2019年分水嶺トレイルAコースは、7月13日(土)11:00に鴨沢小学校跡地をスタートして、7月15日(月)16:30までに平沢峠に到着する縦走型のレース。
衣食住、セルフレスキュー装備の一式を背負い、チェックポイント(CP)を制限時間内に通過する必要がある。
7月13日(土)、JR新宿駅06:46発のホリデー快速おくたま1号に乗って、JR奥多摩駅に到着したのは08:21になった。
鴨沢行きのバスは、長蛇の列のため、1本見送った後の臨時バスに乗車した。
鴨沢BSに到着したのは、09:20頃だったと思う。
雲取山縦走へ出かける一般登山客と違った短パンルックの集団の後に続いて、鴨沢小学校跡地でレース受付を行う。

受付で名前を申告して、事務局の連絡先、注意事項等の書かれたパウチされた説明書と同じくパウチされたゼッケン札を受け取る。
この時の天気は、晴れ時々曇りで、蒸し暑いくらい。

受付後は、必携品を指示された通りに並べて、事務局のチェックを受ける。
先にも書いたけど、環付カラビナ「HMS型」ではないこと、コンパスは磁北線の目盛が付いないと事務局から注意を受ける。
ただし、携行品不備でDNS宣告は受けなかった。

予定通り、11:00にレースは、スタートする。
最初は、かなりの団子状態。
先頭集団について行く。

12:52にブナ坂に到着。
ガスが出始める。
写真は無いが、CP1の雲取山荘に13:46に到着する。
CT05:45を2:46(CT×48%)で登ってきたことになる。
CP1の関門時刻は、「16:15出発」なので、時間はかなり余裕がある感じ。
体調はOKなので、水を頂き、10分ほど休憩してから出発する。

雲取山頂で、「ご苦労さん!」と聞いた声が。
なんと、M店主とI田氏が応援に駆けつけてくれた!
これには、マジ驚いた。
10分程談笑して元気を頂いた(ありがとうございます!)。2人と固い握手を交わしてから、CP2の将監小屋を目指して行軍を開始する。

飛龍山へ向かう登山道は、覚悟はしていたけど雨に濡れまくりの熊笹地獄で、マウンテンマゾヒストIVの右足が浸水する。
げ!アウトドライでもだめなのか、と意気消沈するも止まる訳にもいかず、行軍を続ける。

CP2の将監小屋に到着したのは、17:40。
CP1~CP2までCT06:30を3:44(CT×57%)で来た計算になる。
夕刻なので、ヘッ電を装備する。
この時点で雨ザーザーのため、ヘッ電はスポット光のレッドレンザーNEO10Rのみを装着する。
身体が濡れたので、将監小屋の屋根の下で長Tに着替えて、菓子パンとお菓子の行動食を食べる。水も補給させて頂く。
1時間ほど休憩して、今夜の幕営地である破風山避難小屋を目指す。
CP3の雁坂小屋に到着したのは、23:29。
CP3の関門時刻は、「03:30到着」なので、ここでも時間は余裕がある感じ。
CP2~CP3までCT06:10を4:39(CT×75%)で来た計算になる。
雁坂小屋では、水を補給して、30分程休憩して出発する。
雁坂小屋で幕営しようとしていた選手達は、「深夜で寝ているお客さんがいるので」と気の毒にも断られていた。まあ、時間帯はほぼ真夜中だし、一般の登山客を巻き込むのは、ちと身勝手過ぎるかも。
そのため、CP3の事務局テント近く(小屋の敷地外)に野営する人が多かった気がする。
はっきりと覚えていないが、マウンテンマゾヒストIVの左足もこの頃には浸水する。
体調次第では、甲武信小屋まで行こうと途中思っていたものの、ザーザー降りの雨に嫌気して、破風山避難小屋でビバークを決定し、ツエルトを設営する。
写真はないが、破風山避難小屋に到着したのは、02:40。
夜の登山道は、スピードが上がらず、CP3~避難小屋までCT03:20を02:41(CT×80%)で来た計算になる。
ツエルトを設営後は、上半身を着替えてから、菓子パンを食べて、雨具のままシュラフカバーに入って就寝。
時々、寒さで目が覚めるも、気付くと外は既に明るく、時刻は06:00頃になっていた。
ツエルト内部は、多少、濡れていたけど、雨漏りは無かった。
全身ずぶ濡れなのは、相変わらず。動いた方がまだ暖かいので、カップラーメンを食べてから07:01に出発する。

