アマチュア無線とJARLと私JA3HXJ

新しい次代を迎えたJARL・・・
アマチュア無線の行方を映し出す鏡になるのでしょうか!

霜月の臨時総会

2010年10月31日 | 日記
ブレーキの効かない自転車は、下り坂に差しかかるとどんどん加速し、やがて恐ろしい事態を招きます。
少し前なら私がこのようなblogを公開すこと自体大きな抵抗がありました。

恐る恐る誰にも告げず開いたこのblogですが、興味をもって訪ねてくださるみなさんが多いことに今さらながら驚いています。
ご意見の思いを十分に知りたいと思い、私なりにその真意を読み取る努力をしていることをお約束します。

厳しいながらきちんと存在を明らかにした勇気あるコメントに、全く反論の余地の無い同じ思いも多くあります。常連さんを含め初めての方のご意見に一々うなずく自分がいます。
これは一番もどかしさを感じる一瞬でもありますが、このとき私自身の限られた力ではどうしようもない壁を同時に感じるのです。
本心は「言うのは簡単だけど・・・」
壁を感じ、無能さを知ったなら潔く去ればいいのでしょうが、それすら出来ない環境も現実にあります。
左右双方からお叱りを受ける立場になりましたが、誰かが果たさねばならない役目との覚悟もあります。

さて、責任を感じない理事たちが大慌てで修正した定款案は今回も賛成できないという意見には、説明不足を感じながら異論もあります。
しかし、これはその後を観ていただいて判断を仰ぎたいと思います。少し先になりますがその方が説明が楽だと感じるからです。
ただ、多くのご指摘にあるように一旦更地にして、全く新しい建物を建てる提案については正直なところ今のJARLの選択肢としては相応しいものではないと思っています。

実際のところ私自身もそうありたいと願う場面もありますが、全く白紙のキャンバスにどんな絵が描けるのかを意見を出した方に聞いたことがあります。
さすがJARL運営に興味をもって観察している方は、素晴しいイメージが浮かび上がる話になります。
しかし現状を一つ一つ確認していくと、思いきって解体したJARLの跡地に、新しく建物を建てる材料が届かないことや、大工さんが見つからない・・・・そんな壁に突き当たってしまいます。
ここに論客が登場して、根幹の議論が始まると、疲弊した体力では引越し作業もできない・・さりとて膨大な経費をかけて引越し業者も雇えないというボヤキとも聞こえる言い訳が発生します・・・、悪循環を招く論争になります。
しかし、これを嫌ってきた結果招いた現状ですから、例えムチを打たれるような思いになっても必至に耳を傾けなければならない試練だと言いきかせています。

ご意見にあったようにアマチュア無線の性質上、会員のほとんどは政治的な背景で動く組織など求めていません。アマチュア無線を楽しみたいという思いの中で単純に動いてきた組織です。
もちろん争いごとなど無縁ですから、誰が理事をやろうがさしたる興味の対象ではなく、アマチュア無線に関する情報もトップからの伝言だけに頼り、いわば白紙に近い信任を与えてきたわけです。

今になってみれば無関心層に支えられたJARL組織が、その無関心層によって下り坂に差し掛かっているということになりますが、総会も選挙も支部活動もすべてこのメカニズムの例外ではありません。
アマチュア無線があくまで趣味であり、生活基盤と連動するものでは無かったことも都合がよかったとも言え、民意と執行側の落差を生じさせたと思っています。

さて何度も申し上げているように、新法人移行のため定款成立に関し、理解があまり得られない現状は残念に思えます。
この事情は何度も説明している通り、私たちが求めたものではなく法律により期限が決められた作業時間に合わせたやむない手続きです。
ここに内部の課題として解決しなければならない事が必然的に発生しました。

この時期に定款案を決めて次に移らなければ、一時的とは言え、二重構造の組織が生まれ選挙の手順一つ観ても、無駄と混乱を招くからです。
急いでいるという印象を与えたなら、長年の慣習の中で進んできた内部の事情があります。
これが議論が成熟したものと程遠いという印象としていまだ拭えず、議論が平行線になっているということは否定できず、さらなる説明が必要であると反省しています。

低投票率であり、民意の低い現状で選ばれた理事の処遇や組織の基本的な運営に対する批判に耳を傾けるのは当然ですが、法律という外部の力によって動かざるを得ない状況と、内部の努力を怠ったと指摘する課題を混雑させた議論は避けなければなりません。
この現状を理解し、外の問題と内の問題をきちんと見極め整理する必要があります。

一つ確かなことは、JARLが日常的に建設的な意見にを積極的に求める姿勢であればこのような形での混乱は避けられたのではないかと思います。
どこに提案をぶつけたらいいのか、言いたいことは総会の場しかない・・・そう思わせたのなら大いに反省すべきことです。

さて、核心的なお話になりますが、名古屋総会で上程議案が否決された時点で執行部が何らかの責任を取るべきだったとの意見はその通りだと思います。
責任の取り方には幾つか考えられますが、旧体制の理事が潔く辞任するのも一つの方法でしょう。
私自身は恋々と理事のポストにしがみつくつもりは毛頭ありません。

ただ、長年の間に見事に複雑になった・・いや、そうしたともいえる組織の操縦は著しく困難です。

傲慢だといわれるかもしれませんが、今後の組織を真面目に考え民意に近づけるならある程度地下室の迷路をさほど迷わず歩けるナビゲーター的な人材も必要でしょう。
すべてを一新すると暗礁に気づくにも時間がかかり会員にとっても得策ではありません。

すべてをぶっ潰して、新しくするというのは簡単ですが、設計図さえ持たず外から野次るだけではなく、提案は資材や人材の調達を含めた具体的で実現可能なものを示すべきです。
これを認めていただかなくては次に進むことが困難です。

私は腐った柱は取り去り使える柱を残して、次の改革をさせてくださいとお願いしている立場です。
それが寝屋川での臨時総会であり、JARLが越えなければならない関所だと思っています。
この関所の前で大騒ぎをして足止めすることが、みなさんにアマチュア無線の満足を与えるならその裁定に従います。
そうではないという私なりの確信があります。今回の定款改正案は完璧だとは思っていませんが、そのまま止めてしまって得をする人はいないと思います。
この思いがささやかな活力となり、あえて思いを訴える続ける理由です。

キーボードを叩きながら、後ろのテレビから国会討論の画像が流れています。
議員バッジを胸にした人たちに正直なところ好感が持てない思いの私ですが、みなさんが抱くJARLもそのように映っているのかと余談ながら感じます。

ここで頂いた多くのご意見は今後の警鐘としてありがたくお受けします。
関所を越え先に進んでもみなさんの思いに届かなければJARLなど必然的に壊れてしまいます。
7万に居るJARL会員の知恵を集める最後の機会です。
このあたりが、全く噛み合わない話になるのが悔しいのですがご理解ください。

