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うたのたまご

わたしの五行歌と、感じたことなど、きもちのままに。

ぼくが小鳥に

2009-01-15 20:24:01 | きもちのままに
わたしが入っているクボスコディミカという女声合唱団で
歌っている曲で、とても大好きなものがあります。

とくに詩が大好きです。
この詩は寺山修司の若いときの作品で、
痛々しいほどの繊細さや若さにあふれています。
わたしもこんな五行歌が書きたいなぁと思います。

詩・寺山修司、曲・萩京子

“三つのソネット”より

ぼくが小鳥に

ぼくが小鳥になれば
あらゆる明日はやさしくなる
食卓では 見えないが
調和がランプのようにあかるい
朝 配達夫は花圃を忘れる
歳月を忘れ
少女は時を見捨て
ぼくには 空が青いばかり

そこに世界はあるだろう
新しいすべての名前たちもあるだろう
だがしかし 名前の外側では無窮の不幸もあるだろう

小鳥となるな
すくなくとも ぼくはなるな
手で触れてみない明日のためには