07:54に甲武信小屋に立ち寄って、水を補給(1L50円)してトイレを拝借する(100円)。
甲武信ヶ岳山頂で到着のメールを事務局へ送り、先へ進む。
覚悟はしていたけど、甲武信ヶ岳から国師岳は、単調でツライ。。。

国師岳の到着は、12:27になった。
雨あしは弱まったけど、相変わらずの雨模様。

前国師岳の到着は、12:58になった。
ここまで来れば、大弛峠はすぐそこ。
前国師岳で荷物を整理してから、大弛峠を目指して下山する。
写真はないが、CP4の大弛小屋に13:22に到着する。
破風山避難小屋~CP4までCT07:25を06:21(CT×85%)で来た計算になる。
CP4の関門時刻は、「15:00到着」であり、実質的にはここが最終関門と思っていたので、無事に通過できたことを素直に喜ぶ。
というのも、次の関門のCP5富士見平小屋は、「15日の03:30出発」なので、これは間違いなくクリアできるレベル。ここまで来れば、関門で切られる心配はいらない。
大弛小屋では、水の補給はせず、事務局の方にお味噌汁を頂き、お礼を言ってから出発する。

金峰山へ向かう途中の登山道。
雨に濡れて、緑が鮮やか。
しばしの癒し。

遠くにこんもりと五丈岩。
ガスガスで視界はゼロ。

金峰山に到着。

五丈岩は、雨の中でも立派。
大きさといい、形といい、まるで3階建てのマンションみたい。

真っ黒の岩肌が特徴的な、大日岩。
雨と夜間時間帯のため、写真はここまで。
大日小屋を通過して、CP5の富士見平小屋に到着したのは、7月14日(日)の18:00ジャスト。
CP4~CP5までCT05:20を4:33(CT×85%)で来た計算になる。
CP5の関門時刻は、「15日の03:30出発」のため、ほぼゴールは見えたと思った。
選手達は、事務局からカラビナ付小型ライトを渡されていて、幕営時はライトを点灯することが一応義務付けられている。
富士見平小屋にもライトを点灯したシェルターが複数あったので、休憩する選手は少なくない感じ。
ゴールの平沢峠まで、水場はないので、ハイドレに水を2L補給して、持参したカップラーメンを頂く。
無補給でここまで来たことになるが、単にセコかっただけ。小屋にお金を落とさなかったことをプチ反省する。
富士見平小屋を19:45に出発して、瑞牆山を越えて、小川山林道終点に到着したのは23:23になった。
増水した不動沢の渡渉は無理と判断して、迂回路である林道歩きを選択して、地図読み区間始点のカーブミラーに到着したのは、7月15日(月)の00:13になった。
途中であった2人の選手の後を続く形で、送電線下までは行けた。
そこからはあえて単独行に切り替えたものの、地図を読み切れず、痛恨のルートロス。
雨、暗闇で踏み跡をロストしたのが大きかった。
さまよいながらも林道を目指して下山したのが、02:52と3時間近くのロスタイムが発生した。
下見した時と同じく、林道からリカバリーを試みるも、視界が悪く、尾根道を発見できず、カーブミラーまで戻ることに。
カーブミラーまで戻ってきた時点の時刻は、04:20。
7月15日(月)は慶事参加のため、「7月15日(月)の午前中までには都内に戻っていること」が参加するにあたって家族から突き付けられた絶対条件。
この時間から平沢峠へ向かって、午前中のうちに帰京することは全くもって時間的には無理。
なので、カーブミラーで勝手にDNF宣言し、瑞牆山荘まで徒歩でアプローチし、タクシーを呼んで帰路についた。
瑞牆山荘から韮崎駅まで、タクシーで11,300円という手痛い出費はあったものの、JR韮崎駅からJR甲府駅まで鈍行で移動し、JR甲府駅からあずさ6号に乗車してJR新宿駅に到着したのは、10:45になった。
なので、無事に午前中までに帰宅し、汗を流してから遅刻することなく慶事に参加することができた。
家庭内PKOには成功!ただし、痛恨のDNFで終わってしまった。
【タイムまとめ】
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時刻In/Out
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CT
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Actual
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Actual/CT
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鴨沢小学校跡地
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11:00
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雲取山荘
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13:46/13:56
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05:45
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02:46
|
48%
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将監小屋
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17:40/18:50
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06:30
|
03:44
|
57%
|
雁坂小屋
|
23:29/23:59
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06:10
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04:39
|
75%
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破風山避難小屋(泊)