個人的ながら確かな思いとして申し上げればJARLは、頂いた建設的な意見と一致する形になると信じています。

物言えば唇寒し秋の風

2010年10月30日 | 日記
俳人「松尾芭蕉」が、人とのコミュニケーションの極意を見事に表している「諺」でしょうか・・
意味は、余計なことを言うと、それが原因となって災いを招く、また人の短所を言ったあとは、後味が悪く、寂しい気持ちがする・・・
要するに何事につけても余計なことを言うと、災いを招くという教えでもあります。
余計なことでなくても、この災いを受けることもあるようです。

臨時総会を控え、委任状集めの手法が論争となっています。
これは人ごとではなく私自身も臨時総会を進める当事者ですからこの論争を対岸の火事として傍観する立場ではありません。
決して逃げているわけではありませんが、どう説明すればいいのか・・とか、なぜ次の時代に移る手段についてこれだけの抵抗を受けるのか理解できないことが多くあるのも事実です。

今回の定款改正案は、名古屋で否決された6号、7号議案の内、6号議案として上程した定款・規則改正に修正を加えみなさまにお諮りするものです。
7号議案の会費前納会員の権利については現状を維持し、その後に議論を加えることになっています。

失礼ながら多くの会員がこれらの問題に関心が薄いことは、この作業を開始した時点で強く感じました。
病めるJARLの現状を知るとともに非常に良くない風潮だと感じたものです。
この無関心な層の方から「JARLはエライ、もめてますね・・」とまるで他人事のような声が聞かれるのも寂しいものです。
これは私たちの主張がマニアックなもので、あたかもアマチュアの主導権争いと写るのもかなりのショックでもあります。

私が今回担当した定款・規則を改正する委員会は発足にあたり、可能な限り議論の中身を公開し、無関心層がJARL内にあるならその層をできるだけ取り除きたいと思いました。
その為、当然ながら名古屋総会でこれらの議案を否定したグループの代表であるお二人が、総会後理事として就任されたこともあり、定款改正審議委員会のメンバーに加わっていただきました。

いつも理事会で辛口の私がどういうわけか委員長に選任されましたが、変わろうともがいているJARLの苦悩を皆さんと共有したいとの思いが強くありました。
反対もありましたが、委員会の速報を出し、その後詳細の議事録を出すことを実行しました。
これまで委員会レベルでこれだけの詳報を出したことが無かったこともあり、それなりの評価を頂いたと思っています。

遅かりしと批判されましたが、会員からの意見聴取の機会も設けとにかく目に見える議論の推移をお見せできるように工夫しました。
しかしJARLの現状は厳しいもので、これまでやれなかったことを新たに始めても必ずクレームをつけてくる会員がいるという現実にはほとほと困惑したものです。

それはそうとして、今回臨時総会で上程する改正案は、名古屋で否決された議案のどこに問題があるのかをを否決した当事者から得て議論したものです。
二人の委員は同じ席で議論に加わり、出された修正案は丁寧に議論のテーブルに乗せました。
かなり厳しい提案もありましたが、激しい議論の末結論を導きました。

一つお話したいことは、この委員会で導いた定款改正案は採決で強行したものは一切ありません。
その理由は、採決という手法をとると一瞬に提案側の意見を否定することが出来ます。
これではJARLの未来が見えません。当然ながらまた皆さんから非難を受けることになります。
これを避け、議論の推移を広く知らせることによりJARLの進むべき真の姿が浮かび上がると信じたからです。

さらに実行したことは、その都度だされた問題についても議論を加えたことです。
つまり、名古屋総会で定款案否決の根拠となった課題以外のものでも積極的に取り上げ話し合いを続けました。
この委員会には排除の論理は無い、ということをお見せしたかったからです。

これまでのJARLの手法なら議題として上がっていないから、今回は採用しない・・となったと思います。
臨時総会へ上程する議案は理事会では一人が保留した以外は賛成の意思を投じ承認されました。
評議員会でも公表の通り承認されました。

委員会終了後、導いた結論に対し委員全員が自筆の署名を残し閉会した事実に対する評価だと嬉しく思っています。
署名に関しては一人の委員から「すべてに賛成した訳ではないので、理事会においてさらなる意見を述べてもいいか・・」という申し出を全員が了承して得た結論です。
これが、寝屋川の臨時総会に出される議案の背景のすべてです。

民主主義という議論を開始するつもりはありませんが、理事として理事会の決定が得られればそれに従うというのが社会通念ではないでしょうか!

最後に申し上げますが、臨時総会にお出しする議案はこのような手続きでみなさまにお諮りするものです。
いま問題とされ、定款案を否定する論法の中に、私がお預かりした委員会で導いた以外の論争が新たに生まれ拡大し続けています。
これはあたかも定款・規則審議委員会で故意に取り上げなったものでもなく、無理やり否決されたものでもなく最初から提案がなかったものが含まれます。

支部不要論が大きくクローズアップされ、問題視されたのは事実ですが、善悪は別として過去からの経緯を私が引き継いだ時点で選択の余地の無い課題でもありました。
時間を戻せない現実もあり、現状の中で最善の選択をしたと思っています。
委員全員の署名という事実は、賛成派も反対派もわだかまり無く終了したという事実であり、この結論がJARL執行部側のすべての意思だと思います。

悔やまれることは、名古屋総会でいま問題と主張する根拠が何故示されなかったのか・・・委員会の席でこれが議論にならなかったのか・・残念でなりません。
後で気がついたのか議論のテーブルに載せ忘れたのかわかりませんが、多くの委任を受けその意思を通すならお互いにもっと勉強するべきだったのではないかと感じます。

私の役目は、みんなが納得した形で導いた結論をまず実行してから更なる改革に果敢に取り組むことだと思います。
JARLが苦悩することになった原因は大方の予想通りかもしれません。
この原因がわかっているから新しいJARLを作ろうとしているのではありませんか!!

一人のblogがターゲットになることは歓迎できませんが、JARLのなかできちんとした論争をする場がこれまでなかったことは大きな問題だと思います。
ただ私は「違うことは違う!」とはっきりいえる姿勢を崩さないことや、JARL運営の真の姿が脇道に逸れない議論が繰り返しながら進む機会を多く持つことだと思います。

支部が上意下達機関だとか、多くの固定されたJARLの概念が今も根強く残っているようです。
すべての問題をこの際浮かび上がらせ、改革の道を進むには少々腹が立っても言うべきことは言っておいた方がいいと思います。
これまで真面目な議論がなかった事のほうが不思議なくらいです。

時々弱気になる自分を感じますが、ふと思い出したのが「物言えば唇寒し秋の風」の一句でした。

後藤太栄さんを偲ぶ

2010年10月28日 | 日記
11月27日、この日のニュースは初冠雪の話題や突然の寒さに震える各地の話題であふれていました。高野山は4℃・・・

22日から出張中の身でしたが25日早朝、携帯電話に一通のメールが届きました。
既に起きだしてパソコンに向かっていた時間でしたが、またいつもながらの早朝のスパムメールだろうと目をやると、前JARL監事JH3GAH後藤さんの奥様からでした。

