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西丹沢自然教室~檜洞丸~蛭ヶ岳~丹沢山~塔ノ岳~鍋割山~寄

2020年08月31日 | 登山

 2020年8月30日(土)、久しぶりのロングに出かけることにした。

 都道府県をまたぐ移動の自粛は、6月19日に解除されたものの、天気が悪かったりで山行に行く気にならなかった。

 2020年6月23日の北高尾以来の山行となるため、不安感はあるものの、ロングをちゃんと歩けるのかどうかはやってみないと分からないし、かと言ってお初のルートを歩く勇気もない。

 なので、いつもの丹沢主脈縦走が良さげと電車とバスを乗り継いで西丹沢自然教室に着いたのは、午前8時半頃になった。

 午前中の早い時間帯なのに日陰でも暑いし、湿度も高い。

 スタート時の天気は晴れてはいたが、標高を上げるとガスに巻かれるというイマイチな天気で、終日、富士山の姿を見ることは無かった。

 菓子パンを一つ食べてからトイレを拝借。

 身支度をして、西丹沢自然教室を出発する。

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天気は晴れ。暑い

 ゴーラ沢出合まで少しづつ高度を上げていく。

 堰堤を過ぎて川面が近づいたところがゴーラ沢出合となる。

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水量は少ない。第一渡渉ポイント

 流れは緩やか。油断していたら左足をドボンw

 水が冷たくて気持ちが良い。

 足には撥水クリームを塗ってきたので、気にせず次の渡渉ポイントへ向かうと、なんと完全に干上がっていた。

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乾ききった川底が寂しい

 水不足のニュースもない中で、この乾燥具合は全くの想定外。

 ここから檜洞丸までは、長い上りが続く。

 ほぼ無風といって良い急登で、スタート早々から全身滝汗状態に。

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自然の造形美

 ロングパンツが汗で張り付くが、着替えてもすぐに汗まみれになるので、気にせず先へ進む。

 石棚山稜分岐を過ぎると、見慣れた木道が現れる。

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いつ見ても立派な木道。職人さんに敬意

 富士山ポイントに差し掛かり、振り向くと真っ白け。

 覚悟はしてたけど、やはり富士山は雲の中。

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輪郭さえも見えない

 お楽しみ半減の山行を覚悟して檜洞丸山頂を目指す。

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新しくなった標識

 山頂は、きれいに整備されていて、まるで公園のような雰囲気。

 先客はおらず、山頂は貸し切り状態。

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誰もいない

 木枠に敷き詰められた小石が洒落ている。

 水はけを意識したのか、蛭ヶ岳山頂を意識したのかは不明だけど、きれいなのは良いこと。

 次のピークである臼ヶ岳を目指して出発する。

 青ヶ岳山荘から先は、草ぼうぼうとなり、あざみの棘攻撃がイタイ。

 道中、二組とすれ違う程度で人影は少ない。

 臼ヶ岳には、11:40頃に到着する。

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蛭ヶ岳と丹沢山。ガスが出てきた

 人の記憶は曖昧で、鎖場なんてあったっけ。

 えっちらおっちら高度を上げて、無事に蛭ヶ岳山頂に到着する。

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富士山はやはり雲の中

 小休止を入れて、これからのペースを自問自答する。

 富士山が見えないし、抜群の抜け感を感じられる尾根歩きもおあずけとなると、あとは消化試合。塔ノ岳まではノンストップで行軍を続ける。

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ガスが流れる白と緑の世界

 眼科には、丹沢山への取り付きとなる木道が見える。

 取り付きを登りきって丹沢山頂に到着。

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富士山はやはり目視できず

 先客は3組とここも人が少ない。

 写真を撮って先へ進む。

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天気は良いが暑い

 15時くらいの塔ノ岳山頂着をイメージしていたが、塔ノ岳山頂には14時過ぎ頃に到着する。

 時間もあるし、水の残量も少ない。

 お初となる「不動の清水」へ向かって300mほど下山する。

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水場のサイン

 「不動の清水」には、先客が2名。

 水出てます?と聞くと、ちょろちょろですが出てますよとのこと。

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ちょろちょろの「不動の清水」

 水量は少ないが、とても冷たい。顔を洗い、ハイドレに水を1L程追加する。

 ランニングの時もそうだけど、顔を洗うとがぜんやる気が出てくるから不思議だ。

 冷たい清水に感謝。

 塔ノ岳山頂へ折り返す。

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暑いからか、人影は少ない

 お約束の富士山は、やはりここでもおあずけとなる。

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富士山の影も形も見えない

 早い時間帯なので、鍋割山を経由して下山することを決める。

 金冷シから先の道は、なだらか。とても歩きやすい。

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まるで公園。緑が美しい

 人影はなく、静かな山歩きは気持ちが良い。

 平坦な道は、走ってCTを稼いでみる。

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小丸尾根分岐は何もなし

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もやのかかる緑のトンネル

 小丸尾根分岐から約20分で鍋割山頂に到着する。

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水はけのためなのか、ここも木枠と石が敷き詰められていた

 先客は、1名。富士山が顔を出すのを待っているとのこと。

 こちらは終日天気には裏切られているので、最初から諦めモードゆえに、ひと言挨拶をして寄(やどりき)バス停に向けて下山を開始する。

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富士山さようなら

 鍋割山頂から途中、開けた場所があって、相模湾を見渡すことができた。

 このくだりルートのハイライトは、この眺望くらい。

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久しぶりの抜け感

 景色がない薄暗い登山道をひたすら下って、寄(やどりき)バス停に到着したのは、17時になった。

 国民休暇村は、既に閉館していたが、管理人さんにひと声かけて水道を使わせて頂く。

 国民休暇村隣の雑貨店は閉まっており、仕方なくペプシ2本で無事の到着を祝う。

