ちょっとしんどいと、親が子どもをなげだし、
子どもは老いた親をなげだし、
メーカーも商社も信用をなげだしてしまう。
ちょっとつらいと、勤め人は会社をなげだし、
国のリーダーまでもが、この国をなげだした。
困難のなか、なげださずに、ていねいに、
生き抜く人たちを書きたいと思った。
いのちの底力を、伝えたい。 ーなげださない 鎌田實 冒頭文より ー
2000年に著書『がんばらない』がベストセラーになったお医者さまです。
長野県の諏訪中央病院で、地域と一体になった医療や
患者の心のケアも含めた医療に携わっておられます。
この本では実際に関わった「なげださない」生き方をしている人たちを、
10章に分けてまとめてある事実に基づいた物語になっています。
国が違うと、あきらめにも似た自分では防ぎようもない、
秋葉の事件の犯人の心情なんか非でもない現実が立ちはだかります。
放射能汚染、戦争、被爆、テロ。
国レベルの戦いで傷つくのは、いつも弱者ばかり。
へこたれて活きる希望を失い、自暴自棄になってもおかしくない環境のなか、
希望の種を蒔く、『なげださない』ひとが必ずいます。
生きたい! という思いと裏腹に、
病魔が身体をむしばんでいく人もいます。
命をかけた出産で、視力を失った人もいます。
誰かにすがらないと生きていけない。
事実を事実と受け止めて、それでも生きる思いを『なげださない』人がいます。
本中の君江さんは、小学2年生のとき父親を亡くして、
母親の手ひとつで育ってきました。
盲導犬と出会う前、母親がずっとガイドヘルパーをしてくれていた。
母親と2人だけの世界。 友達ができない。
やさしいしっかりものの母親が自分の世界観を縮めてしまうことがある。
盲導犬と歩むことを決めたとき、
「私より犬を選んだ」と母親は泣いた。
子どもが自立するためになら母親を泣かせてもいい。
母親を泣かせていいときといけないとき、がある。
とにかく外に出て、自分と同じ仲間を見つければ、仲間が成長させてくれる。
家族は守ってくれるけど、成長はさせてくれないから。。。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/69/537efddef7c4e900c60c658350d20e9d.jpg)
誠に僭越ながら、自分が就職するときを思い出しました。
甘ったれのどうしようもない一人娘のわたしが、
初めて親元から離れて就職するとき、
ついてきた母親は、神妙に社長の話を聞き、
「石の上にも3年という言葉通り、最低3年は石に齧り付いてでも離さない。
そんな根性がなければ技術は会得できません」との言葉に、
大仰に母親は頷づき同意して、
面接が終わった途端、わたしに向かってこう言った。
「あーは言ったけど美容免許取ったらすぐ松山に帰って結婚しなさい」
母親にとっては、免許さえあればよくて、娘の婚期のほうが遙かに大切だったのだ。
それとも親として、子どもに辛い思いはさせたくない! とかばったのかわからないけど・・・。
当時のわたしはなにぶん子どもで、
「辛いことは嫌。苦しいことは勘弁」って甘甘ちゃんだったから、
それならそれでいっか?!と考えてたのだけれど、
はつらつと第一線で仕事している先輩方や、
鼻から田舎モンのトロそうな人間をハナから小馬鹿にする人もいて、
小さな小さな日本の中で、
「四国のご先祖さんはみんな島流しにあった人たちなんでしょ?〈クスクス
〉 など、
なんだかこんな小娘バカにしても通じないっしょ?!みたいな空気感に、
尻尾巻いて半端な東京帰りで、松山に逃げ帰ることはできなかった。
途中でなげださなかったのは初めはただ単に悔しかったから!