「この日の1時55分逝去した・・・」この文字に一瞬凍りついたものの、気を取り直してすぐに電話をかけなおしました。
憔悴した奥様の声が返ってきましたが、ろくな言葉も見つからずもどかしい会話になってしまいました。
これから病院を出てご遺体とともに高野山に帰るとのことでした。

後藤さんとの思い出を語ればきりがないくらい多くあります。
昨年暮れお嬢さんの結婚式に招かれ、高野山の塔頭の一つである名刹「西禅院」の跡取りが決まった一瞬に立ち会いました。
後藤さんが満面の笑みを浮かべた喜びの場は鮮烈な情景として浮かんできます。
何しろ400人近い参列者の多くが僧侶という結婚式も初体験でしたが、4時間近い披露宴では同じテーブルの各界のそうそうたる多くの客人と談笑する貴重な時間でもありました。

高野町長としての要職にあり超多忙を極めていた彼と、ゆっくり話が出来たのは決まって東京でした。
私自身も月の内かなりの時間東京に滞在することが多いので、メールはいつも「今、東京?」という突然の連絡でした。
返事は「今、渋谷にいるよ!」
「僕、赤坂・・・すぐ来れます?」
「じゃあ、今から行くよ・・!」
これが東京での彼との出会いでもあり、熱くJARLを語った時間でした。

喜びの後藤家の結婚式を終え年が明けた2月、父君である西禅院の住職の訃報に接しました。
実質西禅院の住職として活動していた後藤さんが名実ともにさらに多忙のポストに就いた時でもありました。

忙しさを喜びとしているような後藤さんの精力的な動きに「いい加減にしたら・・!」と言ったこともあります。
相変わらずのタフさはさすがでしたが、突然海外から珍しい動画と音声が送られてくることも多く、そんなところに居るの?と思わず苦笑する場面も度々ありました。

今年の寒い季節だったと思いますが、海外から帰国した彼との電話のやり取りの中で、しばらく検査入院をするから・・・と公務を休んだことがありました。
健康優良児だった後藤さんのことですから、通常のドック入り程度に考えていました。

今年の春はJARLの役員選挙の年になります。
告示を控え、立候補の締め切りを迎える直前、後藤さんから監事への立候補が出来ない旨の意思表示がありました。
こよなくアマチュア無線を愛する彼でしたが、公務との兼ね合いで多忙の極限であれば致し方ないと納得したものです。

その時の後藤さんの言葉を再現すると、JARLはもっと開かれた組織にならなければ未来はない!
独善的な運営の印象を与えることは広義の意味で反社会的な組織と言われる!
この意識を排除する精神で進まなければJARLの真の意味の発展が望めない・・
このような厳しい言葉を残しJARL監事の場を離れました。

そして4月1日突然のニュースが流れました。
・・・・・・・・・・・・・・
NHK和歌山のニュースから・・・
高野町の後藤太栄町長は健康上の理由で辞職願を提出し、町議会は3月30日、臨時の本会議で辞職に同意しました。次の町長を選ぶ選挙は50日以内に行われます。

高野町の後藤町長は、腰の病気の治療を理由に3月1日から公務を休んでいましたが、「治療に時間がかかる」として25日、町議会の東久保秀人議長に辞職願を提出しました。
これをうけて町議会は30日、臨時の本会議を開き、後藤町長の辞職に同意しました。
後藤町長は「去年から体調が悪く、治療を重ねてきたが、回復には時間がかかる。町政に空白が生じるので辞職することにした」というコメントを出しました。
町長の職務は、高橋寛治副町長が代理を務めます。次の町長を選ぶ選挙は50日以内に行われます。
・・・・・・・・・・・・・・

その後、後藤さんとのやり取りはすべて携帯メールになりました。
その都度謎解きのような韻を踏んだ短い言葉でしたが、余計に大きな意味を孕んでいることが判り私の言葉選びも慎重になったものです。

4月のアタマのメールは
・・・・・・・・・・・
長谷川さん
いつも、ありがとうございます。

日頃から職員に「公務員の責務は先ず健康であること」と言い続けて来たものですから、先月25日に議長に辞任願いを提出致しました。(無念です。)
後ろ髪をひかれる思いですが、行政の場から去ることに致しました。

「私は町の皆が幸せならば幸せです。高野町民が幸せでありますように・・」と言葉を残しました。

病状につきましては時期が来ましたらあらためてご報告申し上げます。

過労とストレスから離れ、少しのんびり致します。
今日は家族で映画を見に出かけております。
奥様にもよろしくお伝え下さい。

合掌

後藤太栄 拝
・・・・・・・・・・・・・・

5月の総会前にこのメールを受けました

・・・・・・
本当に無念です。
この病は私からすべてを奪っていきます。

正念場の名古屋総会、お手伝いが出来ないこと・・
誠に誠に残念至極です。
お許し下さい。
m(__)m

後藤太榮 拝

追伸-他の皆様にくれぐれもよろしくお伝え下さい。
・・・・・・・・・・・

私がこの夏、受けた最後のメールです

・・・・・・・
長谷川さんへ
いかがお過ごしですか

わたくしは辛く厳しい日々を送っています。
病魔は徐々に私の体を蝕んでいます。
皆さんが懐かしく恋しく思います。
メールも打ちづらくなり益々世の中から隔離されていきます。

またいろんなこと教えて下さい。

後藤太栄 拝
・・・・・・・・・

昨日の高野山は素晴しい秋晴れに包まれました。
町長という立場ではなく後藤さんが限りなく愛した高野山はそのままの佇まいです。
平成7年高野山世界遺産登録委員会委員長として高野山を世界に知らしめた功績を踏まえ、平成16年からは高野町長を務めたられた彼の努力に頭が下がります。

また、ある意味高野山より愛したと思われるアマチュア無線界に与えた語録も語るに十分な価値ある提言を多く残しました。

何よりJARLの運営に辛口ながら穏やかながら熱く語った言葉が思い出されます。
いつもながら勇気付けられてきました。
心から感謝しています。

後藤太栄さん、もう一度六本木で飲みたかった!!今度は朝まで付きあってやるのに・・・
新しいJARLを見守ってください!安らかにお眠りください。



支部のカタチ

2010年10月20日 | 日記
多くの問題点を指摘して頂くのは歓迎ですが、特定の方とだけのバトルで終わるblogは本意ではありません。
その点援軍?登場・・というより本質的な議論が出来る環境になるのはありがたいと思っております。
常連さんだけが居座る店には入りにくいですね・・・他の方も暖簾の間からでも結構です、顔をのぞかせて下さい。

JARLを熟知したプロ集団の考えが既に古びて化石化している可能性も高いのです!
新しいJARLが、まったく手法の違う運営で繁栄することも否定しない立場で考えをめぐらせている一人です。
ただ、消火器の引き金に手がかからないように建設的な議論をお願いしたいものです。

