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宴乃桜/徒然お箏日記

お箏弾き「宴乃桜」の日記です。

いじめ/劇画「あずみ」に学ぶ

2012-03-29 11:46:15 | Weblog
上戸彩が主演して話題になった人気劇画「あずみ」は長寿作品でした。番外編などもまだじわじわ出ています。
この「あずみ」の中で、いじめ問題を意識したようなシーンがあり、心に残っています。

劇画中。
その時期「あずみ」には聾唖者の相棒「千代蔵」がいました。この「千代蔵」も「あずみ」に負けず劣らず無敵の凄腕で、2人が一緒に居たら追っ手の柳生一族ですら近寄れません。

この2人が留守をした時、2人になついていた「おん」という7~8才の捨て子の男の子が、12~3才位の数人のワルどもに、一度によってたかって殴る蹴るされました。

「あずみ」は騒ぎの気配を察知し、聾唖の「千代蔵」を連れて急いで戻ります。
すぐ近くまで戻ったら、「おん」が激しく暴行されている現場に出くわしました。
しかし少し離れていたのと、ワルどもは暴行に夢中で「あずみ」と「千代蔵」が戻って来た事に気がつきません。

私は読んでて、「あずみ」は当然「おん」を助けて、ワルどもを1~2発殴って追っ払うと思っていました。

ところが「あずみ」は、腕を組んだまま、「おん」が暴行されてるのを固くじっと見るんです。
「おん」は、倒れていて仰向けだから「あずみ」と「千代蔵」を見つけます。「あずみ」は真剣な顔で腕を組んだままじっと見てるから、「おん」も、ただ「あずみ」を見つめたまま殴られ続けます。

そうしていると、ワルどもは「おん」がどこを見てるのかと視線をたどり、そこに「あずみ」と「千代蔵」がいて仰天する訳です。

ワルどもはあっという間に逃げ去りました。

そうしたら「あずみ」は一目散に走り寄り抱き上げ、
「おん!偉いぞ!強いぞ!かっこいいぞ!」
と抱きしめるんです。

「おん」は、ただ暴行されるままだった自分がなぜ強いのか分かりませんでした。「へ?」という感じです。
あずみは「おん」が、あれだけ殴られても泣かずにじっと耐え抜いた事を絶賛する訳です。

「おん」は「おん」で、「あずみ」と「千代蔵」が見えていたから、殴られていても心は孤独でもなく悲しくもなく恐怖もなく強く居られたのでしょう。

そして「おん」は「あずみ」に誉められ、「千代蔵」に笑顔で頭を撫でられて、そうか、自分は強いのか、と、大いに自信を持つ訳です。

これは、出口の見えないいじめ問題に波紋を投げかける事にならないでしょうか。
「あずみ」は「おん」の周囲の悪を取り除くのではなく、「おん」自身に不当な暴力などに屈しないものを身につけさせた訳です。

学んだ気がしています。

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