上左は葯が3個あるように見える。 上右は花柱が長く柱頭が突き出ており、筒の奥に雄蕊
オウバイモドキ<ウンナンオウバイ> (黄梅もどき/雲南黄梅/雲南迎春花 モクセイ科 ソケイ属学名Jasminum mesnyi syn. Jasminum primulinum 常緑 or 半常緑 低木 花期3,4月 原産地:中国西南部) 明治になって導入された。和名は花が江戸時代に渡来した黄梅に似ることに由来。枝は緑色で四つの稜があり枝垂れる。葉は三出複葉で対生。花期は3,4月で花と葉が同時に展開する。花は黄色の筒状花で、漏斗状の花冠はオウバイより大きく、又オウバイが6裂なのに対し、本種は6裂~8裂し、それ以上に裂した八重咲き状も見られる。雌蕊1、雄蕊2個で、観察では花柱が雄蕊より長いもの、花糸の方が長いものが見られた(写真)。両性花又は雌雄異花(雌花と雄花)のように見えるが、オウバイと同様に結実しないという。挿し木で容易に増殖できる。ソケイ属の植物を総称してジャスミンと呼ぶが、このオウバイモドキには香りはない。同属のハゴロモジャスミン(Jasminum polyanthum)は5月頃に咲き、こちらは芳香が強い。オウバイとオウバイモドキは花期が重なるので紛らわしいが、オウバイモドキは花期に成葉が見られ又花が多弁なので見分けられる。
種小名 mesnyi は人名(下記) primulinum 早春に咲くプリムラ(サクラソウ属)の黄花種の花色に似た
Jasminum mesnyi is named for William Mesny (1842-1919) who was born in Jersey and settled in China in 1860, where he lived for 59 years.
学名Jasminum mesnyi はウィリアム・メスニィに因んで命名された。彼はイギリスのジャージーに生まれたが、18歳の時から中国に定住し59年間そこで過ごした。