からびて落ちてしまいました。)
 

へその緒を食べるベス


切れて巻きつくへその緒

体重測定
 安心したところで、体重測定です。
 子犬をベスから取り上げる際、少し心配そうでしたが、もう第2子が生まれかかっていましたので、ベスは、それどころではないようです。
 第1子は女の子で、228グラムでした。
 難産の割りにかなり小さいようです。
 母犬のベスのサイズが小さい上、多産なので、この大きさで済んだのでしょう。
 もっと大きければもっと難産になったに違いありません。
 体重を測り終えて、子犬を産箱に戻すと、子猫のようにミャーミャー鳴き始めました。
 ベスは、第2子の分娩中なのに、近づいてなめようとしました。  


第2子~第6子

 第2子は、右に横すわりして、ものの20秒程で産み落とされました。
 なんと、これが第1子より重い234グラムとは驚きです。
 しかも、逆子でした。
 第2子以降、産汚物はほとんど出ず、ベスは胞衣とへその緒だけを全部食べていきます。
 第2子のへその緒を食べる際、おやつの牛皮ガムを食べる時のように、子犬を前足で押さえて、へその緒を引っ張るので、根元からプチンと切れて子犬のおなかが血まみれになりました。
 それでも、ベスが子犬の体をなめると、血はすぐに止まって何の問題もありませんでした。


頭から出てきた第6子


第6子体重測定

 もう、ベスが子犬を振り回そうが、子犬が血まみれになろうが、気にならなくなりました。
 ベスは、ちゃんとやってくれます。
 体重測定のために、ベスから子犬を取り上げても、もう、すぐに返してもらえることがわかったらしく、ベスは、知らん顔で分娩に専念しています。
 時々、子犬の体をなめに行くくらいです。
 結局、第4子まで約10分置きに続けざまに産み、第5子はそれから50分、第6子はさらに30分置いて生みましたが、安産でした。
 もちろん横座り分娩です。
 おまけに、第4子から第6子は、ベスを可愛がっていただいているお隣のご家族をお招きして、出産シーンを公開したりもしましたが、ベスは、気にしませんでした。
 子犬が増えるたび、ミャーミャーの鳴き声も増えて、やがて大合唱になりました。


第7子

運動
 第6子が12月3日の午後10時43分に生まれてから、まだ、次の子が生まれるのかどうかが不明でした。
 レントゲンでは、6匹以上ということだったので、6匹で終わりの可能性だってあります。
 ただ、ベスのおなかは、まだ大きくて、子犬がおなかにいそうに見えました。
 そうこうするうちに、1時間近く時間がたちました。 分娩間隔があきすぎると、危険です。
 子犬が生まれにくいときは、母犬を運動させるのが良いと聞いていたので、ベスを散歩に連れて行こうとしました。
 ところが、産箱から廊下に連れ出したとたん、ベスがおしっこを粗相し始めたので、また産箱の横のトイレに逆戻りです。
 母犬は、分娩の間は、トイレを我慢することを思い出しました。
 おしっこをしてしまったので、外へウンチをさせに行くべきか迷いました。
 外で産気づいた時、すぐに家に帰ってこられるか不安だったからです。
 結局、家の中で少し運動させて、ベスをまた産箱に戻しました。

第7子出産
 ようやくベスが第7子を産み落としたのが、日付のかわった4日の午前0時23分。
 第6子から1時間40分後でした。
 第7子は、体重242グラムで、これまで産んだ中でいちぱん体重がありました。


半分出た第7子


7匹全員集合

第8子?
 第7子を産んだ後も、実は、ベスのお腹は思ったほど小さくなりませんでした。
 体重を測ると、まだ9.4キロもあります。
 これは絶対にまだ生まれると思って、朝まで寝ないで待ち続けましたが、生まれませんでした。
 その間、ベスは子犬に乳首をくわえさせて、時折子犬をなめたりしていましたが、産気づくことも、具合が悪くなるともなく、夜が明けたのでした。
 4日朝、ベスを子犬から引き離して散歩に連れて行くと、何と3回も大量のうんちをして、おなかがしぼんでしまいました。
 家に帰って体重を測ると8.0キロに減っていました。
 ベスのおなかに残っていたのは、大量のうんちだったんです。
 この日は、食餌を1日3回、各90グラムにしました。
 夕方には、ベスだけ獣医さんに連れて行って出産の報告をしました。
 "もう、おなかに子犬はいません"という診断でした。
 ベスは健康そのもので、出産は大成功ということでした。
 帰りに、ペットショップで7匹生まれたことを報告し、子犬の登録のための交配証明を父犬の飼い主さんにお願いしていただくよう、依頼しました。
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