バセドウ病って?!

ダイビングから最近の闘病日記などです。

最近のキーワード

2007-09-29 01:31:46 | Weblog
この所、よく本を読む
詩集、生物、細胞、免疫、気象、海、社会学、マザーテレサ、西岡京冶、田口ランディ...それから小説。こんなにいろいろ読むのは学生以来だ。近くの図書館で手当たり次第に借りてくる。1冊読むと、もっと本が読みたくなるから不思議だ。
いろいろと適当に読んでいるのだが最近ひとつのキーワードが自分の中に有ることに気が付いた。”右肩上がりの成長”

加島祥造の”求めない”が本屋で目に止まった。(図書館に通いだす前の頃)
手に取りパラパラとめくって、著者紹介をみる。英米文学者で老子の本を出している人。老荘思想からくる”求めない”と合点がいく。が英米文学者という事にびっくりした。
”足る(たる)を知る”⇔”右肩上がりの成長” 対極のように思う。
老子は紀元前の中国で、”必要以上のものは求めない”、その心で生きていれば人と争わなくなるよ、安らかになるよ、平和になるよっと言った。

ダイビングの為に気象の勉強をしようと思った。黒潮に興味を持ち海流のことを知りたくなった。気象と海流って同じ言葉がよく出てくる。それは”流体”という性質があり、地球上で互いに影響しあっているから。いつまでも奇麗で生命のあふれる海に潜りたいと思うので、地球温暖化は重大だ。温暖化や環境問題の根底にも”右肩上がりの成長”があると思う。

夕方のテレビニュースで”北九州問題”という言葉を知った。
生活保護を辞退した人が孤独の中で餓死、一部白骨化した状態で見つかったという。この人が生活保護を辞退するに至った過程、行政の対応が問題になっていた。
最初話を聞き、行政の”保護責任”を考えた。そのうちに”痛みを伴う構造改革”に行き着いた。そして、改めてこれも”右肩上がりの成長”が根底にあるんだと思った。
先日、自分の地元役所の職員と話をする機会があった。”他の自治体に負けないように開発をしなければ。工業を誘致しなければ、”といった言葉が気になった。

"右肩上がりの成長を求める"というのは元々人間が持っている意思のように思う。
昔狩猟生活をしていた時は怪我をしてもすぐに血が止まる、血が固まりやすいことが生き残る条件でありそのDNAが子孫に残されたという。同じように、生物の長い進化の歴史の中で淘汰をされながら”成長を求める”意思の強いものが残り生きる力としてDNAに刻まれているように思える。
だが、現代社会の中では血が固まりやすいことは重篤な病気を生む原因となっている、時代が変われば意味合いが変わってくるのだ。

”常に右肩上がりの成長を望む”のは危険だな。そのことによって起こる様々な問題。代償を払わなければならない。もしも人間が抱えきれない程の代償だったら?
しばらくはこのテーマから抜け出せなくなりそうだ。