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02:40/07:01
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03:20
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02:41
|
81%
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大弛小屋
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13:22/13:27
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07:25
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06:21
|
86%
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富士見平小屋
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18:00/19:45
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05:20
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04:33
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85%
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小川山林道終点
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23:23
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4:00
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03:38
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91%
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完走すれば良いと思っていたので、関門時刻のみを意識していた。
まあ、それにしても後半のダレかたがスゴイw
以下、実測タイム。
11:00 鴨沢小学校跡地発
11:18 丹波山村村営駐車場
11:55 茶煮場
12:08 堂所
12:31 七ッ石小屋下分岐
12:46 上段と下段の分岐
12:52 ブナ坂
13:09 奥多摩小屋
13:27 小雲取山
13:46 雲取山荘着
小休止
13:56 雲取山荘発
14:11 雲取山
14:16 雲取山避難小屋
14:28 三条ダルミ
14:51 狼平
15:11 三ッ山
15:42 北天のタル
16:09 飛龍権現神社
16:17 禿岩
16:37 大ダル
17:40 将監小屋着
小休止
18:50 将監小屋発
18:55 将監峠
19:04 牛王院平(牛王院北)
19:08 山ノ神土
19:51 唐松尾山
20:18 独標2044m
20:33 黒槐の頭
20:38 黒槐山
20:55 水干尾根
20:59 水干
21:06 笠取山西
21:10 小さな分水嶺
21:22 雁峠
22:06 燕山
23:04 水晶山
23:29 雁坂小屋着
小休止
23:59 雁坂小屋発
00:07 雁坂峠
00:43 雁坂嶺
01:30 東破風山
02:02 破風山
02:40 破風山避難小屋着
幕営
07:01 破風山避難小屋発
07:43 木賊山まき道分岐
07:54 甲武信小屋着
小休止
08:08 甲武信小屋発
08:23 甲武信ヶ岳
08:45 2353m地点
08:56 水師
09:21 富士見
09:48 両門ノ頭
10:24 東梓
10:51 国師ノタル
12:27 国師ヶ岳
12:54 三繋平
12:58 前国師ヶ岳
13:09 夢の庭園
13:22 大弛峠着
小休止
13:27 大弛峠発
13:56 朝日峠
14:16 朝日岳前の展望岩場
14:26 朝日岳
15:25 金峰山
15:31 五丈石
15:47 金峰山小屋分岐
16:02 千代の吹上
16:12 砂払いノ頭
16:58 大日岩
17:20 大日小屋
17:30 鷹見岩分岐
18:00 富士見平小屋着
小休止
19:45 富士見平小屋発
20:02 小川山・瑞牆山分岐
20:08 天鳥川出合
20:11 桃太郎岩
20:56 大ヤスリ岩
21:11 瑞牆山
21:16 弘法岩黒森分岐
22:31 不動滝
23:23 小川山林道終点
23:36 小川山林道芝生広場分岐
04:20 カーブミラー地点
06:00 瑞牆山荘着
雨ザーザーは、ツラかったけど、最後まで体力と気力が残っていた事を確認出来たのは良かった。
なんてことはない瑞牆山の登りも、夜間は視界がなく、1回ルートを外したり。雨に降られた夜間の行動は難しい。
ルートロスした倒木だらけの斜面を登って降りている時に、地図を落とした時は、マジ遭難するかと思い、生きた心地がしなかった(戻って地図は無事回収できた)。
そんな中、遠くの暗闇の中、光る動物の眼を見た時は、心底ビビったりと、そんなヤバイ状況も今となっては楽しい思い出に。
鴨沢小学校跡地~カーブミラー(2回目)までの総上昇距離は6426m、総平行移動距離は89.31kmだった。
こちらは、断面図。上り基調で、アップダウンも激しい。
信州峠の手前で円を描いている。。。
分水嶺トレイルは、心底楽しいレースだと思う。
選手の皆さん、事務局の皆さん、山小屋と関係者の皆さん、大変お世話になりました。
ありがとうございました!
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