さて、支部が必要か否かの論議はもっとも興味のある話題ですが、よくよく観察してみるとそれぞれが確信的に抱いている「支部」という組織の定義そのものが一致していません。
議論に行き詰まると、認識の違い・・で逃げようとします。水掛け論といって幕を引くことも本来よくありません。
最初から認識の違いがあるのですからここで逃げては何にもなりません。

何よりこの「支部」を語るときにあてがう物差しの目盛りがみなさんそれぞれ違います。
一同に集まり一斉に目盛りを校正すると驚くほど違う認識に驚くはずです。
開局時の自作のVFOみたいに、スタンバイの度に周波数がずれた時代を思い出すのですが、あの頃は必死に相手に合わせようと頑張りました。
アマチュア無線が人そのものと連携する素晴しい趣味だった時代は、何を語っても皆さん同じ意味で話が通じたものです。

この支部論議の行方はある程度予想されるのですが、現実的な違いを判りやすく言えば、実際に支部活動に従事している人とそれを外から冷ややかに見ている人との差です。
また、昔の支部運営のスタイルを踏襲しながら進んでいる人たちと、全く異なる考えで運営している支部との差でもあります。
すでに支部の形が一つではありません。これを同列に語っていることが変なのですが、ここに手をつけることは避けられないことです。

さらに大きい課題は支部を世話する人たちと、この恩恵を受ける人との意識の差です。
これに加え、人がからむ複雑な思いが周辺に漂い仲良く出来ない現実も作り出します。
今のJARLが迷路に入ったのは、この意識構造に関わる一番重要な課題に熱心でなかったからではないかと思います。

あたかも与える立場と、受ける立場の「カタチ」だけを支部が受け継いだのであれば、それは見直さなければなりません。
世話する側がこれだけ努力しているのに・・の思いになればやがて衰退するでしょう。
また受ける側が今年は何も得られなかった・・だけでは、価値を認めないでしょう。
手段として用いる小さな催しの一つであった「抽選会」が、あたかも目的となり目玉行事というならそれは違うといわなければなりません。
単なる手段を目的と勘違いさせる運営があるなら改めなければなりません。

最近は少し怠けていますが、関西では以前みんなが集まる機会に「アマチュアコード」を斉唱していました。
先日あるエリアにお伺いしたとき支部報にこのアマチュアコードが大きく掲げられていました。
失礼ながら、東京から離れるほどまだこの精神を受け継ごうという申し送りが残っているようで嬉しくなりました。
要するに善悪ではなく、東京から離れるほど何かを見つけたいともがいている人たちがいることを忘れてはなりません。

支部がなくてもアマチュア無線ができる!というのは、事実だと思います。
しかしこれとは別に、私達はJARL会員ですからJARLが存在する意味は絶えず考えなければなりません。
これは例外なくすべての会員の義務でもあります。

その意味を見つけ出して取り掛かる大きな課題である今回の財政改革論議は、当然ながら支部費に関する精査が加えられ必ず支部の定義に行き着くはずです。

彗星のごとく現れ「支部は要らない」「地方本部も不要」「地方本部長を理事にする必要はない」「支部長が社員であるのは間違いだ」これが提言として大声になり、一時的な共感者を得てもJARLを支える力にはなりません。
支部がどうしても不要というなら全国を行脚し、その当事者と膝を交えて語り合うしかありません。その誠実な痕跡も残さず改革ができるなら苦労とは無縁のたわ言です。

JARLがまず変わらなければならないのは、与える側や受ける側、払った会費を取り戻すだけの計算意識などを根底から無くすことです。
すべての会員は、JARL会員としての義務を負います。そして会員としての権利を享受できます。
これほど、求める権利だけが話題になる組織形態が変わらなければ将来組織を維持することが困難になります。

まだ理解いただいていないと思いますが、関西の持ち寄り運営はこの精神で動いています。
ここにはJARLの財政を圧迫しないという基本的な意識とシステムがあります。
理想はJARLからの資金を頂かなくても動かせるアマチュア無線愛好者の英知をカタチとして見ていただく事です。
私達には恩恵を受ける人だけを多く集めるためだけに熱心な行事はなく、作り上げる楽しさを共有する人の集まりにみなさんが寄ってくる形を望んだからです。
このきっかけを作ったのは、地方本部でありまぎれもない支部を支える人そのものです。

この歴史と汗に触れずに、行動の伴わない刺激的な言葉で賛同を求めてもその価値を容認できない理由です。
もしここで申し上げたような意識をみなさんが持つことが出来ればJARLは必然的に変わります。
このあたりはすべての方と同じ思いではないかと思います。

さて、私に頂いた質問の答えですが、新たな切り口につながる恐れを感じながら・・・

>赤字決算を何年も繰り返して、一般社団法人化も決まっていて今年度の予算で去年より更に赤字を拡大させる決定をした理事会の姿勢はどうなんですか。
そのメンバーが多くいる財政問題検討WGって機能するんでしょうか。

これも質問者の物差しで私に対する軽いジャブだと思いますが、何故こうなったかを知っていて質問する意地悪さを感じます。
真面目に答えますが「機能します!」今になって機能しない検討会議などを集めればそれこそ無意味で、また無駄な金を使うと非難されます。

過去にこの類の委員会に機能しないものがあったのなら、その具体的な背景を知りたいと思いますが、外からの力が働く要因はこのWGにはありません。
次のJARL改革論議に先入観を捨てる最後のチャンスです。

定款改正後のJARL運営も同じことです。
だから何度も次に進めるステージを与えてください!と頭を下げているのです。
過去に難癖をつけ近い未来を阻むなどアマチュアらしくないと思っています。

但しこれらを実行するには、みなさんの協力が必要です。
11月21日の臨時総会でリフォームできるJARLの姿が浮かび上がれば素晴しいと思っています。

間もなく臨時総会の資料が届きます!
いつもとは色合いの違う封筒の中に少しばかりの魂を込めてお送りしています、楽しみに開封してください!