 到着したバスは、17:30に予定通り出発し、新松田駅に到着したのは、17:50頃になった。

 電車の中でビールを飲む気にならず、まんま電車に乗車して帰路についた。

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ガーミン実測値

 この日の総平行移動距離は28.12km、総上昇距離は2490mだった。

 以下、実測タイム。

 08:49 西丹沢ビジターセンター発

 08:54 ツツジ新道入口

 09:20 ゴーラ沢出合

 09:48 展望台

 10:20 ツツジ新道・石棚山稜分岐

 10:29 檜洞丸

 10:34 青ヶ岳山荘

 10:58 源蔵尾根下降点

 11:15 神ノ川乗越

 11:37 臼ヶ岳

 11:54 ミカゲ沢ノ頭

 12:27 蛭ヶ岳着

 小休止

 12:35 蛭ヶ岳発

 12:36 蛭ヶ岳山荘

 12:43 中ノ沢乗越

 12:47 鬼ヶ岩

 12:58 棚沢ノ頭

 13:05 不動ノ峰

 13:10 箒杉沢ノ頭

 13:15 早戸川乗越

 13:28 丹沢山

 13:39 竜ヶ馬場

 13:49 日高

 14:05 尊仏山荘

 14:06 塔ノ岳

 14:12 不動の清水着

 小休止

 14:22 不動の清水発

 14:30 塔ノ岳

 14:45 金冷シ

 14:51 大丸

 14:58 小丸尾根分岐

 15:05 小丸

 15:18 鍋割山荘

 15:18 鍋割山

 15:39 1,000m地点

 15:52 後沢乗越

 16:07 栗ノ木洞

 16:16 櫟山

 16:30 ウタノ沢ノ頭

 16:39 綱立丸

 16:53 土佐原の大きなしだれ桜

 17:00 寄バス停着

 終わってみると暑さとの闘いだった気がする。

 水の消費量が半端なく、「不動の清水」で給水しなかったら、最後の1時間は水無しでの行軍になっていただろう。

 これを書いている翌日は、ひどい筋肉痛という有様。

 毎日ランニングを続けているけど、山の筋肉は別というのを改めて実感している。

 マスクをしながらの登山は、マスクをしながらのランニングとあまり変わらず、暑い。

 次は、もう少し涼しい山域で山登りしたい。


八王子城址~富士見台~ふれあいの里

2020年06月23日 | 登山

 2020年6月21日(日)、コロナ禍が終息した訳ではないが、越境移動が公に認められたので、久しぶりの山行へ出掛けた。

 メンバーは、M店主とN田氏と僕の3名。

 明け方の都内は、小雨模様。本降りになったらで山行は中止かなと半分あきらめモードのまま、高尾山駅に到着したのは、午前8時頃になった。

 その頃には雨は上がり、曇り空の中、高尾駅北口から徒歩でまずは八王子城址を目指す。

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小さいながらも長い歴史の詰まった公園

 エントランスには、案内板。あまり期待せずに御主殿跡に向けて出発する。

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御主殿へのアプローチ。見事な石垣

 小さいながらもきれいに積まれた石垣は、お見事。敵の侵入を阻むコの字の造りになっている。

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雨に濡れた御主殿の門

 門をくぐると、そこは広い野原。

 奥へ進むと、御主殿に併設されていたかつての宴会場の跡。

 現在の家屋の大きさと比べると、とてつもなく広い。いったい何人が働いていたのだろうと妄想は広がる。

 N田氏いわく、豊臣勢に攻められた八王子城は、城主不在の中、たった1日で陥落し、死者2400名超という殺戮の戦場となったらしい。

 

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最奥に位置する正室(宴会場)跡

 実際、ここで宴会したら最高だろうなと思いつつ、八王子城本丸を目指して移動する。

 エントランス近くまで戻った後、最初に出てくるのは、八王子神社の鳥居。

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ここからはずっと登り

 細い山道ながら、良く整備されている。

 豊臣の軍勢も進軍には苦労したんだろうなと歴史に思いを馳せながら上昇を続ける。

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新宿方面はガスの中

 単なるお城見学と思っていたら、案外ハードなプチ登山の様相w

 お城だけあって、なかなか本丸にはたどり着かせてくれない。

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ようやく本丸に到着

 周囲は林なので、残念ながら眺望はゼロ。

 小さいながらも山の頂上にあったであろう櫓は、遠くの敵の動きを見張るには最適の場所だったのだろう。

 八王子城にまつわる歴史は、ここまで。

 ロングランチの場所を目指して移動を開始する。

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富士見台までワープ

 シニア登山隊が富士見台の分岐点を占領していた。道標まわりでザックをおろしてくつろぐのはホント勘弁してもらいたい。。。

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分岐先の富士見台からの眺望

 富士山とは逆方面ではあるが、久しぶりの開けた景色はうれしい。

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トレラン軍団の折り返しポイント

 林道に出たら、ここでロングランチ。

 マウンテンバイクが横を通る中、石ころに座ってワインとご馳走を頂く。

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前夜仕込んだ角煮。卵は茹ですぎた

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M店主特製のエビチリ

 冷たいビールと白ワインとエビチリの相性は、バッチリ。

 自画自賛ではあるが、角煮もうましである。

 のんびりした後は、風呂を目指して下山を開始する。

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何もない

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ここも何もない

 そして、ゴールのふれあいの里に到着。

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施設はすごく立派。内フロはコンパクト

 詳しくは見ていないが、宿泊棟も兼ねているのだろう、ハコとして大きい。

 入浴料は、破格の500円。シャンプー、ソープは、からんに配置されていた。

 入浴後は、バスを待ちながら缶ビール片手に反省会。

 バスは、1時間に1本と少なめではあったが、臨時の急行バスに運良く乗車できた。

 高尾駅から京王線に乗り、新宿駅に到着後、2杯だけのクイックな反省会を行って解散となった。

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標高は低いが細かいアップダウンの連続だった

 この日の総平行移動距離は15.25km、総上昇距離は972mだった。

 久しぶりの山行は、八王子城の歴史にも触れるオトナの遠足半分、ちゃんとした山歩き半分といった感じだった。

 マイナールートと思っていたものの道が全く荒れていないのには驚いた。

 外国人ハイカーも見かけたし、そこそこメジャーなルートということかもしれない。

 今回の企画、引率、語り部は、N田氏。

 N田氏、楽しい山行、ありがとうございました!

