吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

マナスル300健在なり

2013年05月23日 | モノ

もう35年あまりの付き合い。
https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/9e/2e8ed9dfe78b73429f9f263742a0b7b3.jpg?random=1f47e14c651db40cbf92857f8219d9a5

マナスル300で検索したら、このブログが上位に出てくるのね。
それだけマイナーな存在ということなようです。
米軍のクッキングストーブM1950(コールマン他数社で作られています)のコピーですが、オリジナルには無い安全弁が追加されています。

検索して見つけた他のユーザーの様子を見るにあまり活用していないような。
僕は大した問題も無く使っているのですけどね。
今はバルブの開閉をするプラスチック(熱硬化性樹脂製)ハンドルが割れてしまったことくらいかな。
ゴムパッキン等はこのストーブのコピー元である米軍ストーブM1950(そりゃもう大量に作られています)のものが使えるそうなのでこの先もあまり心配は要らないようです。

本来、燃料は白ガソリンなのですが、部品を交換することなく自動車用ガソリン、さらには灯油が使えます。
伝説ではM1950はコニャックでも燃焼出来たという話があるのですが、実験したことはありませんし、多分これからもしません。だってもったいないもん。

仕事場の台所にはご覧の通り、ガスコンロがありますが、ボンベを繋いでいないので使えません。
ボンベは瞬間湯沸かし器に繋いであるので繋ぎ直せば良いのですが。
別に大した手間じゃないし。
寒い時期にファンヒーター用に用意した灯油がまだ大分あって、それを消費する必要もあるのでコイツを台所のコンロとして使っています。

マナスル300はプレヒート(予熱)という儀式が必要です。
予熱にはタンク内の燃料を使うのが基本的操作なのですが、その場合、結構ススが出るので、カセットボンベを使用したトーチを使って予熱をします。
燃料が灯油の場合、ガソリンよりも余分に予熱時間を取ります。気化しにくいからね。
熱量は低い気がしますが、燃費と信頼性が非常に良いのです。
その特性にはとても助けられたものです。
チベットでも使ったけど、中国の粗悪なガソリンは臭かったな。鉛入りだったようです。

旅先で辛い時、心細い時、悪環境でも力強い燃焼音とともに暖かい飲食物を与えてくれたコイツはかけがえのない相棒です。
今だにこうして現役で付き合っているわけですが、日常生活に旅の思い出をもたらしてくれます。

火がひとつ、しかも一度火を消すと再度予熱をしないといけないので、料理の手順にはコツが要ります。
火をつけたまま一連の作業が出来るように段取りをしておく必要があるのです。
点けたり消したりが自由な複数の熱源を失うことで、工夫しなければならなくなるのです。
それは良いことなのか悪いことなのか?

僕はそれを楽しんでいるのですけどね。


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2 コメント

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灯油 (ほにゃ)
2018-03-31 13:37:04
マナスル300持っています。
ノズル交換しなくて灯油使用できる情報有難うございます。
今度、灯油でやってみます。
マナスル300予熱皿への点火が風防が邪魔でやりにくいです。
MSR(WL・WLI・DF)も多少赤火になりますが、
ガソリンニップルでも灯油が過多ですが実用範囲です。
やはり灯油ニップルにすると適正量で青火になります。
ホエーブス625をガソリンニップルで灯油だと、赤火がひどすぎてダメです。
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報告よろしく! (吉倉オルガン)
2018-04-02 00:20:41
ほにゃさん、ようこそ!

大ブスが灯油用ニップルでないとダメなのは見たことがあります。
現在、僕のマナスル300はノズル周辺はM1950で、その後の灯油使用はまだしていません。
近々試してみようかな?
貴重(らしい)マナスル300をご愛用ください。
結果報告よろしくです!
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