支部論議が垣根の論議にならないように・・・

2010年10月18日 | 日記
大阪湾を臨みながらにぎやかに開催される恒例のフィールドミーティングは、今こそ関西地方本部が主催する行事ですが、当初は大阪府支部の行事として形を整えたものを引き継いだものです。
大半の力は今も地元大阪府支部が出しています。

平成13年の理事会決議により支部の形が変わり、判りやすくいえば支部そのものが無くなり、支部長の選び方も変わりました。
こんな話をすると「そんなの嘘だろう・・」と思われる方も多いと思いますが、皆さんの認識が欠落しているか、いつもながらの知らせる努力が怠っていたのかこの話に至るまでもなく紛れも無い事実です。
現状認識との違いがなぜ起こったのかを観れば、その後軌道修正に入り曖昧な部分を置き去りにしてきたということでしょうか・・・。

現に今でも会計処理上支部費という根拠はなく、すべて地方本部費として扱われています。
残念なことに、改革の真の意図である財政執行と組織の関係という本質に手が届かず、いつの間にかなし崩しになったという事実は残念なことです。

この背景を観れば、支部という聖域に手を付けたことによるショックからか現場でパニックを招き、その結果これほど抵抗があるなら・・、とルールを残したまま昔の名前で活動することを容認したといえば少しお分かりかと思います。
当然この議論になると、理事の中でも特に地方本部長を兼務する人たちからそれぞれ多くの意見が出るのですが、これがまた現状から観ると実に正論であることもこの改革の難しさでした。

少し反省を加えると、支部は形を変えましたよ!と宣言したなら支部という名称も変え、これまでの予算執行とは異なる手法になることなど、実際の運用を行うための周知をはかり、その後断固実行すればよかったのです。

現在の選挙制度における支部長選挙は、J,Nなどでの選挙告示では判り辛いのですが役員選挙と同列ではなくその背景と根拠が異なります。
支部長の選挙が役員選挙の形態とは異なることの説明は、立候補者が居なければ本部長推薦で会長が任命する形になっていることからもその違いが判ります。
やがて来る定款改正により、この問題がリセットされますが、それこそJARL版ガバナンスの視点からみれば、自ら決めたことですから理事会は果敢にこれらを実行していれば何かが変わっていたかもしれません。

当時の理事会決定をもって、関西地方本部では「支部大会」という言葉を使わずすべて「支部の集い」という集まりに切り替えました。
また、各支部の集いをようやく認知された感のある「関西アマチュア無線フェスティバル(KANHAM)」に一元化することを提案しました。
その結果、大阪、兵庫、京都府の各支部の集いは会場で行うようになりましたが、奈良、和歌山、滋賀県支部は遠隔地も有しすべての合流は困難との事情で独自の運営を行っています。

一つ声を大きくして言いたいことは、いただいたコメントに支部が画一的で、JARLの中で全国ほぼ同一の姿であるという意見がありますが、これはとんでもない事実誤認です。
支部組織ほど格差が大きく、支部長や地方本部長の裁量権に委ねられているものはありません。

ここには標準化された組織形態が見えず、垣根の中の議論となりこの中で相互不可侵意識が生まれたとしたら必ず弊害が起こるという事実です。
この実態を見ずに一つの支部だけを捉えた支部廃止論や、特定利害で共通する支部長などの論法を用いるのは非常に不愉快です。
このような偏った声ともいえる根拠だけでJARLの運営が間違っていると言えば、それにうなずく人も多く出てくると思われます。

昨日のフィールドミーティングに限らず、関西地方本部の行事の原則はすべて参加者負担です。
KANHAMの会議に交通費を出したこともありません。水一滴もだしません。
スタッフは内心どう思っているかわかりませんが、少なくとも何も求めずひたすらに知恵を出している姿に触れることが出来ます。
大阪池田市の不便(?)な地に、他府県から集まってくる心気が支えている真のアマチュア無線の良さが感じ取られるというのでしょうか!

当然ながら地方本部の会議で弁当が出ることはありません。昔は昼食会をはさんで会議をした時代も有りましたが、今はありません・・交通費の実費は出しています。
KANHAMも完全に自立できる会計報告が出来ています。
以前大阪池田市で行われた通常総会でもJARLから預かった運営費を使い切らず「50万円」返納しています。
これすらも誉めてくれとは言いませんが、誰も評価することもありません。理事会でも感謝されませんでした。

あたかも各地の支部において集まりに弁当をだしているような記述があることも不思議ですが、弁当くらい出さなければ世話役のなり手が無い・・・失礼ながら関西でもこんなことを言った人が過去に多くいましたが、今は完全に脱落しています。

必ず見つけることが出来ると思いますが、アマチュア無線の心意気を実行できる価値ある場がJARLであれば白髪の老人達は嬉々として集まります。
これを実行すれば、今の資金以下で十分な運営が可能です。
これが、先日の支部長連絡会や評議員会でお願いした、少しの苦痛を伴った努力でもあります。
ダイエットするために豪華なスポーツクラブに行ってわずかな減量を喜ぶのではなく、自らが汗を流し少しの消費制限意識を実行することによって変わる意識でもあります。

財政を語るには数字ではなく、これらの決意を表明することも大切です。
控えめながら自信を持って言える事は、私を含め多くの仲間は汗を流しています。
この汗に報われようとは思っていませんが、実際にJARLの中であきらめずに何かをしてください。
そうすれば何らかの答えは出ることは違いありません。
ゴルフ場や宴会の合間に私あてにアドバイスを頂けるのもありがたい事かもしれませんが、少しの時間を裂いて頂いて、一度KANHAMにお越しください!

外からだけでなく、内に居ながら真面目に改革を唱えることの労力は一緒に取り組まなければ判らないのではないでしょうか!

財政問題検討ワーキンググループ

2010年10月16日 | 日記
財政問題検討ワーキンググループ(以後WGと略します・・)の初会合が間もなく始まります。

密かに武者震いをするわが身ですが、若干憂鬱とも言っておれず、かと言って闇雲に突き進むだけでは求める結果を導き出すことさえ難しくなるという複雑な思いがあります。
もう一つ密かに想うことは、乱暴な表現になりますが「誰も邪魔をしなければ、JARL財政は3年足らずあれば見事に収支バランスが取れるのではないか・・・」そう思うのです。

では邪魔をするのは誰かですが、これこそ言わない方がいいのかもしれませんは、あえてお叱りを覚悟で言えば「抵抗勢力があるとしたら、過去のJARL運営を熟知した人たち、その慣習から抜け出せない人たち・・」が、その一角を占めるのではないかと思うことに多く出くわします。

無関心層で支えられた組織がいざ変革を余儀なくさせられたとたん、「それ見たか・・!今まで何をしてきんだ!!」のごとく強烈な批判にさらされています。
ようやく変わることが出来る機会になった!と真面目に力説しても、不信感が先行してきた風潮の中では中々信用してもらえないようです。
安心して任せる気にならないという潜在的な意識を変えることは、財政議論以上に大切なことだと思います。

JARL運営において度々登場する意見に、専門家の意見を借りろ!というのがあります。
現実に「今回のWGでは専門家がいない、これまで何も出来なかった理事の集団で改革は難しい・・!の声が聞かれます。
小さい単位の各家庭を振り返っても一家の収支バランスは最終的にはその家長が何らかの判断をし、責任をとることになります。
私の思いはJARLであっても同じでことであり、今やることは入って来るお金より出て行くお金を少なくすることに全精力を傾けることのみです。
ここには、専門家にから指摘されたとか学識経験者の意見によれば・・など外圧で仕方なく実行するものでは無く、自らが作った正常な数値目標を誠実に実行することがもっとも大切です。

これくらいはアマチュア無線家が得意とした分野ではないかと思います。
アマチュア無線が楽しく、これまで続けてこられたのは自らが考えたことが現実となる経験であり、JARLがこの面白さを再現させる場として認知されるかにかかっているのではないか、この魅力となる場がJARLではないでしょうか!
今後の財政議論から得られる答がここにあり、いまこの入り口に立っています。

これから始まるWGを秘密会議にするわけには参りませんが、スルー状態ですべての情報を出すことは現実的でもありません。
議論の方向性と求める課題はすでに多く掲げられていますが、いただいたコメントにもあるように、確かにJARLは財政面において悪しき日本の慣習や政治システムの超ミニ版を実行しているのではないかと感じることが何度かありました。
なまじっか使える原資があったために、工夫を怠ったともいえますが、これを言い出すと際限なく昔話に陥りそうですから、未来に目を向けたいと思います!

