里山コスモスブログ

カキ (1)カキノキとヤマガキ、マメガキ










上:カキノキ(栽培種甘柿小実)とヤマガキとマメガキの大きさ比較

カキノキ (柿の木 カキノキ科 カキノキ属 学名Diospyros kaki  落葉高木 雌雄同株 花期5,6月 果期10月頃 別名カキ) 葉は互生、葉身は卵形から楕円形、先端が短く尖り、縁は全縁、表面に光沢、側脈は湾曲する。側脈、網状脈が明瞭、秋口頃には赤、黄や緑が入り混じった美しい模様を見せる。雌雄同株の雌雄異花、前年枝の枝先についた冬芽(混合芽)が展開すると、新枝を出し葉をつけ、葉腋に黄緑色の花を下向きにつける。萼4、花弁4。雄花は新枝の各葉腋に数個づつつく。萼が小さく、雄蕊が目立つ。雌花は新枝の葉腋に単生する。萼が大きく、4個に分かれた花柱・柱頭が目立ち、その下部に大きな子房がある。花粉放出を終えた雄花は萼ともども落花し、雌花の花弁は受粉結実した後、褐色に変色するものの落花せずについている。やがて受粉した子房が成長して膨らんでくると、花弁は帽子を脱ぐようにして脱落していく。花柱・柱頭は果実の先端に残り、萼は果実が成熟るまで果実を支え、熟して落果した後まで残る。
カキノキの冬芽を観測すると、枝先には枝痕、仮頂芽、葉痕が見られる。
属名Diospyros のDios は「神ゼウス」、pyrosは「贈り物」の意。神の贈り物を意味するようだ。
ヤマガキ 学名Diospyros kaki var. sylvestris Makino  sylvestris 野生の
  写真の果実は直径3~4cmで、山里の山の縁などに自生しているカキノキ(栽培種の柿の実より小型の果実が生る)よりも断然小さい。マメガキはヤマガキよりも更に小さく、クヌギのどんぐりほどの大きさである。











マメガキ (カキノキ科 カキノキ属 学名 Diospyros lotus 落葉高木 花期6月 果期10,11月) 幹下部の樹皮はカキノキ同様に不規則な縦割れが目立つ。雌花は萼が花弁より大きく、新枝の基部側にかたまってつく。雄花は未観察。果実は直径1.5cmほどで長さ2cmほど(写真)。秋に黄橙色に熟れ、樹下には足の踏み場がないほど落果している。この黄橙色に熟れた実の果肉部分を齧ってみた。甘くて旨いじゃあないか。ところが、暫くして猛烈な渋さが湧いてきた。霜に当たり真っ黒色になると渋が抜けて食べられるようになるそうな。タンニン成分だけなのかどうか干し柿にして試すために黄橙色の実を2,3粒、皮を爪で剥いで干している。写真は昔畑の縁に植えたものである。(葉柄は1cmほどと比較的短く、葉裏に柔毛がある。詳細未観察で拡大写真がない)。リュウキュウマメガキと見比べできていないので同定に確信が持てず。
リュウキュウマメガキ(学名Diospyros japonica) 葉表裏が無毛で葉柄は比較的長く1~3cmとある。
種小名 lotus ホメロスの作として伝承された古代ギリシャの長編叙事詩オデュッセイアに出てくるロートスの木(Lotus tree)に由来する。


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