でも、
冷静に考えると、なんでもいい! その場所で必要とされる人間になりたかった。
「あんたは要らない!」と全否定されるままで帰ったんじゃ女がすたる。
がむしゃらに無我夢中で頑張った。
足が棒になりタンスの2段目に足乗せて寝てもむくみがとれなかった。
帯や着物こすれで、指の節々がささくれ立った。
レザーで指先の肉を落としても、自分でくっつけてパーマ液をかけ〈乱暴な消毒〉
血がつかないようにセロテープでぐるぐる巻いて指サックをはめた。
終電で帰り、始発に乗った。
何回も寝過ごすので、キッチンタイマーをかばんにぶら下げて電車に乗った。
道行くきれいなお姉さんたちに、〈そう時代はバブル全盛期〉
わたしは同じ年頃の娘なんだろうか?!って考えもできないくらい
20代前半のわたしは疲労していたけれど、
自分が頑張れば、周りも変わる。
周囲の目が違ってくる、ことも知った。
一般サロン業務もしたいと、退職して週末だけ婚礼業務に携わりたいという一社員のワガママに、
正直時給で雇うのは赤字になると社長が渋ったとき、
直談判して説得してくれたのは、島流しでクスクス笑ってた先輩だ。
やれること、なげださないで進んでいけば、味方になってくれる人は必ずいる。
自分の中で明確な目標を持って進んでいれば道が拓けることを体験した。
著者のあとがきの文があまりに素敵なので、
このまま引用させてもらいます。
なげだしてはいけないものがいっぱいある。
人は一人では生きられないから、人とのつながりはなげださない。
家族も友達もなげださない。とても大切なものだから。
現実の世界だけで生きていくのは寂しいから、夢や希望や志をなげださない。
子どもたちが安心して生きられるように、この国をなげださない。
教育をなげださない。
いのち、環境、平和をなげださない。
かけがえのないものをなげださない。
ぼくには、できないことも、いっぱいある。
カニもむけない。卵も割れない。みかんもむけない。りんごの皮もむけないけれど、
困っている人を助けに行くことはできる。
ぼくはぼくで、
がんばらないで
あきらめないで
なげださないで
生きていこうと思う。 ーなげださない 鎌田實 あとがきから引用ー
生き方は、ひとと比べるものじゃない。
自分がベストだと思う選択を、自分なりのスピードでもいいから、
なげださない、で生きていってほしい。 と言っている気がします。
あなたのなげださないことはなんですか?
わたしも人生をなげださずに生きていこうと思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/75/12/d0e22db9fbea46b103fe0126c3a017aa_s.jpg)
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子どもは老いた親をなげだし、
メーカーも商社も信用をなげだしてしまう。
ちょっとつらいと、勤め人は会社をなげだし、
国のリーダーまでもが、この国をなげだした。
困難のなか、なげださずに、ていねいに、
生き抜く人たちを書きたいと思った。
いのちの底力を、伝えたい。 ーなげださない 鎌田實 冒頭文より ー
2000年に著書『がんばらない』がベストセラーになったお医者さまです。
長野県の諏訪中央病院で、地域と一体になった医療や
患者の心のケアも含めた医療に携わっておられます。
この本では実際に関わった「なげださない」生き方をしている人たちを、
10章に分けてまとめてある事実に基づいた物語になっています。
国が違うと、あきらめにも似た自分では防ぎようもない、
秋葉の事件の犯人の心情なんか非でもない現実が立ちはだかります。
放射能汚染、戦争、被爆、テロ。
国レベルの戦いで傷つくのは、いつも弱者ばかり。
へこたれて活きる希望を失い、自暴自棄になってもおかしくない環境のなか、
希望の種を蒔く、『なげださない』ひとが必ずいます。
生きたい! という思いと裏腹に、
病魔が身体をむしばんでいく人もいます。
命をかけた出産で、視力を失った人もいます。
誰かにすがらないと生きていけない。
事実を事実と受け止めて、それでも生きる思いを『なげださない』人がいます。
本中の君江さんは、小学2年生のとき父親を亡くして、
母親の手ひとつで育ってきました。
盲導犬と出会う前、母親がずっとガイドヘルパーをしてくれていた。
母親と2人だけの世界。 友達ができない。
やさしいしっかりものの母親が自分の世界観を縮めてしまうことがある。
盲導犬と歩むことを決めたとき、
「私より犬を選んだ」と母親は泣いた。