ずいぶん前になりますが、日本の借金時計というサイトがあり興味津々で入り込んだことがあります。今はもっと驚く数字を刻んでいます。
当時、秒単位でカウンター数値が上昇していく現実に驚いたことがありました。
今では国の国債や債務残高は900兆円、国民一人当たり700万円、一家の負債額1600万円という数値になっています。
努力の成果はJARL版マイナス克服時計を、webの表紙に掲げてみるのも面白いかもしれません。

前々回、定款改正の議論に加わった際、定数を触る作業の前に組織を触れ!
そうすれば必然的に理事の数、社員の数、職員の数・・そして支部の数などは決まってくる・・そういう意見を述べたことがありました。
その時点では既に現在の組織形態を踏襲させる方針で議論が開始されており遅きに逸した面もありました。
財政議論は、今後組織のキャパや事業の見直しにあたるのは必至ですから、これらを嫌う人たちに出くわす恐れもあります。抵抗勢力のお話をした根拠でもあります。

悔しいながら最初に組織に手をつけなかっために財政に見合う組織にならなかったという意見は否定できません。
俗に言う取り崩し金という実質赤字があることに無関心ではありませんが、止める勇気より黙って過ごす方が無難であるという思いが有ったのかどうかかどうか判りませんが、もしそうなら今後は改めることになります。

これらも含めて、すべての角度から事業を見極めそして見直します。皆さんの声を味方につけて目に見える改革が出来ることを強く望んでいます。

その突破口である11月21日の臨時総会に出席頂き、定款改正議論に加わってください。そしてその決意をご理解頂き賛意の意思を投じてください。
出席できない方は、改革の意思を私へ託していただき委任状を是非ともお送りください。

夢にでる、ガバナンスやプライマリバランス

2010年10月14日 | 日記
QSLの話題になると当然ながら皆さんの関心度が高いようです。
それは財政面から観た疑問や改善への直球提言でもありますし、転送システムそのものに切り込んだ根幹に関わる問題でもあります。

過去の噂・・というか疑念についても今を改善するための話題としてお聞きすることはできますが、当時従事した方々の記述としても「もし、そうであったなら・・」と不信感を想像させることにつながれば嬉しくはありません。
今後はそのような噂を生まない土壌作りをすればいいことです。

今さら取り上げることはできない「負」の話題ですが、そういえばJARL批判の先頭に立つのがいつもこんなやり取りの繰り返しであったように思います。

ただ現在のQSL転送業務に関し、問題があるのか無いのかを問われれば私が知る限り、転送システムの実際を観察すれば良好に運営されているのではないかと思います。

これまでの私自身を振り返ってみると、理事とは言いながらJARL運営の根幹に関わったことがなくすべてを見渡せる環境にありませんでした。
それだけにJARLが今日的な悩みとなって、いまだに払拭できない課題についても積極的に閉塞感や不信感を拭う力が出せなかったことは認めなければなりません。

不信感があればその背景を知り誠実に説明をすればいいことですし、誤りがあれば改めればいいだけのことです。
これを放置すれば組織の発展の阻害となって、やがて我々の前に障害という壁を作るのですが、これらに積極的に取り組めなかったことは素直に認めなければならないことではないかと思います。

JARL改革に多くの提言を頂いています。
まず財政面からその執行状況を奥底まで見極め、どの部分にメスをいれるかの判断が求められています。
この作業が間もなく開始されますが、私は数字の行方には当然ながら細心の注意を払いますが、もう一つの興味は皆さんが内心抱いているJARLへの意識を最大限知りたいということです。

その深層心理を知ることが出来れば近い未来の課題は必ず見つかると思っています。
大きな舵取りの中でこれから見つける問題点は先延ばしせずに「違うことは違う!」と言い、誤りは直ちに改善する・・
そしてその中味を丁寧に説明する姿勢を約束することにつきるのではないかと思います。

最近夢にまで出てくる「ガバナンス」や「プライマリバランス」の確立は、私たちが自ら精査し作り上げる課題であり、JARLが未来を歩む最低限の道しるべになると信じています。

QSL転送料(頂いたご意見から・・)

2010年10月12日 | 日記
頂いたコメントを引用させていただきます>

QSL転送料 (ja6wfm)
2010-10-09 11:49:36
長谷川さん、お疲れ様です。
総会で会費に占めるQSL転送費を質問しました。この質問の本来の目的を少し違って受取っている方がおられるようです。
高すぎるとか安すぎるとかのクレームではありません。
また否決はされましたが前納会員へのQSL転送費負担に関しても、適正な金額なのか疑問を持っています。

QSLに絡む全ての手数料は以前から会費の半分で、現在は3600円です?あまりにも大雑把でしょう。
会費に占めるQSL転送費の中身の数字も知らない、説明できないような一部の理事たちに財政再建の議論なんて出来るのでしょうか?

大局を見ているから大丈夫?

・・・・・・・・・・・
JA3HXJから>>

私としてはQSLの転送費負担額を3600円と決めたのは、あまり賢明な選択ではないのではないかと思うことがあります。
理事会でも同様な意見を発言していますが、過去の議論の方向性の中で価格査定意識が優先されたのではないかと思える部分が多くあります。

何が良くないかといえば、そもそもJARL会費の中でQSL転送費がいくらであるかなどと安易に決めるべき性質のものではないからです。
これが定着すると会費と受ける利益との査定意識が進み、JARLという団体の性質上、好ましいことではなく、そもそも会費本来の意味を損なう手法ではないかと思うからです。
何がしかの負担は当然としても、JARL事業の項目にいちいち値段をつけることは慎むべきです。

事実この3600円を掲げた結果、年会費の半分が転送費だという意識が定着し、中にはQSL転送は利用していないから会費を半分にしろ!という声や、QSOはしないから会費が高い・・不平等だ、とか全く筋道から離れた意見も聞かれます。
会員が受けるサービスだけを期待するようになれば、アマチュア無線の長い営みの中で生かされてきたJARLの意識に影響を与えるだけでなく、このような思いを誘発させるようなやり方は好ましいことではないと言いたいのです。

QSL転送の基本は「JARL会員になればQSL転送を受けることができる・・・」です。
これを忠実に実行することを真剣に考え、この基本をどうやって矛盾の無い形として示すかにかかっていると思います。
QSL転送がJARL会員事業の根幹となるもので、会員の権利として保証されている魅力ある商品であるなら余計に心配りを見せなければなりません。

