吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

ふくらはぎ号再来

2020年04月10日 | 

スズキ スーパーモレのこと。

まずは過去記事をご参照。

その名は……

いやあ、2012年の話だよ!8年前だよ!あっという間だよ。
過去記事中ではモレと表記してありますが、より正しくはスーパーモレ。
モレの改良版でエンジン、駆動ユニット、後輪径、リヤサス等が違います。
ちょっと見、リヤサスが1本だったらスーパーモレです。
排ガス規制で日和った現在の50ccが4.5馬力程度なのに対し圧倒の6馬力!
ま、詳しい話は改めて。

もともと友人(伊那の大工)の妻君の父上の遺品で、廃棄予定だったものを修理したものです。
ほとんどの作業は外装の磨き込み。
畑の細かい砂がカウルに付着して洗ったくらいでは落ちないほどだったのです。
その友人のところで原付が必要になったというのでそっちに行っていたのでした。
そして任を果たし、帰って来たのです。

せっかくキレイにしたのに、キッタナイ不動車になって!

左フロントフォークのダストシールがイカれていたのは8年前から気になっていたので、今回修理することに。
オイルダンパーを持たない略式テレスコピックフォークなのでダストシールはそれほど重要ではないのですが。

直したかったのさ。理由なんか良いのさ。

パーツカタログは本気の証!

そこでわかった驚愕の事実!

フロントフォークのインナーユニットはアッシーでした!
つまり、フロントフォークの外筒の中のサスペンションの主要部品が一体構造!
アッシーはアッセンブリー、一体の略ね。

ダストシールという最も過酷なところにあって傷みやすい部品が非交換式!

この銀色のバネの通った棒が分解不能!
右側が下、車軸を受ける部分は太くなっているし、泥除けを受けるネジ台やブレーキドラム廻り止めのダボが出っ張っているので、金属リング入りの圧入式ダストシールはこちら側からは抜き差し出来ない。

左側がオリジナルのダストシール。破壊しないと外せません。右は今回入手した全ゴム製ダストシール。

車軸受け側の反対、上側は

よーせつ!完璧な溶接。外せません。

オ・ノ・レ・ス・ズ・キ!

だがしかし、ケチで貧乏なワタシは負けない。
同寸の金属無し全ゴム製のダストシールを入手。

  1. ダストシールを伸ばして通す、その後フォーク外筒に接着。
  2. 1がダメだった場合、ダストシールの一箇所を切って入れた後接着、その後フォーク外筒にも接着。

何れにせよ金属リング入りのシールのように圧入は効かないので外筒には接着で固定することになります。
まずは作戦1からスタート。

ダストシールの内側のデリケートな部分、リップに油を塗って幅の広い布を通して、

ぬんっ、と引っ張って。ネジ台もダボも無事突破。

勝利!

あとは注文した接着剤が届いたら取り付け。

それにしてもスズキ!エグいぞ。
一番劣化しやすい部品だけをを交換したいのに全取っ換え強要とは!

待ってろよ。

 

しまった!修復ネタは「ロングデイル大墳墓」カテゴリーだった。
書き直すの面倒だから良いや。


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