 以下、実測タイム。

 08:16 高尾駅発

 08:34 宮の前バス停

 08:38 霊園前八王子城跡入口バス停

 08:46 八王子霊園南門

 08:54 八王子城跡バス停

 08:58 城山川上流端

 09:07 御主殿の滝

 09:24 城山川上流端

 09:51 八王子城山

 09:55 八王子城跡

 10:26 八王子城天守閣跡

 10:43 富士見台

 10:58 杉沢ノ頭

 11:10 高ドッケ

 11:23 板当山

 11:29 板当峠着

 大休止

 12:27 板当峠発

 12:33 狐塚峠

 12:54 杉ノ丸

 13:12 黒ドッケ

 14:02 ふれあいの里着


内山峠荒船山登山口~艫岩(ともいわ)~荒船山頂~艫岩~内山峠荒船山登山口

2020年03月16日 | 登山

 2020年3月15日(日)、コロナ警報が発令中ではあったが、テーブルマウンテンこと荒船山へ仲間と出かけることにした。

 遠くから見て独特のフラットな山容の荒船山は、いつか行きたいと思っていた。

 アクセスが悪いため、具体の計画すら立ち上がらない中ではあったが、N田氏から「車出すよ」とウレシイ申し出があり、M店主とともに同乗することにした。

 東京は朝6時発。

 関越自動車道の下仁田ICを降りてしばらく走ると、荒船山がどーんと姿を現した。

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流れる雲がまた神秘的

 前日は、都内でもみぞれ混じりの雨が降る天気で、群馬の内陸は、ご覧の通り、雪化粧真っ只中という感じ。

 雪化粧した山容は、迫力満点。

 しばらく走ると、また姿を現したので、ここでも撮影タイム。

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カッコよすぎです、荒船山

 この日は、風が強い予報ではあったが、予報に反して地上は無風状態。

 絶好のコンディションかもと無駄口をたたきつつ、着いた駐車場には既に車が5台ほど停まっていた。

 いそいそと身支度をして、出発する。

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スタート地点の看板

 高度を上げていくと、雪も深まっていく。

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天気は晴れ

 足元は、新雪のフカフカ状態。積雪量は、10cmくらいだと思う。

 他の登山者は、みなアイゼンを装着していたけど、我々はツボ足で進む。

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雪多し

 高度を上げていくと、木々の合間から荒船山をチラ見できた。

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霧氷と荒船山

 見飽きない景色が続く。

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霧氷と青空

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雪深い痩せ尾根

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良い抜け感

 1本入れた後、最後の登りへと取り掛かる。

 ツボ足の限界を感じつつ、ゆっくりと高度を上げていく。

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雪深い尾根道

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木々の合間から艫岩(ともいわ)

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見飽きない青空と霧氷

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雪道を進む

 登りが終わると、そこはトモ岩展望台と避難小屋。

 少し雲はあるが、雪化粧した浅間山は、迫力満点。

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良い景色

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浅間山右手の小高い山は、小浅間山

 トモ岩展望台を後にして、山頂を目指して進軍する。

 滑落事故が発生した現場には、滑落注意の注意書き。

 切り立ったエッジから下を覗き込みたい衝動に駆られるが、そこは我慢。

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写真では伝わらない高度感

 テーブルマウンテンゆえに、トモ岩展望台から山頂までは、ほぼフラットな道が続く。

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雪にも飽きてきた

 景色のないフラットな道に飽きつつ、最後の急登を登ると荒船山頂に到着する。

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地味な山頂

 下りはツボ足だと難儀することが確実だったので、山頂で軽アイゼンを装着して下山を開始する。

 景色のないフラットな道を進み、避難小屋でランチタイムとなった。

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避難小屋。トイレは閉鎖中

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トモ岩展望台から浅間山アゲイン

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谷川岳方面(たぶん)

 正午を過ぎると融雪が始まって、下山路は泥道に早変わり。

 頭上への落雪も多いので、休憩なしで下山する。

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八ヶ岳方面

 無事に下山して、駐車場に到着したのは、13時50分頃になった。

 「荒船山は、眺める山だな」とN田氏談。

 登山路自体にあまり変化が無く、フラットな山頂歩きも眺望がないため、歩くにはツマラナイ山かもという意味ではあるが、その通りかもしれない。

 今回は雪歩き+雪景色というお楽しみがあったから良かったけど、経験値高めの人が登る山としてはあまり楽しくないかもしれない。

 以下、実測タイム。

 08:48 内山峠荒船山登山口発

 10:33 荒船山避難小屋

 11:46 荒船山

 12:02 荒船山避難小屋着

 小休止

 12:35 荒船山避難小屋発

 13:48 内山峠荒船山登山口着

 都内に戻って、車を置いてきたN田氏と合流後、反省会を行った。

 N田氏、運転ありがとうございました!

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この日の総平行移動距離は11.77km、総上昇距離は685mだった


山中湖平野BS~高指山~山伏峠分岐~石保土山~菰釣山~畦ヶ丸~西丹沢自然教室

2020年01月21日 | 登山

 暖冬といわれている今冬ではあるが、前日の1/18に降雪したので、新雪を歩きたいという欲望にかられた。ロングトレイルなら人がいないだろうと考えて、山中湖平野BSから西丹沢自然教室まで歩くことにした。

 アプローチは、富士急行バス。バスタ新宿を07:45に出発したバスは、山中湖平野BSに10:30頃に到着した。

 天気は無風で、ピーカン。

 山中湖平野BSからは化繊ダウンの上着1枚でも暑いくらいの陽気で、天気、コンディションともに最高。バスの到着が遅れたため、予定のスタート時刻を約20分過ぎた10:40頃のスタートとなった。

 最初は舗装路歩き。路面は融雪で水浸し状態。

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高指山遠望。積雪量は、予想より多め

 別荘地帯に入ると、雪も増えて歩きやすくなる。

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ゆるやかな長い登りが続く。雪目になりそう

 別荘地帯を抜けて、少しフラットになると目の前には高指山。高指山頂までの斜面は、雪が吹き溜まっている場所もあって踏み跡自体が深い。

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高指山近傍。山頂まであと少し

 当たり前だが、踏み抜くような積雪はなく、ふわふわの新雪。

 アイスバーン化していない雪面は、ツボ足でも十分登れたものの、最後の最後でズルっと滑ってしまった。

 なので、高指山頂から先は、両手にストックを装備して進む。結果、ザックに入れてきた軽アイゼンは、最後まで使うことはなかった。

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高指山頂!