私自身、国内外で免許を受けた無線局が4局あります。
このすべての運用でJARLのQSL転送が必要なら会員になればすんなりと解決できるかもしれません。
大雑把な言い方になりますが、2局目のJARL会費が仮に3600円であれば、QSL転送を受ける権利が得られ転送費が幾らであるとかの論争は不要です。

この際会員とは何であるかをもう一度整理し考える機会にすれば良いと思いますが、新しい法人格を有するためには、会員の中にいささかも格差や区別を設けてはならないことが基本です。
ある意味この問題を契機にJARL会員である意味を考えながらQSL転送問題も真の会員の証であるという根拠を示し納得の行く形で収めるべきだと思っています。

QSL転送に限らず、JARLで決められた保証された約束事を切り売りするようなやり方は今後変えなくてはならないと思っています。
一見JARL運営に貢献するように見えても、一時的な対応では本来JARLが求める姿と一致しなくなる恐れも感じます。

そもそも3600円の根拠がどこにあるのかを考えると、家族会員の会費と同額だから・・ということから来ているようですが、これだけの説明では大雑把と言われても仕方がないかもしれません。
それより全体の数字から導き出した会費に占める転送費の割合が明確になると、新たな論争の火種なりそうです。
理由は原価と売価の矛盾の説明がますますつかなくなる恐れが十分考えられるからです。

QSL問題は長い時間をかけ、議論を加える度にどんどん難解で複雑な決まりごとを作りました。
すべて例外規定の扱いに翻弄され、迷路にはいるようなやり方で変化してきたように感じます。
今回財政問題の審議の中にも登場するだろうと思われるこの問題も、変則的な扱いではなく基本に忠実で判りやすいルールになるように引き戻したいと思っています。

この結果が皆さんの求めるQSL転送の姿と一致することができれば、JARL改革が着実に進んでいると言うことでもあり、信頼が得られるのではないかと信じています。

QSL転送料(頂いたご意見から・・)

2010年10月10日 | 日記
頂いたコメントを引用させていただきます>

QSL転送料 (ja6wfm)
2010-10-09 11:49:36
長谷川さん、お疲れ様です。
総会で会費に占めるQSL転送費を質問しました。この質問の本来の目的を少し違って受取っている方がおられるようです。
高すぎるとか安すぎるとかのクレームではありません。
また否決はされましたが前納会員へのQSL転送費負担に関しても、適正な金額なのか疑問を持っています。

QSLに絡む全ての手数料は以前から会費の半分で、現在は3600円です?あまりにも大雑把でしょう。
会費に占めるQSL転送費の中身の数字も知らない、説明できないような一部の理事たちに財政再建の議論なんて出来るのでしょうか?

大局を見ているから大丈夫?

・・・・・・・・・・・
JA3XJ、長谷川から>>

私としてはQSLの転送費負担額を3600円と決めたのは、あまり賢明な選択ではないのではないかと思うことがあります。
理事会でも同様な意見を発言していますが、過去の議論の方向性の中で価格査定意識が優先されたのではないかと思える部分が多くあります。

何が良くないかといえば、そもそもJARL会費の中でQSL転送費がいくらであるかなどと安易に決めるべき性質のものではないからです。
これが定着すると会費と受ける利益との査定意識が進み、JARLという団体の性質上、好ましいことではなく、そもそも会費本来の意味を損なう手法ではないかと思うからです。
何がしかの負担は当然としても、JARL事業の項目にいちいち値段をつけることは慎むべきです。

事実この3600円を掲げた結果、年会費の半分が転送費だという意識が定着し、中にはQSL転送は利用していないから会費を半分にしろ!という声や、QSOはしないから会費が高い・・不平等だ、とか全く筋道から離れた意見も聞かれます。
会員が受けるサービスだけを期待するようになれば、アマチュア無線の長い営みの中で生かされてきたJARLの意識に影響を与えるだけでなく、このような思いを誘発させるようなやり方は好ましいことではないと言いたいのです。

QSL転送の基本は「JARL会員になればQSL転送を受けることができる・・・」です。
これを忠実に実行することを真剣に考え、この基本をどうやって矛盾の無い形として示すかにかかっていると思います。
QSL転送がJARL会員事業の根幹となるもので、会員の権利として保証されている魅力ある商品であるなら余計に心配りを見せなければなりません。

私自身、国内外で免許を受けた無線局が4局あります。
このすべての運用でJARLのQSL転送が必要なら会員になればすんなりと解決できるかもしれません。
大雑把な言い方になりますが、2局目のJARL会費が仮に3600円であれば、QSL転送を受ける権利が得られ転送費が幾らであるとかの論争は不要です。

この際会員とは何であるかをもう一度整理し考える機会にすれば良いと思いますが、新しい法人格を有するためには、会員の中にいささかも格差や区別を設けてはならないことが基本です。
ある意味この問題を契機にJARL会員である意味を考えながらQSL転送問題も真の会員の証であるという根拠を示し納得の行く形で収めるべきだと思っています。

QSL転送に限らず、JARLで決められた保証された約束事を切り売りするようなやり方は今後変えなくてはならないと思っています。
一見JARL運営に貢献するように見えても、一時的な対応では本来JARLが求める姿と一致しなくなる恐れも感じます。

そもそも3600円の根拠がどこにあるのかを考えると、家族会員の会費と同額だから・・ということから来ているようですが、これだけの説明では大雑把と言われても仕方がないかもしれません。
それより全体の数字から導き出した会費に占める転送費の割合が明確になると、新たな論争の火種なりそうです。
理由は原価と売価の矛盾の説明がますますつかなくなる恐れが十分考えられるからです。

QSL問題は長い時間をかけ、議論を加える度にどんどん難解で複雑な決まりごとを作りました。
すべて例外規定の扱いに翻弄され、迷路にはいるようなやり方で変化してきたように感じます。
今回財政問題の審議の中にも登場するだろうと思われるこの問題も、変則的な扱いではなく基本に忠実で判りやすいルールになるように引き戻したいと思っています。

この結果が皆さんの求めるQSL転送の姿と一致することができれば、JARL改革が着実に進んでいると言うことでもあり、信頼が得られるのではないかと信じています。

答えになりますかどうか・・

2010年10月09日 | 日記
私の思いを述べるblogですから、本来は多くの方の目に触れることを願っていいるのですが・・・。

今回KSOさんから多くのご意見を頂きました。
厳しい内容も多くありましたが、二人のやり取りだけでは面白くもないという方もいらっしゃると思いますので、個人的なやり取りはこれでおしまいにするとして、私の意見を少しばかり申し上げます。
みなさん共通の話題としてお聞きください。

