吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

カブパンク!

2020年08月19日 | 

前回は7年くらい?前だった。

伊那の街でカブの後輪がパンクしたのだった。
時は夕方。バイク屋、自転車屋はやっているかわからないし距離もある。

ええい!走るわ!

15kmあまりをパンクしたまま走ったのであった。
自転車を含めパンクした二輪車で走リ続ける実績には定評があるオレに迷いは無かった、少ししか。
その昔、前後パンクした自転車で丹沢の未舗装林道の下りを疾走したこともあるしな!
前輪も後輪も流れまくってエキサイティングだったゼ。

現在、バイクのチューブタイヤのパンク修理はお店にとっても難しい問題らしい。
30分かかったとして、正規料金だと3,000円以上のようだ。
手間がかかる割には対費用顧客満足度が低くて、店にとっても客にとっても嬉しくない作業のようだ。

カブのタイヤはチューブタイプである。新しいのはチューブレスもある。
チューブレスはパンク修理が容易だ。
パンク穴にゴムのプラグやミミズみたいなグジョグジョを突っ込めばOKだ。
チューブレスタイヤの修理コストはチューブタイプの修理より遥かに安いのだ。
しかも頻度も少なくなっているので、バイク屋の熟練度も下がっているのだ。
昭和30年代の日本の道路事情は凄まじく、しかも自動車の普及率は低く、カブや実用自転車は今よりもたくさん荷物を積んでいたので、パンクは日常のことだったという。
自転車もバイクもパンクしまくっていて、バイク屋、自転車屋はパンク修理が定収入になっていたのだ。
日々数をこなしていれば作業も上達するというものだ。
滅多にパンクしなくなった現代に於いて、チューブタイプのパンク修理は店にとっても客にとっても割の合わない仕事になったのだ。

さて。今や3,000円あれば新品のタイヤ、チューブセット送料込みでもお釣りが来るのだ。
そこで、新品を用意。通販で翌々日到着。

ではカブのタイヤ交換をしましょう。
YouTubeにもいくつか上がっていたのですが、アレっ?というのが多々。
あと僕のカブはマフラーが非純正(アウスタのモナカマフラーB級品)で、純正よりもサスペンションアームとの隙間が少ない気がします。
純正ならもっと楽かも知れません。

あらかじめ結論を言っておくと、

カブのパンク修理、後輪脱着はとてもやりやすく出来ているのだ。

交換するから別にやる必要はなかったのだけれど。
こうやって、チューブを引っ張り出してパンク修理するのが基本。
慣れれば結構早く出来ると思う。

自転車と一緒ですね。
スポーツ自転車では車輪が簡単に外せるものが多いので、車輪を外して作業すことが多いですね。
その方が楽です。

ではカブの車輪を外していきましょう。
外しやすく工夫されています。

車体右側の車軸の割りピンを外して車軸のナットを17ミリスパナで外します。

右側のチェーン張りを外します。
YouTubeなんかではこの調整ナットを緩める動画がありましたが、その必要はありません。
ナットを外した時点で車軸は動きますので、少し車軸を後に引っ張れば外れます。

次にブレーキロッドを外します。調整ネジはブレーキのアームを押しながら回せばクルクルです。
工具不要です。
続いて、ブレーキのトルクプレート(回り止め)を外します。
スイングアーム側の割りピンを抜いてちょっと10ミリスパナでナットを緩めてあとは手で。

トルクプレートのブレーキドラム側を外す動画もありましたが、マフラーの陰なのでやりにくいと思うのですが。

車軸を左側に抜くと、右側のスペーサーが取れて車輪全体が右側にずれて、駆動ギアとの繋がりが外れます。
そして車輪を引き出します。
センタースタンドにコンクリートブロックを噛ませて後輪を上げている動画もありましたが、わざわざジャッキアップをしないで外せるように作ってあるので必要無いです。

車輪の抜き差しの時はブレーキのアームを上にすると楽です。
ここは純正マフラーだともっと楽な可能性大。

ゴトン

駆動部が車体側に残るのがキモ。
ここをバラさないことで、チェーンケースをバラさないで済みます。
チェーンの張りの調整もしなくて済みます。

それがゴムのダンパーを介して後輪を駆動するわけです。
1950年代の設計としてはかなり先進的ですね。
乗り心地以上にチェーンやスプロケット(歯車)の負担が大幅に減ります。

タイヤ交換の様子は略。

そのうち動画に上げようかな。

今後はバイクにパンク修理キットを装備しよう。
パッチとゴムのりは百均のでOKだ。

ここで疑問。

カブ純正の空気入れってあったのだろうか?

知らないし、調べてもわからないのだけれど。
出来れば純正品が欲しいのだけれど。

昔はツーリング自転車には空気入れが付いていたものです。
『ゼファール』ってブランドの空気入れ、今でもあるんだな。

ブリヂストン1.jpg

ちなみに、うちの50cc、JAWA(ヤーヴァ)210チェコスロバキア製には、パンク修理工具、車載工具のスペースと空気入れが装備されています。

時代的にカブにも純正の車載空気入れがあっても不思議ではないと思うのだけれど、マニアの関心の対象になっても不思議ではないと思うのだけれど、見たことがない。

まあ、百均でエアゾール式の空気入れもあるし。
でもシブい携帯用空気入れは欲しいなあ。当面はJAWAのを使うか。

久々のパンクだったがなんか楽しかった。
次は現地修理だ。かかって来い!

という時には来ないものだ。忘れた時に来るのだ。

 

 

 

 

 

 


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