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文句なしの富士山

 山頂の先客2名に挨拶して、先へ進む。

 積雪は深いところで30cmくらい。

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雪質はやわらかい

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しばらくはゲレンデ貸し切り状態に

 先は長いので、次の絶景スポットの富士岬平へ進軍する。

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人影はなし

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ここからの富士山も見事

 富士岬平から改めて新雪地帯が始まり、山伏峠分岐の途中までは踏み跡なしという素晴らしいコンディションが続く。

 スピードを落とさずに進んでいると、足元には鹿の蹄の足跡が。

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鹿の足跡

 足跡を追うように尾根上を進んでいたら、コーナーで立派な角をつけた牡鹿とこんにちは!となり、相手は猛ダッシュで逃走してくれたので良かったけど、躯体の大きさと残った獣臭は、さすが野生動物といった感じだった。

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まっさらな雪面を独り占め

 しばらく歩いていると外国人の青年が前方から歩いてくる。聞いてみたところチリから来たとのこと。

 アイゼンではなく、タオルを靴に巻いていたのには驚いた。

 ここからはチリの青年の足跡を辿る。

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チリの青年の軌跡

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石保土山方面と樹氷

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痩せ尾根を下る

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山伏峠分岐に到着

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雪の多い緩い斜面

 山伏峠分岐から少し東へ移動した尾根上からは、雪化粧した山肌を見渡すことができる。

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抜け感が素晴らしい

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雪化粧した木々

 富士山どーん!も素晴らしいけど、丹沢方面の雪景色もまた素晴らしい。

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山肌を覆う樹氷

 石保土山に到着する頃には、空は曇り始めていて、景色はイマイチに。

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石保土山頂

 ここから先のピークは、そもそも景色が無いというのもあるが、消化試合という感じで、休みも入れず先へ進む。

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痩せ尾根の下り。緊張する

 菰釣山に到着したのは、13:40過ぎ。高速バスの到着遅延を加味しても10分程度の遅れ。

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菰釣山頂。曇りで景色ゼロ

 菰釣山頂でパンを食べて先へ進む。

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何もない

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ホント、何もない

 午後の天気は、曇りに。

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灰色の空。でもキレイ

 ビバークポイントの菰釣避難小屋を通過する。

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チリの青年の足跡はここまで

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やや広い尾根。踏み跡なし

 雪に覆われた登山道で、尾根の分岐もマーカーがないため、ついつい直進してしまうのは悪いクセかもしれない。

 2回、ルートをロスする。

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通過

 天気も下り坂かつ夕暮れ時刻も迫っている。

 楽しかった雪面歩きも、面倒に感じるようになってきた。

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尾根を一直線に進む

 誰にも踏まれていない新雪は、最高に贅沢ではあるが、踏み跡もなくマーカーもない中では、ほぼ藪漕ぎに近い状況といって良いと思う。

 低山といえども、雪山を侮ってはいけないということを実感した(反省その1)

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スルー

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ここもスルー

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スルー、アゲイン

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大界木山(だいかいぎやま)というらしい

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減らない雪

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台風19号の爪痕ありとのこと

 日没時刻が迫る中、畦ヶ丸に到着する。

 畦ヶ丸避難小屋は、薪ストーブ完備なので厳冬期にビバークする小屋としては最高かもしれない。

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この距離でも薪の燃える匂いがしたのは、中に人がいるからか

 畦ヶ丸避難小屋から西丹沢自然教室まで下りCTで2時間弱だったと思うが、下山できる距離でもある。

 16時過ぎ、あたりが暗くなり始める中、西丹沢自然教室への下山を開始する。

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この日最後の写真

 終バス発車時刻の18:58まで時間はたっぷりあるが、暗闇と積雪のある登山道の組み合わせはかなりデンジャラス。

 なので、西丹沢自然教室まで死ぬ気で下山するが、自然教室まで2kmあたりの西沢で点けたヘッ電の調子がおかしい。20秒ほど点灯するも、勝手に消灯する始末。

 予備のバッテリー、予備のヘッ電も出してそれぞれ組み合わせるが、点灯は長くても20秒程度と症状は改善しない。

 フル充電したにもかかわらず、まさかのバッテリー切れ。ニッケル水素電池がセルレベルで死亡していた説が頭をよぎるが、西丹沢自然教室にたどり着かないと沢の真ん中で停滞することになる。

 つまり、遭難ということ。

 ホント、この状況には心底焦った。

 20秒点灯して足元と方向を確認して暗闇の中を移動する。電池が死なないことを祈りつつ、これをひたすら繰り返す。

 西丹沢自然教室の灯りが見えた時は、思わず声にならない声が出た。充電池の状態にはマジ気を付けたい(反省その2)。

 終バス到着までの間に下着含めて全身を着替える。

 ミレー網シャツが良かったのだろう、行動中は寒さは感じなかったが、脱いだ洋服は汗でかなり濡れているのが分かった。寒いから汗はかかないというのは僕の場合は当てはまらないのが良く分かった(反省その3)。

 着替えをしっかりと準備してきたのは良かった。

 以下、実測タイム。

 10:38 山中湖平野BS発

 11:13 高指山

 11:24 富士岬平

 11:53 大棚ノ頭巻道分岐

 12:17 石保土山着

 小休止

 12:24 石保土山発

 13:44 菰釣山着

 小休止

 13:48 菰釣山発

 14:34 中ノ丸

 15:19 大界木山

 16:17 畦ヶ丸

 17:15 本棚

 17:50 西丹沢自然教室着

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この日の総平行移動距離は23.17km、総上昇距離は1647mだった


御嶽駅~御岳神社~日の出山~つるつる温泉

2020年01月13日 | 登山
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 2020年1月12日(日)、毎年恒例のM店主企画・引率による御岳山新春登山を行った

 天気は、晴れ。

 N野氏の参加により、午後から雨予報は、曇りに変わった。N野氏の引きの強さは、ホント、すごい。

 集合は、新宿駅06:46発>御嶽駅08:07着のホリデー快速おくたま1号の車中。

 出発間際に手間取ってしまい、自分はというと発車1分前に到着する始末。 

 なにせ、登山といっても御嶽神社への初詣祈願と雑煮タイムと温泉という極楽エンジョイツアーなので、緊張感はゼロw

 ドタバタの出発となったものの、無事に本隊と合流できたのは運が良かった。

 御嶽駅を出発した後は、舗装路を歩いて御岳登山鉄道の「滝本駅」までアプローチ。

 1本入れてから、鳥居をくぐって表参道を行く。

 御嶽神社へは何回か来ているが、表参道を通ったアプローチは、今回が初めて。

 江戸時代に整備されたらしい登山道は、くねくねと曲がる一本調子の上り坂で、参道横の杉には番号が振ってある。

 最初の大杉が784番で、1番になると参道が終わり、御岳山駅との登山道に合流する。

 途中、「だんごどう」で1本入れて、駒鳥売店にピットインして、後発隊のぶらブラピ氏とT川氏の到着を待つ。

 駒鳥売店では、お約束の水分補給。汗をかいた身体に朝ビールは瞬間蒸発。後発隊が合流する約30分の間に、結局一人大びん1本以上を飲んでしまった。

 お会計を済ませた後は、御嶽神社へお参り。

 世界平和を祈願した後は、日の出山頂へ。

 日の出山頂では、M店主特性のお雑煮とお神酒でまったりと美味しい時間を過ごす。

 初参加のT川氏は、熱燗をいれてヒレ酒を作っていた。肌寒い中頂くお神酒、お雑煮は、ヒレ酒は、文句なしのうまさ。

 ごちそうさまでした!

