吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

土佐っ子または下頭橋ラーメン

2009年04月16日 | 
恋も脂もない人生なんて…(黒烏龍茶の歌

仕事の打ち合わせで東京に出かけることになったのです。

ああ…、脂っこいラーメンが食べたい…。
以前にもありましたが、時々こうなるのです。

現場近くには、元ラーメン二郎のラーメン生郎(二の字にテープを貼って生にしている)があります。
そりゃあもう、量が多くてこってりです。

でもね、今回は違うところを狙っていたのです。

昔、東京は環状七号線に「土佐っ子」というラーメン屋がありました。
背脂ちゃっちゃ系と言われるスタイルのはしりのひとつです。
メニューはチャーシューメンとラーメンの2種類が基本でした。
道路脇に路上駐車して店に寄る人が大変多くて問題になっていたようです。
脂でぬるぬるで転びそうになる店内はいつも混んでいて、立ち食いの人たちが歩道まで溢れていたりしました。

とにかくこってりどろどろでした。
一度に16杯くらいを仕上げるので、麺の火の通り加減もその時々でバラバラ、スープもぬるいことが多かったです。
それでも、脂の質は良く、他にはないどろどろの幸福感がありました。

その後、いろいろあったようで、店の経営者、店名が変わったり、場所も移転したりしたので、僕もすっかり忘れていたのです。
東京から離れてもいましたし。

ふと懐かしくなって、ネットで検索してみたところ、その流れを汲む店が存在しているということがわかりました。
しかし、評価がまちまちだったので、自分で確かめてみたいと思っていたところなのです。
ラーメン二郎もそうなのですが、超こってり系は好き嫌いが非常に分かれるところで、好きな人は絶賛、嫌いな人は酷評ということが多いのです。

そう。大切なことは自分で確かめるものです。

目的地は下頭橋ラーメンです。

ネットでは「げとばし」または「げどばし」と出てきますが、お店では「げとうばし」とルビがふってありました。
メニューは、ラーメンとチャーシューメンのみ。
以前は他のもあったらしいけど、絞ったようです。

贅沢をしてチャーシューメン900円でいきます。

おう!どろどろのべちょべちょ。
どんぶりの外側まで脂が飛び散っています。どんぶりをひと拭きくらいしろと批判する向きもありますが、いえいえこれは伝統です。
昔もこの脂でどんぶりが滑ってぶち撒けた人が結構いたものです。
昔と違って大量に一度に作るのではないので、質はずっと安定して良いでしょう。

汁もどろどろですが、この粘度は主にコラーゲンによるものです。

うん、懐かしい。良いです。これは良いです!
汁もしっかりいただきました。

ま、これは嫌いな人は嫌いですね。
しかし、魂の乾きを癒すために、かさついた心を潤すために、こういった食品は時に必要です。
恋と脂のない人生なんて!いやまあ恋は無くても良いけど。

店主は真面目そうな方で、環七時代の終わりころ、すでにいろいろあって店が傾いているころに入店したそうです。
その後、店の流れを守るべく何度かの移転を余儀なくされてもがんばっているそう。
うむ、良いぞ!がんばれ!

実は、ラーメンを食べる前に、ちょっとお付き合いでピザを一枚半食べていたのです、デザート付きで。
それで腹は全く減っていなかったのですが、どうしてもあのラーメンを食べてみたかったのよ。
後で大変でしたよ。苦しくって。ああ!オレはバカさ!
しかーし。わが夕食に悔いなし!一片の食い残しもなし!

東京に行くときはまた行こう♪

下頭橋ラーメン
住所 板橋区常盤台3-10-3
TEL 03-5970-6940

実はこのところ、明らかに摂取カロリーが消費を上回っております。早い話が太ってきています。
これから、ちょっとダイエットに入りますね。
別に変わったことをするわけじゃありません。
ちょっと食べる量を減らして、運動量を増やすだけです。

面白いのは、世に「ダイエッター」なる人々(主に女性)が存在することです。
広くて深いダイエットの知識と経験を誇る人!

ある種の事柄では、経験豊富ということは失敗が多い、つまりはヘタということに限りなく等しいのです。
ダイエットや恋愛はこの範疇に入ります。
成功者が多くを語らないのは、失敗例が少ないからです。
自称ダイエットの達人、恋愛の達人のご意見は軽~く聞きましょうね。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (しまりす)
2009-04-16 23:26:36
恋も脂もない人生なんて・・・ふっ。

あ!ラーメン屋さんのアドレス
メモさせていただきました。
ありがとう
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自己確認 (ひろにゃんof風琴屋)
2009-04-17 09:22:50
しまりすさん、ようこそ!

あそこのはほんとに脂っこいのですけど、大丈夫?

一部の男子は、あえて脂っこいものに挑むことで、自己確認しているようです。完食して
「オレはまだまだイケるゼ」
みたいに。
食べられなかったときは、潔く引退(何を?)するとかね。

あ、僕の場合はただ脂に呼ばれているだけです。

横浜には家系(いえけい)というラーメンの様式がありますね。
やはり、店主とオーナー、師匠と弟子の間でごたごたしているようですが、まあ、そのくらいの方が活気があって良いのかも。
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何で土佐っ子? (リピエノ)
2009-04-17 21:00:31
何で土佐っ子なんでしょうね?
土佐といえばカツオ風味であっさり醤油味と思うのですが。

まあ、あまり堅いことは言わず、おいしいモノはおいしいと言いたいです。

大阪には「神座」というラーメンがあり、今年もランキング1位でした。
独特の白菜ラーメンで、東京から知人が来た時に連れて行きましたが、
おかわりするくらい受けました。

大阪に来たらまた行きましょう。
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行っちゃおうかな~ (ひろにゃんof風琴屋)
2009-04-17 23:18:32
リピエノさん、ようこそ!

単なる物件の所有者や管理者が、オーナーとして経営や諸々に口を挟むことがラーメン屋ではよくあるようです。
店の名前も店主ではなく、オーナーによって決められることも。

それで、店のコンセプトと店名が合わないということが起こるのでしょう。
この店の場合がどうかは知りませんが。

リアル土佐っ子のリピエノさんにとっては見過ごせないところですよね。

また29日に和歌山に行く予定なんですけど、前日入りしちゃおうかな~。
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