未来ユートピア政治研究会アドバイザー
ザ・リバティ編集長
里村 英一(さとむら えいいち)
2009年03月19日
政治不信の風に流されるな
三月初めの小沢民主党代表の秘書逮捕が大きな波紋を広げつづけている。
話題はいろいろあるが、事件から大きくそれて、政治献金そのものの扱い方が永田町では話題になり始めている。
これに対して言いたいこともあるが、それは今はさておき、マスコミ報道を見ておき気になることがある。
それは「政治とカネ」の問題を嘆き、「だから日本の政治家はこんなものだ」と言わんばかりの論調だ。こうした批判は国民の政治不信を増幅させこそすれ、政治に対する信頼強化には全く役立たない。
私たちは、もう少し認識すべきではないだろうか。日本の政治家はよく頑張っているぞ、と。
こんなことを言うと、「エエッ!?」という反応が返ってきそうだが、本心から思っていることだ。確かに中には私腹を肥やす人もあるだろう。それは商売人の中にも詐欺師が混ざっていることと同じことだ。だからといって私たちは商人一般を批判することはないだろう。
同じように、国政であれ地方政治であれ、決して経済的見返りは大きくなくとも真剣に政治という仕事に当たっている人は多い。私事で恐縮だが、親戚が地方議員をやっている。農家を継ぎながら忙しい思いをして、自分が住む地域が少しでもよくなるようにと努力している。この経済の時代に政治家を志すという方は、大半がそうした「やむにやまれぬ」思いにかられてのことだろう。
そうした善意の政治家を無視して政治不信をばら撒くならば、それは日本の民主主義の枯死を意味する。