 お雑煮タイム終了後は、つるつる温泉を目指してノンストップで下山する。

 つるつる温泉で汗を流した後は、所要があったので、2次会には参加できず、帰りのJRの車中で失礼して帰京した。

 以下、実測タイム。

 08:10 御嶽駅発

 08:41 滝本駅

 09:22 だんごどう

 09:53 駒鳥売店着

 小休止

 10:35 駒鳥売店発

 10:51 御嶽神社

 11:40 日の出山頂着

 小休止

 12:41 日の出山頂発

 13:43 つるつる温泉着

 山仲間と初詣をして、日の出山頂でお雑煮&お神酒のロングランチを行い、つるつる温泉でフィニッシュするというなんとも贅沢な1日になった。

 今回も、引率及び雑煮隊長のM店主には感謝しかない。

 来年も行きましょう!


焼山登山口~焼山~姫次~蛭ヶ岳~丹沢山~塔ノ岳~大倉BS

2020年01月04日 | 登山

 2020年1月3日(金)、天気が良いので富士山を眺めに丹沢主脈縦走に出かけた。

 スタートは焼山登山口。

 JR橋本駅に到着したのは、06:06頃。橋本駅から神奈川中央交通のバスに乗る。

 橋本駅北口06:20発、三ヶ木行きバスに乗車。三ヶ木からは、月夜野行き06:55発に乗車、焼山登山口で下車した。

 台風19号の影響で登山道が通行止めになっているためだと思うが、バスの乗客は、自分を入れて2組のみ。

 バスに同乗していたご夫婦は、神奈中バスが伏馬田入口で折り返すことを知らず、平野まで行く予定だったらしい。

 ご夫婦は仕方なく焼山登山口で下車。ご夫婦に確認したところ、1日目は蛭ヶ岳山荘泊、2日目はみやま山荘泊で塔ノ岳から大倉BSを目指すとのこと。

 情報薄のご夫婦ではあったが、地図を持っているので、登山道通行止めの情報をシェアし、自分も場合によっては引き返すことを告げて出発する。

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スタート地点の諏訪神社はお正月ムード

 気温は、6度くらいだろう。無風の快晴なので、天気は最高。新年早々、雨男から解放されたのは嬉しいw

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最初のゲート。登山者は通行OK

 ゲートを通過して先へ進むと、焼山方面の分岐点に注意喚起のお知らせが現れる。

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焼山方面は通行不可

 ダメなら引き返す覚悟で、ここから先はオウンリスクで進むことにする。

 そして、焼山手前の1.4km地点にトラロープと「この先通行止め」の知らせが現れる。

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良い子はここをくぐってはいけない

 先へ進むとつるはしを持った2人組に遭遇。何かを探している風で、この先どうするのかと聞かれたので、危なければ引き返すことを告げて先へ進む。

 少し歩くと、最初の崩落現場が現れる。

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こんなのは序の口

 そして、目の前には約20mくらいだろうか、崩落した斜面が現れる。

 あまりの迫力に写真を撮り忘れてしまったというか、真剣にルートファインディングをするため、写真を撮る余裕がなくなる。

 下は、奈落の底。足元はずぶずぶ。土砂とともに流れてしまったため、ホールドできる木も少ない。

 GPSで現在地を確認して、斜面上部の尾根を目指すことに決める。

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落ちたら50mは滑落するだろうレベル

 斜度の低いエリアを目指して、崩落斜面を横切って支尾根を登り始める。

 石はほぼ浮石で、固定されている石というか岩が自重をかけると土砂とともに流れる可能性はゼロではない。

 ここからは緊張の連続で、やっとこさ支尾根を登り切る。たかだか20mを進むのに要した時間はなんと40分。

 崩落現場を侮ってはいけないというのが、良く分かった。

 登り切って尾根道を進むと登山道に合流。巡行速度を上げて進む。

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焼山展望台が見えてきた

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焼山山頂

 1本入れたあと、出発する。

 時折吹く風が冷たくて気持ちいい。

 登山道は、ところどころ雪が積もっていて、踏み跡はアイスバーン化している。

 持参した軽アイゼンをつけることはせず、先へ進む。

 そして、平丸分岐に到着する。

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焼山方面はここから通行止め

 姫次からの富士山見たさにスピードを上げて進む。

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足元はガリガリ

 先客はなく、貸し切り状態で、天気も景色も文句なし。

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素晴らしい抜け感

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富士山ズーム

 少し長めの休憩を入れて、蛭ヶ岳を目指して出発する。

 陽が高くなり、雪面に反射する太陽が眩しい。

 2019年2月の時と比べて、1月なので暖かい。

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斜面北側は雪多し

 蛭ヶ岳への登りは、ほぼ階段歩き。

 ずっと富士山を見られるのがこの主脈縦走路歩きの醍醐味だと思う。

 階段をノンストップで登り切って、蛭ヶ岳山頂に到着する。

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先客はパラパラ

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南アルプスを一望

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美しい山容

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キラキラの駿河湾

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ガスってはいるが関東平野も一望

 雲が無く、風もないので、蛭ヶ岳山頂は暑いくらい。

 行動食の菓子パンを食べ、暖かい紅茶を飲んで出発する。

 蛭ヶ岳山頂を越えた南側斜面は、想定通り、霜柱が溶けてドロドロのぐちゃぐちゃ。

 スパッツを装着してきたので、泥汚れは気にならないが、転倒だけは避けたい。

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見事な稜線

 転ばないように足元に注意しながら、丹沢山を目指して先へ進む。