子どもが自立するためになら母親を泣かせてもいい。
母親を泣かせていいときといけないとき、がある。
とにかく外に出て、自分と同じ仲間を見つければ、仲間が成長させてくれる。
家族は守ってくれるけど、成長はさせてくれないから。。。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/69/537efddef7c4e900c60c658350d20e9d.jpg)
誠に僭越ながら、自分が就職するときを思い出しました。
甘ったれのどうしようもない一人娘のわたしが、
初めて親元から離れて就職するとき、
ついてきた母親は、神妙に社長の話を聞き、
「石の上にも3年という言葉通り、最低3年は石に齧り付いてでも離さない。
そんな根性がなければ技術は会得できません」との言葉に、
大仰に母親は頷づき同意して、
面接が終わった途端、わたしに向かってこう言った。
「あーは言ったけど美容免許取ったらすぐ松山に帰って結婚しなさい」
母親にとっては、免許さえあればよくて、娘の婚期のほうが遙かに大切だったのだ。
それとも親として、子どもに辛い思いはさせたくない! とかばったのかわからないけど・・・。
当時のわたしはなにぶん子どもで、
「辛いことは嫌。苦しいことは勘弁」って甘甘ちゃんだったから、
それならそれでいっか?!と考えてたのだけれど、
はつらつと第一線で仕事している先輩方や、
鼻から田舎モンのトロそうな人間をハナから小馬鹿にする人もいて、
小さな小さな日本の中で、
「四国のご先祖さんはみんな島流しにあった人たちなんでしょ?〈クスクス
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face2_grin_m.gif)
なんだかこんな小娘バカにしても通じないっしょ?!みたいな空気感に、
尻尾巻いて半端な東京帰りで、松山に逃げ帰ることはできなかった。
途中でなげださなかったのは初めはただ単に悔しかったから!
でも、
冷静に考えると、なんでもいい! その場所で必要とされる人間になりたかった。
「あんたは要らない!」と全否定されるままで帰ったんじゃ女がすたる。
がむしゃらに無我夢中で頑張った。
足が棒になりタンスの2段目に足乗せて寝てもむくみがとれなかった。
帯や着物こすれで、指の節々がささくれ立った。
レザーで指先の肉を落としても、自分でくっつけてパーマ液をかけ〈乱暴な消毒〉
血がつかないようにセロテープでぐるぐる巻いて指サックをはめた。
終電で帰り、始発に乗った。
何回も寝過ごすので、キッチンタイマーをかばんにぶら下げて電車に乗った。
道行くきれいなお姉さんたちに、〈そう時代はバブル全盛期〉
わたしは同じ年頃の娘なんだろうか?!って考えもできないくらい
20代前半のわたしは疲労していたけれど、
自分が頑張れば、周りも変わる。
周囲の目が違ってくる、ことも知った。
一般サロン業務もしたいと、退職して週末だけ婚礼業務に携わりたいという一社員のワガママに、
正直時給で雇うのは赤字になると社長が渋ったとき、
直談判して説得してくれたのは、島流しでクスクス笑ってた先輩だ。
やれること、なげださないで進んでいけば、味方になってくれる人は必ずいる。
自分の中で明確な目標を持って進んでいれば道が拓けることを体験した。
著者のあとがきの文があまりに素敵なので、
このまま引用させてもらいます。
なげだしてはいけないものがいっぱいある。
人は一人では生きられないから、人とのつながりはなげださない。
家族も友達もなげださない。とても大切なものだから。
現実の世界だけで生きていくのは寂しいから、夢や希望や志をなげださない。
子どもたちが安心して生きられるように、この国をなげださない。
教育をなげださない。
いのち、環境、平和をなげださない。
かけがえのないものをなげださない。
ぼくには、できないことも、いっぱいある。
カニもむけない。卵も割れない。みかんもむけない。りんごの皮もむけないけれど、
困っている人を助けに行くことはできる。
ぼくはぼくで、
がんばらないで
あきらめないで
なげださないで
生きていこうと思う。 ーなげださない 鎌田實 あとがきから引用ー
生き方は、ひとと比べるものじゃない。
自分がベストだと思う選択を、自分なりのスピードでもいいから、
なげださない、で生きていってほしい。 と言っている気がします。
あなたのなげださないことはなんですか?
わたしも人生をなげださずに生きていこうと思います。
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