HXJ>
>この狭い日本でワンがどうだとか・・スリーがどうだとか、などの議論が今のJARLを支えるものでない
>くらいは誰でも理解できることです。

KSOさん>
「それであるならばなんで理事会であのように社員の割り振りでもめるのでしょうか。
エリアのエゴが無いというのであればJARLの行く末を真剣に考える理事全員と社員全員を全国レベルで選出すればいいのです。
それぞれの選挙において会員がエリアエゴによって投票行動するのならそれこそ自ら首をしめるようなものです。」

HXJ>
私もそうあるのが理想だと思っています。
そもそも公益三法の施行が決まった時点で、有無を言わさず強いられた定款改正にあわせ、これを絶好の機会と捉え組織の抜本的な見直しができればよかったのです。
しかし現実はそうはいかなかったということです。

できなかった理由は、長い時間の推移の中で進んだ歴史の積み重ねを一気に崩すことができなかった。この時間を大切にしたからだと思います。
ワンエリアで会員の4割近くを占める組織構造の中で、地方の支部を語らねばならない現状が手付かずに残っており、これまでの慣習が優先されることに大きな要因があります。
これは今後手をつけなければなりません。
やれなかった言い訳はこれ以上しませんが、新しいJARLでは大きく変わる課題です!

HXJ>
>この見極めを実行できるリーダーと一緒に進むことが出来れば、健康的なアマチュア無線の改革は必然的に進むのだと
>信じています。

KSOさん>
いや、びっくりしました。理事を長期に務めておられる長谷川さんからこのような言葉を聞くとは驚きです。
JARLの理事がリーダーでなくていったい誰がリーダーなのでしょうか。

HXJ>
びっくりしたと言われて逆に驚きます。
ここまでJARLが来たリーダーは、まぎれもなく原会長です。その善悪を議論するつもりはありませんが、JARLの理事全員がリーダーだと評価していただいているならともかくいつもぼろ糞に言っている理事を今さらリーダーと言われても、私自身そう思っていないのですから落差を感じます。
私は影響力のある立場で居たいとは思いますが、リーダーとは思っても居ませんし考えたこともありません。
ここが、JARLの問題点だというご指摘であればそれなりに考えるところがあります・・
ただ新しいJARLになったとき、ご指摘の言葉を受け止めてこの意識で進みたいと思います。

HXJ>
>昔からKSOさんには、評論家ではなく改革実践の主導者であるべきだと申し上げたことがあります。
>あきらめたと言いながらこれだけの意見を書き込んでくれているところを観ると、
>アマチュア無線に対する夢は完全に消えていないようでね!

KSOさん>
人には与えられた器量と役割があるものです。私がどのような生き方や行動をしようがそれは私の自由です。
長谷川さんにそのように求められても何ら私には関わりないことです。
しかし、長谷川さんはJARLの理事に自らの意思でなられたのですから私にその責を投げかけることより
素晴らしい未来のアマチュア無線の世界を作る責任があるのです。単に関西地方本部長ではなく理事なのですから。

HXJ>
そうですね・・伊藤さんを責めているのではありません!!
責めてもこれまでと同じように、いなされるのが判っていますから期待はしていません。
私は評論家は好きではありませんから、いつもそこまで言うなら一緒にやりましょう!とか、実現にどんな構想があるかを聞いています。
最近この具体的なプランの無い、あっても現実にそぐわないものか誤解から来るものが多いのです。
ただ、この責任の大半はJARL執行部にあり、タイムリーで判りやすい情報公開を怠ってきたことを認めなければなません。
私も責めを負う立場です。この状況は間もなく変わります。期待していいただいてもいいと思います。
貴重なアドバイスとして受け止めます!

KSOさん>
組織の形態を決めた後に理事で構成する財政改善のワーキンググループを作ってみても専門家がいるわけでもなく条件が限られて期待はできないのは見えています。
それは特に地方のしがらみを残してしまったからです。

少なくとも初年度から30%の支出をカットしなければプライマリバランスは無理です。
固定費の削減には限度があるのだから事業を一気にカットしなければ無理と思われます。
JNの完全電子化、地方支部の全廃、これをやっても2割もカットできないでしょう。いったいどうする気なんだろうと心配です。

HXJ>
理事で構成するワーキンググループに専門家が居ないというのは、私に対しては否定しませんが、必ずしもすべてに当たっていません。
しかし今この作業に必要なのは、聖域といわれる部分に手を付け開かれた議論を開始する力そのものです。だれの横やりもはねつけるくらいの決意です。
この決断を外部の専門家に委ねますか・・学習を怠らす努力する理事が自ら判断する決意と実行しかありません。

みなさんよくおっしゃるのは外部からの知恵を・・ですが、言い換えれば今の理事など名誉職で何の勉強もしていないと思っているようですが、新しいJARLではそうはいきません。
新法人の初年度予算数値はいまのところ断言できませんが、かなり思い切ったカットもありうるでしょう。
ここで利害関係の意見ばかりでブレーキが踏まれてきたのですから、単に数値ではなく説明に十分力を注ぐ必要があります。これは理事の仕事です。


KSOさん>
効率よい組織運用は地方の不満は残るでしょうがオペレーションを全て東京に一極集中することです。 
そして全ての分野を電子化し、それに追いつけない会員はもう一度アマチュア無線の原点を見つめてもらい電子化環境の達成を強く求めるべきです。
これをやらずにプライマリバランスができるなら驚嘆ものです。勿論QSL転送の完全有料化なら話は別ですが。
ぜひ長谷川さんが考えれれる財政再建のアイデアを具体的に教えてください

HXJ>
首都は東京ですからオペレーションのみの一極集中なら許容の範囲かもしれませんが、現状のままでこれを唱えるのはかえって障害と矛盾を招きます。
東京という異様な大都市にすべてが集中していることについても、心から歓迎していない私ですから「一極集中」という言葉に過敏になります。

私は一ヶ月の内かなりの日数を都内で過ごしますから、東京の良さも最低な部分も良く見ているのでこんなお話をしました。
余談が多くなりました、これらを解決する手段は、確かに電子化しかありません。
会員が自らの手でアマチュア無線と自己とをつなぐ、最適なシステムを利用できる環境を構築することです。
これはJARLに残された数少ない選択肢であり、誤った道ではありません。
この確信を実現させることです。
新しい試み(遅れているのはJARLだけですが・・)に取り組まなければ新しい組織になりません。
JARLが独自に提供できる多くの試みがインターネット社会の中にあります。

当然ながら事務局の作業量の精査や、人的配置なども重要な改善課題となります。
私は現在のJARLが疲弊し、苦悩の中に居ることは認めます。
ここまで書けば少し前ならとんでもない!と非難ごうごうの嵐になりましたが、いまはそんな無駄なエネルギーを費やす時期ではありません。

変わろうとしているJARL、変わらなければならないJARLの今を必死に説いているのですが、まだ特別な意識があるのか進ませていただけない力があります。

どこが違ってくるのか・・楽しみに見つめていただける皆さんの力に応えたいと思っています。
KSOさんのご意見に特化したお返事のような思いになりましたが、ご容赦ください。