 景色は、とにかく最高。

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振り返ると臼ヶ岳と檜洞丸と富士山のコラボ

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丹沢山と塔ノ岳のコラボ

 期待通りの楽しい尾根歩きは、あっという間に終了。丹沢山頂に到着する。

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富士山をまたぐ標識

 丹沢山頂は、登山客5組程度の混み具合。行動食を食べて出発する。

 そして、ラスボスの塔ノ岳に近づく。

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きれいな山容

 階段を上り、塔ノ岳山頂に到着する。

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ここだけは相変わらずの混みよう

 1本入れた後は、大倉BSまでノンストップで下山する。

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最後まで富士山を拝めたのはラッキー

 大倉BSに到着後は、バス停横のYAMA CAFEで缶ビール2本を一気飲み。

 バスに乗車後は、渋沢駅で下車。東海大学前の「さざんかの湯」で汗を流して帰路についた。

 以下、実測タイム。

 07:20 焼山登山口BS発

 08:09 標高720m付近、崩落現場着

 08:49 標高779m付近、尾根着

 09:19 焼山山頂着

 小休止

 09:29 焼山山頂発

 10:39 姫次着

 小休止

 10:51 姫次発

 11:50 蛭ヶ岳山頂着

 小休止

 12:06 蛭ヶ岳山頂発

 13:06 丹沢山頂着

 小休止

 13:22 丹沢山頂発

 14:01 塔ノ岳山頂着

 小休止

 14:07 塔ノ岳山頂発

 15:24 大倉BS着

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 この日の総平行移動距離は26.63km、総上昇距離は2137mだった。

 崩落現場の通過は、かなりの緊張を強いられた。ようは、通ってはイケない場所ということ。

 万が一滑落したら、色んな人に迷惑をかけるだろうし、正月早々何やっているんだと言われるのは間違いない。

 通行止めエリアを通過したことは素直に反省したいと思う。

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紫色線が行くべきルート

 現場に行ってからの判断だろうが、この写真の紫色線のように早い段階で尾根へ上がるトラバースが正解なのだと思う。

 1/25000地図を携行しなかったことが原因だが、この判断ができなかったことも反省したい。


高尾山頂からダイヤモンド富士 2019

2019年12月22日 | 登山
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 2019年12月21日(土)、恒例のダイヤモンド富士を眺めに高尾山へ出かけた。

 天気は、全くもってダメ。

 でも美味しいビールを飲みたいので、高尾山頂へ向かって6号路を行く。

 登山道わきの小川は、大木と土砂で埋まっており、台風19号の爪痕が痛々しい。

 休憩を入れず、高尾山頂に到着後は、持参したビールで乾杯!

 汗をかいた後のビールは、美味しい。

 山頂はというと、ダイヤモンド富士待ちの登山客がちらほら。

 富士山どころか、手前の山までも見えず、眺望はゼロ。

 なので、ビールを飲んだ後は、さっさと下山を開始する。

 下山路は、稲荷山コースを行く。

 以下、実測タイム。

 14:10 高尾山口駅発

 15:10 高尾山頂着

 小休止

 15:30 高尾山頂発

 16:00 稲荷山

 16:20 高尾山口駅着

 新宿に帰ってきた後は、ピザとビールで反省会。

 ダイヤモンド富士は拝めなかったけど、楽しい大人の遠足だった。

 今回も企画・案内は、M店主。

 同じ日に高尾山を2往復するM店主には感謝しかない。

 ありがとうございました!


東京都山岳連盟 読図とナビゲーション実技講習VI

2019年12月15日 | 登山
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 自己流の地図読みに限界を感じ、東京都山岳連盟主催の「読図とナビゲーション実技講習」、いわゆる地図読み講習を受講した。

 講習会は、机上講習と実技講習の2回を1セットとする形式で、机上講習は2019年12月12日(木)、実技講習は2019年12月15日(日)に行われた。

 【机上講習】

 机上講習の場所は、東京都山岳連盟の会議室。

 入室するなり、まずはアクの強い講師に圧倒される。

 目をつむれば、ビートたけし。べらんめえ調で時々毒を吐くといった、非常に分かりやすい人柄で、講習内容よりも人物そのものが気になって仕方がないw

 机上講習の内容は、地図のいろは2割、実技講習のブリーフィング8割といった内容なので、初めて読図する人には分かりにくかったかもしれない。

 持ち物は、プレートコンパスとピンク色の蛍光ペンが指定されていたけど、蛍光ペンで実技講習のルートが記された地図(1/12500)が講師から参加者に配布されたので、蛍光ペンを使う事はなかった。

 机上講習の時間の大部分が割かれたブリーフィングは、ルート上の確認点(送電線、分岐点、鞍部等の地形上のポイント)を写真入りで紹介する内容で、約2時間で終了となった。

 実技講習までの数日間は、地図とにらめっこ。

 実技講習は、惣岳山(そうがくさん)を10時の方向に6時の軍畑駅から出発して、反時計回りで軍畑駅まで戻ってくるルートを行く。

 配布された地図には、ルート上の確認点が既に記されているので、講師にならって確認点から次の確認点までの距離、高度、角度なんかをメモにして実技講習に備えた。

 【実技講習】

 集合は、軍畑駅08:45だったので、少しは早めに家を出て、08:23頃に軍畑駅に到着した。

 挨拶、点呼の後、講師陣5名、生徒26名(たぶん)の総勢31名の登山隊が軍畑駅を出発したのは、09:00頃になった。

 出発して5分もしない所の農道の分岐から地図読み開始。

 ここはどこか。次は、どっちへ進むのか。何か目印はあるか。ビートたけしとの間断のない「いまどこクイズ」が始まる。正置のやり方まで教えてくれる丁寧ぶりで、自然と期待感は高まる。

 隣りの男性が真逆を指しているので、彼の手元を見ると、コンパスの北針が南を指している始末。天然記念物並みの珍コンパスに真面目に驚いてしまったが、講師の話しによると、スマホやテレビといった強磁性体の近くにコンパスを置くとそうなるらしいが、詳しいことは分からない。

 「いまどこクイズ」を随所で行い、地形、方位、目印をひとつひとつ確認する作業は、山のOJTといった感じ。

 長い隊列を組む登山隊なので、先頭集団が確認点に到着しても、後方集団が到着するまで5分はかかる。全員が集まって「いまどこクイズ」をするので、数百メートル移動するのにそれこそ10分、20分かかる長丁場の山行となった。

