
マルタ共和国は地中海に浮かぶ小さな島国です。
地中海の要衝に位置するため、古来からフェニキア、ギリシア、ローマ、ビザンチン、アラブと、さまざまな民族が足跡を残し、多くの遺跡と多彩な文化を残してきました。

聖地エルサレムへの巡礼者を救護するために設立された聖ヨハネ騎士団は、1530年にマルタ島に本拠地を移しました。
1565年オスマントルコの大軍を撃破したのを機に、城壁で囲んだ堅固な城塞都市を建設します。莫大な富を集めることのできた騎士団は、イタリアなどから優秀な建築家や芸術家を集め、当時の最新、最高の技術で街を造りました。この貴重な中世の城塞都市は1980年、ユネスコの世界遺産に登録されました。



マルタには先史時代の神殿が約30発見されています。


中には、世界最古の石造建築物ではないかといわれている建造物もあります。
島内の移動は黄色にオレンジ色のラインのマルタバスが便利。

マルタのバスは運転手の所有物らしく、古くて窓の壊れたバスや、ドアのついていないバス、運転席のまわりにマリア様の絵が飾ってあるバス等、ユニークなバスがいっぱい。アナウンスがなかったり…バス停に地名が表示してなかったり…

マルサシュロックはのどかで美しい漁村です。

海沿いの市場には特産の蜂蜜やお菓子、土産物の屋台が並んでいました。


マルタの漁船は鮮やかな青を基調に黄色や赤で縁取られ、一対の目が描かれています。これはフェニキア人から伝えられた、魔除けと海のお守りだそうです。


地元の人に道を尋ねると、みんな待ってましたと言わんばかりに親切に教えてくれます。日頃から道案内の練習でもしているんじゃないかしらと思うくらいに的確です。自分の行く方向と反対方向でも、道案内をしてくれました。
バスの中で、ガイドブックを調べていると、「何処へ行くの」と声をかけてくれ、降りる場所を教えてくれました。
教会付属の美術館では、おじさんが、一時間位つきっきりで説明をしてくれました。懇切丁寧な説明に感動して、チップを渡そうとしても「説明するのが喜びだから」と言って、受け取ってもらえませんでした。
素朴で親切な島の人々もマルタの魅力の一つです。

南西部の海岸は、季節風の影響で波が激しく土地を浸食し洞窟が造られました。

ブルーグロット(青の洞窟)は太陽の光を反射してエメラルドグリーンに輝きます。


ブルーグロットはこの船で観光します

親切な船頭さん

日本からマルタ共和国へは直行便は出ていません。
ローマやパリやミラノ等、ヨーロッパの都市から飛行機で
1時間半~2時間。
エミレーツ航空、ドバイ経由で行くこともできます。

地元の新聞社発行のフリーペーパーに マルタ旅行記を掲載していただきました。
(熊本日日新聞社発行 デリすぱ 186号)