お好み夜話-Ver2

初秋の奥日光

スペーシアのコンパートメントで寛ぎ誰とも会わず東武日光駅に10時ちょい過ぎに着き、いくらも待たずに臨時バスで終点中禅寺温泉へ。

ロンTにTシャツの重ね着をしていたが、一気に標高が上がって気温が下がり寒くなり、ウインドブレーカーを着込んで華厳の滝まで歩く。

今まで何度か来ているハズなのに、まったく道々覚えていない。

しかしエレベーターで100メーター降りたらお馴染みの光景で、昔「渥美清」が映画「拝啓天皇陛下様」で自殺者の収容をするシーンが思い出されたが、修学旅行らしき子供たちやカップルはそんなことは知る由もない。

我が家の小僧も調子こいて滝を飲み込む男になる。



華厳の滝を見てお土産屋で、湯葉コロッケなど食べて軽いお昼にし、中禅寺湖畔のバス停に歩いて行き湯元行きのバスに乗った。

どう考えてもホテルのチェックインには早いので途中湯の滝で下車、

蕩々と落ちる滝を眺め、滝の脇の歩道を400メートル登り湯の湖へ。



途端に硫黄の匂いが強くなり、神秘的な色の静謐な山の湖が現れる。

湖沿いの遊歩道を歩き奥日光湯元温泉へ。


ここまで来るともう木々は色づき初秋の風情、日曜日だからそこそこ人出はあるが適度にディスタンスが取れて何の問題もない。

宿は奥日光高原ホテル、3時のチェックインに1時間も早く着いてしまったが、快く部屋に案内されて旅装を解いた。


予定より早く着いたことに気を良くして、オヤジと小僧はウエアに着替え、湯の湖を一周と湯元の町の散策に出かけた。

湯の湖の周回は約3キロ、ほぼ平坦とネットの情報て調べてあったが、たしかに歩きならそこそこいい運動の散策路だが、いざ走るとなると遊歩道を横切る木の根や岩、階段状の杭などを乗り越えなきゃならず、ちょっとしたトレランな感じだ。

後ろをついてくる小僧の息が上がり、「気をつけろ‼」と振り返って注意した途端にこっちがつまづいて転んだ😱

膝っこぞうを擦り剥き血を流したが、まあ唾つけとけと無視(ダメじゃんこのコロナ禍に・・・)。

軽く汗をかいて湖を半周、あとは木道の遊歩道だけどあえて国道120号線に出てロードを走る。

金精峠へ向かう120号線と分かれて湯元へ入り、温泉神社を目指す。

時々膝から流れる血をペッペッとしながら温泉神社に着くと、そのそそり立つ階段に小僧がビビリ、もうここで結構ですとお手軽に手を合わせ、次に目指したのは温泉寺。

神社からほんの数百メートルのところにある温泉寺は、全国でも珍しい温泉に入れるお寺。

小さなお寺だけど山道には石灯籠がズラリ、大昔は湯の湖だったという湿原が傍にあり、木道があったのて進んでみると、そのどん詰まりには湯畑。

硫黄の匂いと湯気が立ちのぽる。


途中の硫黄で神秘的な色のついた水辺に、気持ちよさそうに目をつぶったカモが並んでいた。

コイツらは程よい湯加減の寛ぎ場所を知っているのだなぁと、羨ましくなって今夜の宿に戻った。


5.35㎞走りそこそこ汗をかいて宿の温泉へ行くと、貸し切り🤗

内湯も露天も素敵な硫黄の匂いの濁り湯で、膝の傷にはしみるが温まって気持ちがいい。

のんびり湯に浸かり、天然水で喉を潤して部屋に戻り、この日のために飲まずにとっておいた「秋味」をプシュッ。

秋に秋味を飲むという夢を叶えたのでありました。

ああ、良いねぇ濁り湯は😆


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