 CTを意識して足早に登山道を歩いてきた自分にとっては、このゆっくりと進みながら地形を確認する作業は、とにかく新鮮だった。

 惣岳山への取りつきの手前の眺望の良いところで30分のランチ休憩。高水山と岩茸石山が良く見える。

 天気は晴れ。風もなく、素晴らしい天気に感謝。

 ランチ休憩の後は、隊列を組んで出発。惣岳山へは行かず、下山方向へ進む。

 分かってはいたけど、藪漕ぎ下山は上りの数段上の難しさ。

 尾根上を歩くと言っても、ほぼ平地と言って良いだだっ広い尾根は、自然と踏み跡を探してしまう。

 そして、踏み跡を頼りに進むと実は間違いというビートたけしの仕組んだ地雷にものの見事に引っかかるw

 近く(地図)を見て、遠く(次の特異点)を見て、方位を見て、距離を見る。

 多分だけど、反復練習したのはこの作業になると思う。

 実技講習を経験して、少しだけ地図が分かった気になったが、コンパスの方角を頼りに突っ込めるまでしばらく時間がかかりそう。

 有視界飛行しか経験してないのに、視界の悪い空を計器のみで飛行し着陸する。

 コンパスの方角を頼りに突っ込めるというのは、こんなイメージになると思う。

 それにしても楽しく、有意義な1日だった。

 ガーミンのログを見ると、総上昇距離は677m、総平行移動距離は10.4kmだった。

 移動時間2時間57分に対して、停止時間4時間06分というバーナー宴会並みのスローな山行となったのは、地図読みと「いまどこクイズ」(解説)に時間を要したため。

 都岳連の講師陣の皆様、大変お世話になりました。ありがとうございました。

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尾白キャンプ場~甲斐駒ヶ岳~仙丈ヶ岳~両俣小屋(泊)~間ノ岳~北岳~八本歯のコル~広河原山荘

2019年09月22日 | 登山

 遅い夏休みを消化する必要があり、2019年9月18日、南アルプス山行へ出かけた。

 【1日目】

 白洲観光尾白キャンプ場に前泊

 【2日目】

 白洲観光尾白キャンプ場発、甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳を経由して、両俣小屋に宿泊

 【3日目】

 両俣小屋発、間ノ岳、北岳を経由して、広河原へ下山

 という3日間になった。

 計画では、広河原から白鳳峠を登って、南御室小屋に宿泊することも考えていたが、スピードが上がらず、時間的に難しいと判断して、広河原山荘ゴールへとプランを変更した。

 カメラを自宅に置き忘れたため、格安スマホのカメラゆえに、画像がイマイチなのはそういうことなので、お許し願いたい。

 陽が高いうちはまだ見るに堪えるのだが、少しでも暗くなると格安スマホのカメラは全くダメというのがよーく分かった。。。

 【1日目】

 いきなりの七丈小屋の写真は、先に書いた通り、暗闇の中での撮影が全くもってダメだったため。

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 夜明けの富士山と仙丈ヶ岳のコラボ。素晴らしい景色が広がり始める。

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 白洲観光尾白キャンプ場を00:00に出発して、七丈小屋に到着したのは05:32になった。

 実は、この区間、あまり記憶がない。

 というのも、途中、眠気に負けて登山道で複数回仮眠を取っていたため。

 GPSログから判断すると、少なくとも1時間は登山道で寝ていたのだと思う。

 七丈小屋では、200円を払って、トイレを拝借する。

 行動食を食べた後、甲斐駒ヶ岳へ向けて出発する。

 甲斐駒山頂直下から見えた富士山と仙丈ヶ岳のコラボ。キレイな景色にテンションが上がる。

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 そして、甲斐駒ヶ岳に無事登頂。

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 登頂時刻は07:43だった。

 白洲観光尾白キャンプ場から甲斐駒ヶ岳山頂までのCTは、9時間10分。

 実測タイムは、7時間43分だった。

 山頂から見た八ヶ岳。雲が出てくる前は、編笠山から蓼科山まで見渡すことができた。

 好天に感謝。

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 六方石まで下山して、山仲間に業務連絡を入れる。

 六方石到着時刻は、08:07。

 六方石、駒津峰、双児山を経由して北沢峠に到着したのは、10:15になった。

 白洲観光尾白キャンプ場から北沢峠までのCTは12時間なので、CT対比で85%というペース。

 こもれび山荘へピットインしてカレーを頼もうと思っていたが、ランチ提供開始は、11時からとのこと。

 待ち時間がもったいないので、カップラーメンとコーヒーを頂き、10:49にこもれび山荘を後にする。

 そして、12:31に小仙丈ヶ岳に到着。

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 甲斐駒ヶ岳もバッチリ見える。

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 仙丈ヶ岳へ向かう途中に見えた北岳と間ノ岳のコラボ。

 北岳の下へ流れる登山道は、左俣コースで現在も通行止め。

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 そして、12:31に仙丈ヶ岳へ到着する。

 白洲観光尾白キャンプ場から仙丈ヶ岳までのCTは、16時間10分。

 実測タイムは、12時間31分だったので、CT対比で77%というペースになった。

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 仙丈ヶ岳からは仙塩尾根を進む。

 この区間はお初ゆえ、今回の山行のハイライトはここ。

 雲というかガスが出始めるが、強い風にどんどん流されていく。

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 大仙丈ヶ岳と遠くへ延びる稜線がなんともキレイ。

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 大仙丈ヶ岳へ到着したのは、13:55。

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 大仙丈ヶ岳で仙丈ヶ岳へ引き返す登山客1名とすれ違った後は、誰にも会うこともなく、両俣小屋に到着したのは17:09になった。

 白洲観光尾白キャンプ場から両俣小屋までのCTは、21時間。実測タイムは17時間09分なので、CT比81%のペースで進んでいたことになる。

 テン泊受付をして、ビール(ショート缶)を2本購入。

 ビールを飲んでツエルトを設営した後、ツエルト内でパンとサラミソーセージを頂き、18時には就寝。

 1日目の総平行移動距離は33.59km、総上昇距離は3909mになった。

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 アラームを12時にセットしていたが、完全に無視。01:10頃に起床し、撤収を開始。

 両俣小屋を出発したのは、01:59になった。

 【2日目】

 両俣小屋から、野呂川越を経由して三峰岳に到着したのは、05:18になった。

 三峰岳から見る夜明けと富士山。

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 振り返ると遠くに仙丈ヶ岳と小仙丈ヶ岳。

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 間ノ岳に到着したのは、06:10になった

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 吹く風が強く、寒い。

 中白峰へ向かう途中の富士山と雲海。

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 北岳山荘を目視する。

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 北岳山荘到着は、07:25だった。

 CT6時間10分に対して、実測タイムは5時間26分となり、CT比88%となってしまった。

 北岳山荘で水を補給し、行動食を頂く。

 北岳山荘を出発して、北岳山頂へ。

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 お約束のナンバーツーから見たナンバーワンの景色。言うことなし。

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 北岳山頂からは、八本歯のコル、大樺沢二俣を経由して、広河原山荘に到着したのは、11:21になった。

 八本歯のコルからの下りは、CTを意識してペースを上げて下山したため、両俣小屋から広河原山荘までのCT11時間25分対比で82%まで挽回することができた。

 両股小屋スタート時刻が予定時刻+1時間、CT比で7割の移動を維持できなかったため、DNFを決定する。

 2日間の総平行移動距離は52.52km、総上昇距離は5701mになった。

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 以下、実測タイム。

 【1日目】

 00:00 白洲観光尾白キャンプ場発

 04:14 五合目小屋跡

 05:32 七丈小屋着

 小休止

 05:53 七丈小屋発

 07:43 甲斐駒ヶ岳

 08:07 六方石着

 小休止

 08:29 六方石発

 08:55 駒津峰

 09:25 双児山

 10:15 北沢峠着

 小休止

 10:49 北沢峠発

 11:47 大滝頭

 12:31 小仙丈ヶ岳着

 小休止

 12:41 小仙丈ヶ岳発

 13:22 仙丈ヶ岳着

 小休止

 13:33 仙丈ヶ岳発

 13:55 大仙丈ヶ岳

 15:12 伊那荒倉岳

 16:37 野呂川越

 17:09 両俣小屋着

 【2日目】

 01:59 両俣小屋発

 02:48 野呂川越

 05:18 三峰岳着

 小休止

 05:33 三峰岳発

 06:10 間ノ岳着

 小休止

 06:18 間ノ岳発

 07:05 中白峰

 07:25 北岳山荘着

 小休止

 07:41 北岳山荘発

 08:19 八本歯のコル方面分岐

 08:34 北岳

 08:50 八本歯のコル方面分岐

 09:19 八本歯のコル

 11:00 大樺沢二俣

 11:21 広河原山荘着

 さて、振り返り。

 ツエルト泊装備だと、CT8割が自分の実力ということだろう。

 軽量化とパッキングの工夫が必要。運良く晴れたため、着用しない衣服を大量に抱える縦走になった。

 パン食だったため、コッヘルとバーナーも使わずじまいだが、お守りとして持たない選択肢はないだろうな。

 広河原からは、乗り合いタクシーで芦安駐車場へ。

 いつもの市営の風呂屋に入り汗を流した後、15時発の市営バスに乗って甲府駅に到着したのは、16時過ぎになった。

 甲府駅から高速バスに乗り、渋滞に巻き込まれて新宿バスタに到着したのは、20時少し前になった。

 南御室小屋泊はDNFとはなったものの、楽しく充実した3日間だった。


箒沢公園橋~石棚山稜~檜洞丸~大笄~小笄~犬越路~西丹沢自然教室

2019年08月25日 | 登山

 2019年8月18日(月)、気温の高い中かつ雨予報ではあったが、犬越路を探索することにした。

 新宿駅05:27発の小田急小田原線急行に乗って、新松田駅に到着したのは、06:50頃になった。

 新松田駅07:20発の富士急湘南バスに乗り、箒沢公園橋BSに到着したのは、08:25だったと思う。

 空模様は、この時はピーカン。

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 気温の高い中ではあるが、板小屋沢の水量は十分で、沢から吹く風は涼しい。

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 が、沢沿いから離れると、風は無くなり、暑い空気に包まれる。

 少し動くと滝汗状態に。道理でバスが空いていた訳だ。

 人の少ない尾根道は、静か。

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 高度を上げていくと、空が曇り始める。

 雲に巻かれる石棚山方面。

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 しばらく歩くと、石棚山稜に入る。

 グリーントンネル。石棚山稜の良いところは、このまったりとした雰囲気。

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 この思いやり木道が出てくれば、本日の最高峰の檜洞丸まであと少し。

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 檜洞丸に到着。

 山頂には、自分以外に1組のみとほぼ貸し切り状態。

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 ランチ休憩を入れて、お初となる犬越路方面へ進む。

 なかなかの下り。

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 そして、鎖場登場!と思いきや、鎖場は、鎖なしでも通過できるレベル。

 本日のハイライトと思っていた鎖場だけに、やや拍子抜け。

 こんな段差の大きい鎖場が(たぶん)3ヶ所出てきたが、どれも鎖なしで通過できるレベルだった。

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 (たぶん)大室山は、雲の中。

 雨がパラつき始める。

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 そして、犬越路避難小屋に到着。

 自分以外、人影はなし。

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 犬越路(いぬごえじ)を写真に収めて下山を開始する。

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 丸太橋が流されており、ひざ下までの渡渉を覚悟という事前情報通り、幅広い浅瀬の渡渉を余儀なくされる。

 靴を脱ぐのがメンドイので、石伝いに渡渉。

 ドボンはしなかったが、流れは速いため、ドボンには注意が必要。

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 ウェルネスキャンプでビールを買って、ゴールの西丹沢自然教室に到着。

 この頃になると雨は本降りに。

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 バスを待ちながらビールを飲んでいると、小さな子供を連れたご婦人が事務局へ駆け込んできて救急要請。

 西沢の堰堤で連れが転倒し、骨折して動けないとのこと。

 自然教室の事務局の方が警察と消防に救助要請の連絡を入れており、余計な手助けは不要と判断して、15:40発のバスに乗る。

 16:34頃に山北駅へ到着し、町営の「さくらの湯」へ。

 入浴料は、破格の400円。

 汗を流すだけなので、設備は十分ではあったが、フロ上がりのビールの販売はなし。

 同じ日に白馬三山縦走と不帰キレットから生還してきたM店主と新宿駅近くで合流し、楽しく反省会を行い、帰路へついた。

 以下、実測タイム。

 08:31 箒沢公園橋バス停

 10:21 石棚屋山

 11:24 檜洞丸着

 小休止

 11:40 檜洞丸発

 13:08 犬越路

 14:03 用木沢出合

 14:29 西丹沢自然教室着

 山北駅へ向かうバスの中、救急車とすれ違う。

 雨の中での沢遊びも危険がいっぱいということなのかもしれない。

 お初の犬越路は、1回行けば十分な感じ。

 またもや雨に降られたのは、御守りを家に置いたまま出かけたのが原因かも。

 この日の総上昇距離は1374m、総平行移動距離は16.31kmだった。

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 こちらはルート断面図。

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 ガーミンのルート断面図と異なっているのは、多分、ガーミンのバグ。